
三津厳島神社
GALLERY
愛媛県松山市神田町に鎮座する三津厳島神社は、創建から1400年以上の歴史を誇る古社だ。宗像三女神(市杵島姫命・湍津姫命・田心姫命)を御祭神として祀り、「道主貴之神(みちぬしのむちのかみ)」の別名が示すとおり陸上・海上・航空の外難防御と道の守護を司る。女性の神様をお祀りすることから子育ての神様としての信仰も篤く、愛媛FCレディースをはじめ各種団体が必勝祈願に訪れる勝負の神様としても知られている。また伊予七福神霊場のひとつにも数えられる。
季節を彩る限定御朱印とパラアートの取り組み
三津厳島神社を全国的に有名にしているのが、月替わりで頒布される限定御朱印だ。なかでも注目は切り絵御朱印で、7月版は御祭神・宗像三女神誕生の神話をテーマに、『古事記』の「誓約(うけい)」の場面——アマテラスオオミカミがスサノオノミコトの十拳剣を噛み砕き、息吹を吹き出す瞬間——を切り絵で表現している。8月版はその息吹から三女神が誕生する場面へと物語がつながり、7月と8月の御朱印を重ねるとひとつの神話が完成するという趣向だ(初穂料各1,200円、書置きのみ)。
また4〜6月にかけて頒布されてきた「パラアート御朱印」は、障がいのある作家がデザインした作品を御朱印に仕立てたもの。6月版はアーティスト「マカロニさん」による、アジサイの大きな葉の上でくつろぐカエルをモチーフにした遊び心あふれる作品で、初穂料の一部は愛媛県障がい者アートサポートセンターへ寄付される。神話の世界観と現代アートの融合、社会貢献を兼ねた御朱印企画は、参拝者に訪れるたびの楽しみを与えている。
三つの年中行事——夏越祭・十七夜祭・暁の宮出し
大祓夏越祭(6月30日) は半年分の罪穢れを祓う神事。ひな形(人形代)を前夜に敷いて寝て息を吹きかけてから神社へ持参すると、悪病退散のお札が授与される。境内には茅の輪が設置され、令和8年は6月29日〜7月6日の期間に設けられる。
十七夜祭(7月17日) は全国の「嚴島」と名の付く神社で行われる独自のお祭りで、管弦祭とも呼ばれる。隣接する正念寺と合同で催され、伊予里神楽・おかしまき・水軍太鼓・子供虎舞いなど多彩な催しが境内を賑わせる。
秋祭り(10月5〜7日) は五穀豊穣と町の繁栄を祈る祭りで、「松山で一番早い午前1時の宮出し」として「暁の宮出し」の異名を持つ。神輿の柄と柄を重ねるように激しくぶつかり合う「鉢合わせ」は「けんか神輿」とも呼ばれ、その勇壮豪快さで知られる。
境内の見どころ——銅板葺きの拝殿・表忠碑・注連石
拝殿の屋根 は平成27年に瓦から銅板へと改修されたが、従来の本瓦風の形状そのままで銅板を葺くという全国的にも珍しい工法が採られており、瓦一枚一枚の段差までが銅板で精密に表現されている。
表忠碑 は近代騎兵制度創設の功労者として知られる陸軍大将・秋山好古の揮毫による石碑で、裏面には日露戦争の際に三津から出兵した人々の名前が刻まれている。非常に大きな庵治石が使われており、当時の三津地域の勢いを今に伝える。
注連石 は明治18年の建立。神主にして書家でもあった三輪田米山の揮毫による「年豊人楽」の文字が刻まれており、「稔り豊かで人々は楽しむ」の意を持つ。多数現存する米山の石碑の中でも最大級の優品とされ、道後温泉養生湯の湯釜を手掛けた石工・吉村右三郎の彫りも高く評価されている。
祈祷と夏詣
祈祷は平日・土日・祝日を問わず毎日受け付けており(受付時間9時〜16時30分、所要約20分)、当日申し込みも可能だ(予約優先)。厄除け三年祈祷・七五三・安産・初宮詣・車のお祓い・出張祭典など多様なニーズに対応し、祈祷料は5千円・7千円・1万円・1万5千円の4段階で記念品の内容が異なる。なお1月1〜15日および1月中の土日は予約不要で随時受付される。7月1日から8月31日は「夏詣」期間となり、手水舎・天満宮手水舎の2か所で花手水が飾られる。
アクセス
伊予鉄道高浜線・三津駅より徒歩5分、伊予鉄バス・三津厳島神社前駅より徒歩1分、JR予讃線・三津浜駅より徒歩15分
営業時間
午前9時~午後4時半
料金目安
祈祷料: 5,000円~15,000円、御朱印: 1,000円~1,200円
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店舗詳細
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