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さか枝うどん 本店

さか枝うどん 本店

※写真はイメージです。

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香川県高松市の街なかにひっそりと構えるさか枝うどん本店は、地元の人々が早朝から行列をなす、まさに「ザ・讃岐うどん」を体現する一軒だ。観光客向けのパフォーマンスとは無縁の、飾り気のない本物の味がここにある。

創業50年超の歴史が語る「本物」のうどん

さか枝うどんが産声を上げたのは1973年のこと。半世紀以上にわたって、讃岐うどんの伝統製法を守り続けてきた。その歴史の重みは、店の佇まいにも滲み出ている。番町5丁目の住宅街と商業地が交わるあたりに店を構え、看板やのれんはいたってシンプル。華美な装飾など一切なく、うどんそのものが主役であることを建物全体が体現しているかのようだ。

讃岐うどんの真髄は、小麦粉の強いグルテンから生まれるコシと、透き通った澄んだ出汁の組み合わせにある。さか枝のうどんはその教科書通りの仕上がり。しっかりとしたコシがありながら滑らかな舌触りを持つ麺は、毎朝丁寧に打たれたもの。早朝からの営業にもかかわらず、時間を追うごとに麺が劣化するどころか、打ちたての品質を維持し続けているのは職人の技あってのことだ。

セルフスタイルが醍醐味——讃岐の「食文化」を体験する

さか枝うどんの最大の特徴は、そのセルフ形式にある。客自らがうどんを湯に通して温め、好みの出汁をかけて仕上げるスタイルは、香川のうどん文化そのものだ。初めて訪れる人には少し戸惑いがあるかもしれないが、常連客や地元の人の動きを見ていれば自然と流れは掴める。

トレーを手にしたら、まずカウンターで玉数を告げて麺を受け取る。次に自分でざるに麺を入れ、熱湯の張った槽にくぐらせて温める。そのまま丼に移し、セルフの出汁スタンドから熱々の出汁を好みの量だけかける。仕上げに天ぷらや揚げ物、おにぎりなどのサイドメニューを自由に選んでトレーに載せる。このプロセスが、ただ食事をするだけでなく、「讃岐うどん文化を体験する」という感覚を生み出す。

出汁はいりこ(煮干し)の旨みが効いた、香川らしいすっきりとしたもの。関西や関東の出汁に親しんでいる人には、その淡い色合いと深みのある味わいが新鮮に感じられるはずだ。醤油の主張を抑えつつ、魚介の旨みだけで構成された繊細なスープは、讃岐うどんのために存在すると言っても過言ではない。

価格帯——驚くほどリーズナブルな「日常食」

讃岐うどんが香川で愛され続ける理由のひとつが、その圧倒的なコストパフォーマンスだ。さか枝うどんも例外ではなく、うどん1玉から気軽に楽しめる価格設定になっている。かけうどんやぶっかけうどんなどのシンプルなメニューなら数百円台から味わえ、天ぷらを数品加えても500〜800円台で収まることが多い。

朝食として利用する地元の常連客が多いことも、この価格帯があってこそ。会社員が出勤前に立ち寄り、さっと一杯食べて職場へ向かう——そんな「日常のひとコマ」に溶け込んでいる。観光地価格とは無縁のこの姿勢こそが、50年以上にわたって地域に根ざしてきた証だ。

サイドメニューの天ぷらも見逃せない。かき揚げ、ちくわ天、かぼちゃ天など、揚げたての品が並ぶことも多く、1個100〜150円程度で追加できる。うどんと天ぷらの組み合わせは香川の定番スタイルで、熱い出汁に天ぷらをひたして食べると、衣に旨みが染み込んで別格の美味しさになる。

営業時間とアクセス情報

さか枝うどん本店の営業時間は7:00〜15:00。定休日は日曜日で、土曜日・祝日は不定休となっているため、訪問前にInstagramなどで最新情報を確認しておくと安心だ。早起きしてでも訪れる価値があり、特に開店直後の朝7時台は打ちたての麺を最高の状態で楽しめるゴールデンタイム。地元の人に混じって朝うどんを体験するのは、旅の記憶に刻まれる特別な体験になるだろう。

住所は高松市番町5丁目2−23。JR高松駅からは徒歩約15〜20分ほど。中心市街地に位置しているため、バスや路面電車を利用してのアクセスも可能だ。駐車場については、周辺のコインパーキングを利用するのが現実的。混雑時間帯は行列ができることもあるが、回転は早いため待ち時間はそれほど長くない場合が多い。

電話番号は087-834-6291。公式Instagramアカウント(@sakaedaudon)では、営業情報や日々の様子が発信されているので、遠方からの来訪前にフォローしておくと便利だ。

周辺の観光スポットと合わせた旅程

さか枝うどん本店は、高松市の中心部に位置するため、周辺観光との組み合わせがしやすい。朝うどんを楽しんだ後は、徒歩圏内にある栗林公園(りつりんこうえん)を訪れてみよう。江戸時代に造営された特別名勝の庭園で、松の木と池が織りなす風景は四季折々に表情を変える。国内有数の日本庭園として、高松を代表する観光スポットだ。

JR高松駅方面に戻れば、高松港から直島や豊島などのアートの島々へのフェリーが出ている。現代アートと島の自然が融合した瀬戸内のアートプロジェクトは、国内外から注目を集めており、高松を拠点とした日帰りや1泊旅行の定番コースとなっている。

また、高松市内には本店以外にも春日店、仏生山店、南新町店、多肥店と複数の支店があるため、本店が定休日だった場合でも他の店舗で味わえる可能性がある。特に春日店は年中無休で営業しているため、日曜日に高松を訪れる場合はこちらを検討するとよい。

こんな人におすすめ——利用シーン別ガイド

さか枝うどんは、幅広いシーンで活用できる。旅のはじまりに「本場の讃岐うどんを朝から食べる」というスタートを切りたい旅行者はもちろん、香川をよく知る地元民が「間違いない一杯」として向かう場所でもある。

子ども連れのファミリーにとっても、セルフ形式は子どもが参加できる体験型の食事として楽しめる。価格が手頃なのでたくさん注文しても安心だし、提供が早いので小さな子どもがいても待ち疲れしにくい。一人旅の場合も、カウンターに座って黙々と一杯を楽しむスタイルがよく似合う。

「讃岐うどんを食べに香川へ行く」という食旅の目的地として、さか枝うどん本店は外せない一軒だ。観光地でも有名店でもなく、地域の日常に溶け込んだ「本物」の味がここにある。半世紀を超えて愛され続けてきた理由は、一口食べれば自然と理解できるはずだ。

アクセス

JR高松駅から徒歩約10分

営業時間

7:00〜15:00、定休日: 日曜日(土曜日祝日は不定休)

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