グルメ
高松のモーニング文化|朝から幸せになれる香川県の朝食
朝の光が高松の街を照らし始める頃、高松中央卸売市場周辺にはすでに活気が満ちています。香川県の高松は、讃岐うどんや骨付鳥で全国的に知られるグルメの街ですが、実はモーニング文化も非常に充実しています。高松空港からリムジンバスで市内まで約40分で到着したら、まずは早起きして朝の高松を体験してみてください。
瀬戸内式気候の恩恵で降水量が少なく晴天の多い高松は、「日本一雨が少ない都市」として知られています。そんな晴れ渡った空の下、瀬戸内海と屋島の絶景を眺めながらいただく朝食は、旅の特別な思い出になるでしょう。地元の人々は朝食を大切にしており、モーニングの文化が根づいた高松では朝7時台から多くの飲食店が営業を開始します。人口約42万人の街に広がるモーニングスポットの充実ぶりは、初めて訪れる人を驚かせるほどです。讃岐人のもてなしの心が、朝の食卓にも色濃く反映されています。
高松中央卸売市場の朝ごはんで一日をスタート
高松中央卸売市場は高松の台所とも呼ばれ、早朝から鮮魚や野菜が並ぶ活気ある空間です。瀬戸内海で水揚げされたばかりの魚介類が並ぶ光景は壮観で、早朝5時台には市場全体がすでにフル稼働しています。
市場内の食堂では朝6時から営業しており、海鮮丼が880円〜1,200円、焼き魚定食が750円〜950円で味わえます。瀬戸内の新鮮な魚を使った煮付けや刺身が朝から並ぶ姿は、港町・高松ならではの光景です。地元の仲買人たちに交じって朝食をとる体験は、観光では得られない高松の素顔に触れるひとときです。
市場の一角にある老舗の惣菜店では、朝限定の讃岐うどんアレンジ小鉢が一品280円。3品選んでご飯と味噌汁をつけても1,000円以下という驚きのコストパフォーマンスです。食べ方も自由で、小鉢をおかずにうどんをすする地元スタイルを真似てみると、ぐっと高松らしさを感じられます。土曜日の朝は特に賑わい、8時を過ぎると人気商品が売り切れ始めるため、早めの訪問がおすすめです。
街なかの個性派カフェで味わうモーニングセット
高松駅から徒歩圏内には、個性的なカフェが点在しています。丸亀町・兵庫町エリアの老舗喫茶店では、トースト・サラダ・ゆで卵・ドリンクのモーニングセットが580円。厚切りトーストに自家製ジャムを塗って、ゆったりとした朝のひとときを過ごせます。昭和の雰囲気が漂う店内では、常連の地元客が思い思いに新聞を広げ、静かな朝の時間を楽しんでいます。
近年増えているのが、地域の食材にこだわったモダンカフェです。築50年の古民家を改装したカフェでは、香川県産の食材を使ったプレートモーニングが1,200円。地元野菜のサラダ、自家製パン、スープ、デザートまで付いた贅沢な内容で、SNS映えする盛り付けも人気の理由のひとつ。テラス席からは瀬戸内海と屋島の絶景が見え、天気の良い日は穏やかな海面が朝日に輝く様子も楽しめます。
朝8時〜10時がピークタイムで、9時前に入店すると比較的スムーズに席を確保できるでしょう。週末は地元客に加えて観光客も増えるため、人気店は開店直後に満席になることも珍しくありません。
讃岐うどんの聖地で朝うどんを体験する
高松に来て外せないのが「朝うどん」の文化です。香川県には現在700軒以上のうどん店があり、その多くが朝6〜7時台から営業しています。特に製麺所に併設された「製麺所スタイル」の店では、打ちたて・茹でたてのうどんをセルフで楽しめます。
天ぷらや揚げ物をトッピングしたうどんが300〜500円という価格帯は、観光客にも地元客にも支持されています。薬味のネギと生姜は自分で足すスタイルが基本で、初めての人は周囲の地元客の作法を見ながらならうと楽しいでしょう。「かけうどん」一杯180円〜という店も多く、朝食のコストパフォーマンスとしては国内随一といっても過言ではありません。出汁は煮干しベースのあっさりした味わいが多く、朝の胃にやさしく染み渡ります。
地酒と朝食の意外なペアリング
高松には朝から地酒「綾菊」を一杯楽しめる粋な文化があります。高松中央卸売市場近くの角打ち(酒屋の立ち飲みスペース)では、朝9時からグラス一杯350円で地酒が味わえます。綾菊のすっきりした味わいは、朝の骨付鳥との相性が抜群。「朝酒」というと驚かれるかもしれませんが、旅先だからこその特別な体験として、一杯だけ嗜む方も少なくありません。
綾菊酒造は江戸時代から続く老舗で、地元では「讃岐の地酒」として親しまれています。地元の酒蔵見学は朝10時からスタートするものが多く、見学料500円〜1,000円で試飲付きのツアーが楽しめます。酒蔵直営の売店では、ここでしか買えない限定酒が1本1,500円〜3,000円で手に入ります。お土産にすれば、旅の思い出とともに香川県の味を持ち帰れます。
朝食後の散策と立ち寄りスポット
朝食を終えたら、腹ごなしに高松の街を散策しましょう。栗林公園までは高松駅から徒歩約15分で、朝の清々しい空気の中での散歩は格別です。特別名勝に指定された回遊式大名庭園は、開園が朝7時(季節により変動)と早く、観光客が少ない静寂の中で楽しめます。朝もやが池に漂う早朝の光景は、まるで一幅の絵のような美しさです。
金刀比羅宮の境内は早朝から開放されており、参拝後に門前の茶屋でおいりと抹茶のセット(600円)を楽しむのが地元流。おいりとは香川の伝統菓子で、やわらかな食感のあられに砂糖をコーティングしたもの。淡いパステルカラーが愛らしく、土産物としても人気があります。
ウォーキングで小腹が空いたら、丸亀町・兵庫町エリアに向かいましょう。10時台になると多くの飲食店がオープンし、ブランチ向けの軽食が充実します。おいりの名店では焼きたてを一個200円〜350円でテイクアウトでき、アーケード商店街を歩きながらの食べ歩きも楽しめます。
高松のモーニング文化が愛される理由
高松のモーニング文化が他の都市と一線を画すのは、「日常の豊かさ」がそこにあるからでしょう。観光客向けに演出されたものではなく、地元の人々が毎朝当たり前のように楽しんでいる食の風景が、訪れる人を自然に引き込む魅力を持っています。
瀬戸内の新鮮な魚介、讃岐の豊かな小麦文化、地酒の醸造文化——高松はそのすべてが朝の食卓に凝縮されている稀有な街です。早起きして市場に足を運び、うどん屋のカウンターに座り、古い喫茶店でコーヒーを飲む。そんな高松の朝を体験すれば、「また来たい」という気持ちが自然と湧いてくるはずです。次の旅は、ぜひ朝一番から高松の食文化を満喫してみてください。
この記事のエリアでグルメを探す
RELATED COLUMNS
関連するコラム
Related Columns
日本刀×日本文化体験
観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。






