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うちわの港ミュージアム

うちわの港ミュージアム

Photo: Toto-tarou / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons
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丸亀市の港町に、日本の夏を彩る伝統工芸の世界が広がっています。「うちわの港ミュージアム」は、全国シェア約9割を誇る丸亀うちわの歴史と技を余すところなく体験できる、ここでしか味わえない特別な空間です。

江戸時代から続く、丸亀うちわの歴史

丸亀うちわの歴史は、江戸時代中期にさかのぼります。金刀比羅宮(こんぴらさん)へのお参りが全国から集まる人々に広まり、参拝みやげとして「丸亀うちわ」が定着していきました。讃岐平野に豊富に育つ竹と、温暖な気候、そして港町としての流通の便が、この地でうちわ産業が根付く好条件を生み出しました。

明治・大正期には産業として大きく発展し、機械化が進む現代においても、丸亀市は国内生産量の約9割を担う「うちわの都」として君臨し続けています。プラスチック製品が氾濫するなか、竹と和紙が生み出す涼感と風情は、今も多くの人を惹きつけてやみません。ミュージアムでは、こうした数百年にわたる産業の歩みをパネルや実物資料で丁寧に紹介しており、ひとつのうちわが地域の文化と経済を支えてきた重みを感じることができます。

職人の技を間近で見る、実演見学の醍醐味

このミュージアム最大の見どころのひとつが、熟練職人による製作実演です。丸亀うちわは、竹の選別から始まり、割竹・穴あけ・骨組みの成形・和紙の貼り付け・乾燥・仕上げと、実に多くの工程を経て完成します。職人の手は迷いなく動き、わずか数分のあいだにうちわの骨格が整っていく様子は、思わず見入ってしまうほどの迫力です。

特に印象的なのは「骨づくり」の工程。一本の竹を細かく割いて数十本の骨をつくり出す技術は、長年の修練なしには到底できない職人芸です。均一に割れた竹骨が扇形に広がっていく瞬間は、伝統工芸の精緻さと美しさが凝縮されたひとこまといえるでしょう。職人さんに声をかけると気さくに答えてくれることも多く、素材や道具についての話を直接聞ける貴重な機会にもなります。

自分だけの一本を作る、うちわ制作体験

ミュージアムの人気プログラムがうちわ作り体験です。骨組みが仕上がった状態のうちわに和紙(絵柄は複数のデザインから選択)を貼り付け、縁取りを施して仕上げていく工程を、スタッフの丁寧な指導のもとで体験できます。所要時間は約30分〜1時間で、子どもから大人まで幅広い年齢層が楽しめます。

選べる和紙の柄には、金刀比羅宮や瀬戸内海をモチーフにした香川らしいデザインから、季節の花模様、シンプルなものまで多彩なラインアップが揃っています。自分で貼って仕上げたうちわは、世界にひとつだけの作品。完成した際の達成感と愛着は格別で、旅の記念品として持ち帰るのに最適です。夏の旅行シーズンには予約が集中するため、訪問前に公式サイトや電話で事前確認・予約をしておくと安心です。

季節ごとの楽しみ方

うちわの港ミュージアムは、季節を問わず楽しめるスポットですが、季節によって異なる魅力があります。

夏(6〜8月)は最もにぎわう時期で、うちわ体験の需要も高まります。完成したうちわをその場でパタパタとあおぎながら、瀬戸内の潮風と合わせて涼をとる体験は、夏旅の思い出として強く印象に残るでしょう。館内はエアコンが完備されており、炎天下の観光疲れを癒す休憩スポットとしても活用できます。

秋(9〜11月)は気候が穏やかで観光に最適な季節。混雑も比較的落ち着き、じっくりと展示を見学したり、職人との会話を楽しんだりするのに向いています。収穫の季節らしい落ち着いた色合いの和紙を選んで制作体験をするのもおすすめです。

冬(12〜2月)は観光客が少なく、ゆったりとした雰囲気でミュージアムを楽しめます。うちわは夏のものというイメージが強いですが、冬にこそ産地では翌シーズンに向けた生産が本格化する時期でもあります。製造現場の活気を感じながら、産業としての奥深さを知る旅としては冬も侮れません。

春(3〜5月)はゴールデンウィークを中心ににぎわいを見せます。新学期や旅行シーズンの始まりに合わせて訪れる家族連れも多く、子どもたちがはじめての工芸体験に目を輝かせる姿が多く見られます。

丸亀観光との組み合わせ

うちわの港ミュージアムは、丸亀市の豊かな観光資源と組み合わせて訪れることで、より充実した旅になります。まず外せないのが「丸亀城」。現存12天守のひとつとして名高い丸亀城は、日本一高い石垣を誇り、天守からは瀬戸内海を一望できます。ミュージアムから徒歩圏内(約1キロ)に位置するため、半日で両方を訪れることも十分可能です。

ランチには丸亀名物の「骨付鳥」をぜひ。老鶏(おやどり)か若鶏(ひなどり)を選べるスパイシーな焼き鶏は、地元民から観光客まで愛される一皿です。市内中心部に専門店が点在しており、うちわミュージアム訪問のあとに立ち寄れる立地のよい店も多くあります。

また、丸亀港からはフェリーで瀬戸内海の島々へのアクセスも可能。塩飽諸島(しわくしょとう)などの離島を日帰りで訪れてから戻り、夕方にミュージアムへ立ち寄るといった贅沢なルートも選択肢のひとつです。

アクセスと基本情報

うちわの港ミュージアムへのアクセスは、JR予讃線「丸亀駅」から徒歩約15分、または丸亀港からも近い立地です。駐車場も整備されており、車での来館も便利です。

高松自動車道「丸亀IC」からは車で約10分。高松市内からはJRで約20分と、香川県内の観光拠点からのアクセスも良好です。高松空港を起点にした四国観光のルートにも組み込みやすく、「うどん県」香川を訪れる際の立ち寄りスポットとして最適な位置にあります。

開館時間や体験プログラムの受付時間、休館日については事前に確認しておくことをおすすめします。特に体験コーナーは定員や受付締め切り時間が設けられている場合があるため、余裕を持ったスケジュールを組んでおくと安心です。丸亀うちわという、江戸から続く技と心に触れる旅は、きっと日常では得られない豊かな時間をもたらしてくれるはずです。

アクセス

JR丸亀駅から徒歩約5分

営業時間

9:30〜17:00(月曜休館)

料金目安

入館無料、うちわ作り体験800円

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

施設の特徴

子連れ可

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