メインコンテンツへスキップ
SOROU.JP日本全国情報ポータルサイト
高松市の生活費まるわかり|家賃・食費・車・光熱費を東京と比べて検証
学び
8分で読める

高松市の生活費まるわかり|家賃・食費・車・光熱費を東京と比べて検証

高松の生活費は「家賃だけが安い」が実像

高松市での暮らしを考えるとき、最初に押さえておきたいのが「全部が安いわけではない」という事実です。総務省の小売物価統計調査(2024年)によると、香川県の消費者物価地域差指数は総合で98.6。全国平均(=100)をわずかに下回る程度で、東京都の104.0と比べても5%ほどの差にとどまります。むしろ「家具・家事用品」は103.2、「諸雑費」は102.6と全国平均より高い費目もあり、スーパーの食料品や日用品は東京とそれほど変わりません。

突出して安いのは「住居」で、指数は83.3。全国47都道府県中44位という低さです。つまり高松の生活費メリットは、ほぼ家賃に集中していると考えてよいでしょう。逆に言えば、家賃の差を生活設計にうまく取り込めるかどうかが、高松暮らしのコストを左右します。本記事では2026年時点の目安として、各費目を東京と比べながら見ていきます。

家賃相場は間取り別にこう違う

高松市内の家賃相場は、賃貸ポータルの掲載データ(2026年時点の目安)でおおむね次のようになっています。単身向けのワンルーム・1Kで4万円台半ば、1LDKや2LDKで6万円台、ファミリー向けの3LDKで9万円台が中心帯です。

間取り高松市の目安東京23区の目安
ワンルーム・1K約4.5万円約7〜8万円
1LDK約6.3万円約11〜13万円
2LDK約6.4万円約15万円前後
3LDK約9.4万円約20万円前後

東京23区の1Kは2026年時点で平均7〜8万円、城東の足立・葛飾・江戸川あたりでも5万円前後、港区など都心3区は14万円超という水準です。これに対して高松は単身でも4万円台半ばから探せるため、同じ間取りなら月3万円前後の差が出ます。年間にすれば40万円近い違いで、これが高松暮らし最大の経済的メリットです。

なお相場表の数字は新しい物件の平均値で、駅から離れた築年数の古い2DK・3Kの団地系物件なら、さらに安い4万円台半ばで2部屋以上を確保できるケースもあります。広さ優先で予算を抑えたい人には狙い目です。

中心部か郊外か、ことでん沿線で決まる家賃差

高松の住まい選びは、「車を持つかどうか」とほぼ同じ問いになります。

中心部に住むなら、ことでんの琴平線・長尾線・志度線の3路線が乗り入れる瓦町駅周辺が便利です。瓦町は高松丸亀町商店街や南新町など、全長2.7kmにおよぶ中央商店街アーケードに歩いて行ける立地で、JR高松駅やサンポートの再開発エリアも徒歩・自転車圏内。この一帯は家賃がやや高めですが、平地が広がる高松は自転車での移動がしやすく、車を持たずに暮らせるのが強みです。

一方、家賃を抑えたいなら郊外が選択肢になります。ことでん琴平線沿いの仏生山・太田・多肥・一宮といった高松南エリアは、再開発できれいな物件が増えつつあり、スーパーや学校も多くファミリーに人気です。北東部の屋島周辺は海と山が近い静かな住宅地。これらの郊外は家賃が中心部より安い反面、生活には基本的に車が要ります。家賃で浮いた分が、後述する車の維持費に流れていく構図になりやすい点は意識しておきましょう。

車社会・高松の「見えない固定費」

高松を語るうえで欠かせないのが、車への依存度の高さです。香川県の世帯あたり自動車普及台数は130%を超え、1世帯1台以上が当たり前。日本一面積の狭い県でありながら、郊外では車がないと日常の買い物すら不便というのが現実です。

そのため郊外で家賃を抑えても、車関連の固定費が上乗せされます。駐車場代は中心部で月8千〜1.5万円ほど、郊外なら3〜5千円が目安。これにガソリン代、年1回あたりで均すと月1万円前後になる車検・自動車税、任意保険を足すと、車1台で月2〜3万円規模の出費になります。「郊外は家賃が安い」という話は、この車のコストとセットで考えないと家計を読み違えます。

逆に瓦町など中心部に住んでことでんと自転車で完結させれば、車を手放せます。ことでんの初乗りは200円前後、IruCa(ICカード)も使え、通勤定期や1日フリーきっぷも用意されています。家賃は上がっても車を持たない選択は、トータルでは十分に割に合うことが多く、ここが高松の住まい選びの分かれ目です。

食費はうどん文化で「外食が安い」

食料品そのものの物価は全国並みですが、高松ならではの安さが光るのが外食、とりわけうどんです。香川県は世帯あたりのうどん・そば消費量が全国1位で、高松市の外食うどん・そばの年間支出は約16,000円と全国平均の倍以上。それだけ日常にうどんが溶け込んでいます。

セルフ式のうどん店ならかけうどん1杯がワンコイン以下、トッピングや天ぷらを付けても数百円で満腹になります。昼食をうどんで済ませる習慣が根付いているため、外食費を自然と低く抑えられるのが高松暮らしの隠れた利点です。自炊中心なら単身で食費月3.5〜4万円程度、外食を織り交ぜても東京で同じ生活をするより負担は軽くなります。

光熱費は「温暖少雪」で冬がラク

高松は瀬戸内式気候で、年間降水量は約1,150mmと全国的にも少なめ。年間日照時間は2,000時間を超え、晴れの日が多い土地です。冬も比較的温暖で、1〜2月にまとまった雪が降る日はあるものの、日本海側や北日本のような根雪・除雪は基本的に無縁。雪かき道具や除雪、スタッドレスタイヤといった豪雪地特有の出費がかからないのは、家計面でも見逃せない差です。

冬の暖房費は雪国より明らかに低く抑えられます。一方で瀬戸内の夏は晴天が続いて暑く、冷房はしっかり使うため、夏の電気代は全国並みと考えておくのが現実的です。「冬の暖房は軽い、夏の冷房は普通」というのが高松の光熱費の実感に近いところ。なお、都市ガス(四国ガス)が来ている中心部に比べ、郊外はプロパンガスの物件が多く、ガス料金がやや割高になりがちな点も住まい選びの参考になります。

単身の月額モデルケース(2026年・目安)

以上を踏まえ、瓦町周辺の1Kで車を持たない単身者を想定したモデルを示します。家賃以外は家計調査などの全国的な単身世帯の水準をベースに、高松の事情で増減させた目安です。

費目月額の目安
家賃(1K・瓦町周辺)45,000円
食費(自炊+うどん外食)38,000円
電気・ガス・水道11,000円
通信(スマホ+ネット)9,000円
交通(ことでん・バス)6,000円
日用品・娯楽・その他25,000円
合計約134,000円

合計はおよそ13.4万円。同じ1Kを東京23区で借りれば家賃だけで7〜8万円ですから、その差がそのまま月3万円前後の余裕になります。

ただし郊外に住んで車を持つ場合、単身の1Kでは家賃が下がる幅(数千〜1万円ほど)よりも駐車場・ガソリン・車検などの月2〜3万円が上回り、トータルではむしろ高くつくことが多くなります。一方、家賃差が2〜3万円に広がる2LDK・3LDKのファミリー世帯なら、車のコストを吸収できて中心部と互角になります。高松で生活費を最適化する鍵は、「家賃の安さ」を額面どおり受け取らず、世帯人数と車の有無まで含めて設計することにあります。

シェアする

Written by

鈴木 一郎

移住コンサルタント

日本刀×日本文化体験

観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。