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名古屋のサイクリングコースガイド——市内の川沿いから知多半島100kmまで
観光・体験
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名古屋のサイクリングコースガイド——市内の川沿いから知多半島100kmまで

名古屋は「大河川と海」へこぎ出す自転車の街

名古屋のサイクリングを語るうえで欠かせないのが、街がのる濃尾平野の平坦さです。市内を庄内川・矢田川・天白川・堀川が貫き、少し足を延ばせば木曽・長良・揖斐の木曽三川、そして伊勢湾と知多半島が待っています。坂が少なく長距離を稼ぎやすい地形なので、市内の川沿い専用道での数十分のポタリングから、郊外の海沿い100kmロングまで、体力と気分に合わせて段階的に楽しめるのが名古屋のサイクリングの面白さです。同じ川や公園でも、走る・歩くのとは違い、自転車は「市内の堤防から海や隣県までこぎ出していける」のが醍醐味。本記事では名古屋を起点に、実在のコースと距離・アクセスを軸に紹介します。

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入門は庄内川・矢田川の河川敷ロングから

市内で最初の一本に選びたいのが、庄内川と矢田川の河川敷です。拠点になるのは西区の庄内緑地。園内には平坦な周回コース(1周約2.3km、半周なら約1.8km)があり、ウォーミングアップにちょうどよい環境です。

ただ自転車の本領は、園内をぐるぐる回ることより園を出て庄内川の堤防へこぎ出すことにあります。庄内川河川事務所が整備したサイクリングロードは、庄内緑地公園から北区味鋺(あじま)地区の桜づつみまでで整備延長3.2km、名古屋市の整備分を含めると片道およそ4.5km。ここからさらに矢田川の河川敷へ継いでいけば、信号にほとんど煩わされずに連続した堤防走行が組め、往復で十数kmのロングにも仕立てられます。市街地の交差点でいちいち止まらずに走り続けられる感覚は、川沿いならではです。

レンタサイクルの注意点:庄内緑地のサイクリングセンターは料金が無料ですが、4月〜11月末の土・日・祝日のみ、10:00〜16:30(受付は15:30まで)の営業です。平日に手ぶらで訪れても借りられないので、レンタル前提なら曜日を必ず確認してください。タンデム(二人乗り)自転車の用意もあります。

名古屋港へ南北に貫く天白川コース

市の東から南へ抜ける一本としておすすめなのが天白川沿いです。天白川は日進市の三ヶ峯付近を源に、名古屋市の天白区・緑区を通って名古屋港(伊勢湾)へ注ぐ全長およそ20kmの川。堤防沿いに自転車道が整備され、舗装が行き届いた平坦路が続くため、初心者でも安心して距離を伸ばせます。

このコースの魅力は、東部の住宅地から南部の干拓地を抜けて海まで南下できる点。内陸の生活圏から伊勢湾の潮の匂いまで、名古屋の地形の変化を一本でたどれます。春は近くを流れる山崎川の桜並木へ寄り道するのも一興です。なお堤防道は全線が完全に連続した専用道というわけではなく、一般道と接続する区間もあるため、交差点や合流では交通に注意して走りましょう。

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市外へ①——木曽川サイクリングロード(犬山〜一宮 約18km)

ここからは所在が名古屋市外になります。木曽川沿いに整備された通称「木曽川サイクリングロード(木曽川堤)」は、犬山市から一宮市まで約18kmが木曽川に沿って走れるよう整備済みで、犬山緑地から東海道新幹線の下流付近までを結ぶ約25kmの構想で延伸が進められています。広い河川敷と桜並木の堤を、車を気にせず走れる人気区間です。

アクセス(所要の目安):一宮側へはJR東海道本線で名古屋からおよそ10〜20分(列車の種別による)、犬山側へは名鉄犬山線で名鉄名古屋から最速26分前後です。レンタサイクルは一宮市の大野極楽寺公園(電動300円・普通200円が目安、9:00〜16:00/受付15:30まで・最新料金は施設で要確認)や、国営木曽三川公園の138タワーパークなどにあり、手ぶらでも楽しめます。

沿線の国営木曽三川公園は、木曽川・長良川・揖斐川の三川にまたがって愛知・岐阜・三重の3県へ広がる日本最大級の公園群で、全施設を結んで巡ると約130kmにもなるスケール。一日では回りきれないので、まずは138タワーパークや河川環境楽園を起点に、無理のない範囲で河畔を流すのが現実的です。

市外へ②——知多半島の海沿いロング「チタイチ」

さらに遠くへこぎ出したい人の目標が、知多半島です(こちらも所在は名古屋市外)。半島をぐるりと一周する通称「チタイチ(知多イチ)」は約100km。大府市のあいち健康の森公園を発着点に、海沿いを南下して中部国際空港(セントレア)を横目に、半島最南端の羽豆岬(はずみさき)を目指すのが王道ルートです。100kmが厳しければ、半島南部の常滑・美浜・南知多・武豊あたりを巡る約60kmの半周コースという選択肢もあります。

アクセス(所要の目安):起点のあいち健康の森公園へは、JRで名古屋から大府駅まで約17〜25分、大府駅からバスで約10〜12分(徒歩なら約25分)です。

内陸側には、愛知県が整備した「知多半島サイクリングロード」(武豊町〜大府市、延長31.1km、愛知用水沿いなどを利用した自転車歩行者専用道)もあります。ただし区間によって路面や案内の整備状況に差があるとの利用者の声もあるため、走る前にルートと路面状況を確認してから出発すると安心です。海沿いの絶景ロングと内陸の専用道、二つの性格を持つのが知多半島の懐の深さです。

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走り出す前の実用メモ

地形と季節:濃尾平野は平坦で長距離向きですが、その分伊勢湾からの風が強い日は河口や海沿いで向かい風になりやすく、復路で消耗します。風向きを見て、行きを向かい風・帰りを追い風にする組み立てが楽です。夏は遮るもののない堤防道で日差しをまともに受けるため、こまめな給水・帽子・日焼け止めで熱中症対策を。

補給河川敷や海沿いには店が途切れる区間があります。コンビニ・公園売店・道の駅で早めに補給しておきましょう。名古屋めしの食べ歩きは中心部の商店街エリアで楽しむのがおすすめですが、店ごとの価格はその場で確認を。

装備:ヘルメットは着用が努力義務です。パンク修理具・モバイルバッテリー・少額の現金を携行しておくと、郊外でのトラブルにも対応できます。

輪行とレンタル:自分の自転車を電車で運ぶ「輪行」なら、犬山や知多の起点まで一気にアクセスできます。手ぶらで楽しむなら、庄内緑地(無料・営業日限定)や大野極楽寺公園・木曽三川公園各施設(有料・目安)のレンタサイクルを。料金・営業日・営業期間は変わることがあるため、出発前に各施設の最新情報を必ず確認してください。

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Written by

石井 龍之介

グルメブロガー

日本刀×日本文化体験

観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。