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高松の城と歴史探訪|城下町散策と武将ゆかりの地
観光・体験
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高松の城と歴史探訪|城下町散策と武将ゆかりの地

高松は高松藩の城下町として長く栄えた、四国随一の歴史都市です。瀬戸内海に面した温暖な気候のもと、江戸時代から続く町割りや建造物が今もなお息づき、歩くだけで歴史の重なりを肌で感じられます。「讃岐のうどん文化」が江戸時代にまで遡るように、この街の文化は政治・経済・食の三位一体で発展してきました。日本一雨が少ないと言われる晴れの国・香川の玄関口として、季節を問わず歴史散策が楽しめる街です。

高松城(玉藻公園)――海城の威容と松平家の遺産

高松の歴史を語る上で外せないのが、「玉藻城」の別名でも知られる高松城です。1588年に生駒親正によって築かれ、のちに徳川家康の孫・松平頼重が入封し、高松松平家の居城として江戸時代を通じて栄えました。最大の特徴は、海水を直接引き込んだ「海城」であること。城内の堀に海水が満ちる光景は全国でも極めて珍しく、かつては軍船が城内に乗り入れることもできたと言われています。

現在は玉藻公園として整備されており、月見櫓・水手御門・渡櫓などの重要文化財建造物が現存しています。天守台からは高松港や瀬戸内海の島々を見渡せ、往時の城主が海を制した戦略的な視点を実感できます。入場料は大人200円と手頃で、ガイドマップを活用しながら約60〜90分かけてじっくりと回るのがおすすめです。早朝の澄んだ空気の中、石垣と海の組み合わせが醸し出す静謐な美しさは格別です。

栗林公園――大名庭園に刻まれた四百年の美意識

高松城から南へ2キロほど移動すると、国の特別名勝に指定された栗林公園が広がります。高松松平家が丹精を込めて造り上げたこの大名庭園は、六つの池と十三の築山を持つ廻遊式庭園で、完成まで約百年の歳月を要したと伝わります。ミシュラン・グリーンガイドで三ツ星を獲得したことでも知られ、国内外から多くの観光客が訪れます。

園内に点在する茶室や橋、松の木々は細やかな剪定が施され、四季それぞれに表情を変えます。春の桜と芝生の緑、夏の蓮の花、秋の紅葉と池の水面に映る景色、冬の雪景色——どの季節に訪れても絵画のような情景が広がります。特に南湖に浮かぶ飛来峰からの眺めは「讃岐富士」と呼ばれる飯野山を借景に取り込んだ名景で、写真愛好家にも人気のスポットです。入園料は大人410円。早朝開園しており、人の少ない朝の時間帯がより風情を感じられます。

屋島と源平合戦の舞台

高松市東部に位置する屋島は、1185年の「屋島の戦い」で源義経が平家を破った史跡として名高い場所です。溶岩台地が海に突き出した独特の地形は瀬戸内海の景色と相まって雄大で、屋島山上からは高松市街と瀬戸内の島々が一望できます。

屋島寺は四国八十八箇所霊場の第84番札所でもあり、境内には那須与一が扇の的を射た伝説を記念した像や、源平の合戦で使われたとされる遺物の展示があります。麓の屋島南嶋地区には、合戦を題材にした資料館「屋島山上交流拠点施設 やしまーる」が2022年にオープンし、映像や模型を使ったわかりやすい展示で歴史の背景を学べます。屋島ドライブウェイ(無料)で山上まで車でアクセスでき、徒歩で登る遍路道を選ぶのも趣があります。

城下町の街並みと歴史が息づく商人町

高松城の城下として整備された市街地には、今も江戸時代の町割りの痕跡が残っています。丸亀町商店街はアーケード商店街として全国でも有名ですが、通りの随所に藩政時代の地名や史跡が点在しています。片原町・兵庫町・常磐町といった町名は、武士や商人が住んだ区域の名残を今に伝えています。

旧高松城下の一画には、重要伝統的建造物群保存地区に指定された地区こそないものの、白壁の土蔵や旧商家の建物が散在しており、歴史ファンには見逃せないポイントです。また、高松市歴史資料館では城下町の成立から近代化に至るまでの歴史を豊富な資料で解説しており、散策前に訪れると街歩きの解像度が大きく上がります。讃岐うどんの老舗が点在するエリアでもあり、歴史散策と食文化探訪を組み合わせた旅程がおすすめです。

歴史散策のモデルコースと実用情報

高松の歴史を一日で巡るなら、以下のコースが効率的です。午前中はJR高松駅に隣接する玉藻公園(高松城跡)を見学し、徒歩圏内の高松市歴史資料館へ。ランチは丸亀町商店街周辺の老舗で釜玉うどんを味わったあと、路面電車(ことでん)で栗林公園前へ移動し、午後は栗林公園をゆっくり散策。余力があれば夕方に屋島へ向かい、夕景の瀬戸内海を眺めて締めくくるのが理想的です。全体の所要時間は約6〜7時間。

アクセスは、高松空港から市内まで空港リムジンバスで約35分。岡山からはJR快速マリンライナーで約55分と、本州からの日帰りも可能です。市内の移動には「ことでん」と呼ばれる高松琴平電鉄が便利で、ICカードも使用できます。お土産は、片原町の専門店で買える「丸亀うちわ」や、玉藻公園内の売店で販売している「御城印」が歴史散策の記念にぴったりです。歩きやすいシューズと、夏は帽子・冬は防寒具を忘れずに準備して、高松の深い歴史をじっくりと堪能してください。

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Written by

木村 さくら

アウトドアライター

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