メインコンテンツへスキップ
SOROU.JP日本全国情報ポータルサイト
広島発の絶景ローカル線|車窓から眺める広島県の原風景
観光・体験
12分で読める

広島発の絶景ローカル線|車窓から眺める広島県の原風景

鉄道旅の魅力は、車窓を流れる風景をゆったりと眺められるところにあります。広島を起点とするローカル線は、瀬戸内海多島美や中国山地の深い緑の中を走る絶景路線として、鉄道ファンのみならず多くの旅行者に愛されています。瀬戸内式気候で温暖少雨、台風の直撃も比較的少ないという恵まれた気候のもと、春夏秋冬で全く異なる車窓風景が楽しめるのもローカル線旅の醍醐味です。都会の高速列車では味わえないスローな旅時間は、心を解放してくれる特別なひとときになるでしょう。

広島県を走る主なローカル線と路線の個性

広島県には、それぞれ異なる表情を持つローカル線が複数走っています。なかでも代表的なのが、広島駅から海田市を経由して海沿いに三原まで延びる呉線瀬戸内海の穏やかな海と、その沖に浮かぶ大小の島々を車窓に眺めながら走るこの路線は、「日本の車窓風景ベスト10」にも選ばれた屈指の絶景路線です。

一方、広島から東城・新見方面へ向かう芸備線は、中国山地の深い山間部を縫うように走る山岳路線。秋には沿線一帯が紅葉に染まり、特に備後落合駅周辺の紅葉トンネルは息をのむ美しさです。また、広島から太田川に沿って北上する可部線は、市内から気軽にアクセスできる半日コースとして人気です。それぞれの路線が全く異なる「広島の原風景」を見せてくれるため、複数路線を乗り比べるのもおすすめです。

車窓絶景ベストポイント

呉線最大のハイライトは、安芸川尻〜忠海間の海岸線区間です。列車が海岸ギリギリを走るこの区間では、窓の外に広がる瀬戸内の青い海と、点在する島々の緑が重なり合う絶景が続きます。天気の良い日には、遠くに大崎上島や生口島のシルエットも望めます。この区間では進行方向左側(上り列車の場合)の座席が海側になるため、始発から乗って好みの席を確保するのがおすすめです。

芸備線では、広島〜三次間の太田川沿いの区間が見どころです。列車が川の蛇行に沿ってゆっくりとカーブを描きながら進む様子は、まるで水墨画の世界。霧の多い朝には川霧が立ち込め、幻想的な景色に出会えることもあります。また、備後西城〜備後落合間の標高の高い区間は、冬には雪景色に一変。同じ路線とは思えないほどの表情の変化を楽しめます。

途中下車で楽しむ沿線の魅力

ローカル線旅の真骨頂は、気ままな途中下車にあります。呉線では竹原駅で下車するのがおすすめです。「安芸の小京都」と呼ばれる竹原の町並み保存地区は、江戸時代の商家が立ち並ぶ歴史的な街並みで、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。徒歩で回れるコンパクトな範囲に見どころが凝縮されており、次の列車まで1〜2時間を有効に使えます。

芸備線では備後落合駅が鉄道ファン必訪のスポット。かつて3路線が分岐する交通の要衝だったこの駅は、今や1日の乗降客が片手で数えられるほどの秘境駅となっています。ホームに立つだけで、日本の鉄道が歩んできた歴史の重みが伝わってくるような静寂があります。駅周辺の小さな集落に残る古民家や、清流の音が聞こえる自然環境もこの駅ならではの魅力です。

沿線の無人駅では、地元の方が手入れする花壇が迎えてくれることも多く、小さな温かさに出会えます。駅近くの食堂では、汁なし担担麺や尾道ラーメンなど広島ならではのご当地グルメも堪能できます。

季節ごとの絶景カレンダー

広島のローカル線は、季節によって全く異なる顔を見せてくれます。春(3〜4月)は呉線沿線の桜並木と瀬戸内の青い海のコントラストが美しく、特に仁方〜広間の車窓は「桜のトンネル」と称されるほどの見事さです。夏(7〜8月)には、竹原や忠海から大久野島(うさぎ島)へのフェリーに接続する便が増え、ローカル線とセットで島旅を楽しむ旅行者が増えます。

秋(10〜11月)は芸備線の圧勝シーズン。備北エリアの紅葉は例年10月下旬〜11月中旬が見頃で、燃えるような赤と黄金色に染まる山の斜面を車窓から眺める体験は格別です。冬(12〜2月)には、標高の高い芸備線の山間部で雪景色に出会える確率が高まります。山陽側の呉線では冬でも温暖な瀬戸内の海が楽しめるため、季節を問わず訪れる価値があります。

旅を便利にするきっぷと実用情報

広島発ローカル線旅を計画する際の実用情報をまとめます。「広島・山口・岡山ネットきっぷ」「瀬戸内エリアパス」など、エリア限定のフリーパスを活用すれば、1〜3日間の周遊が2,000〜5,000円程度でお得に楽しめます。青春18きっぷの利用期間であれば、JR全線普通・快速列車が乗り放題になるため、呉線・芸備線ともに追加費用なしで乗り回せます。

注意点として、芸備線の備後落合以東や呉線の一部区間はICカードが利用できないため、乗車前に現金を用意しておきましょう。1日の本数が極めて少ない区間では、乗り遅れると数時間待ちになることも。帰りの列車時刻は必ず事前にチェックし、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。広島駅の観光案内所では、無料の沿線マップや観光パンフレットを入手できるので、出発前に立ち寄ることをおすすめします。

小さなリュックにカメラと飲み物、地元のパン屋で買ったおやつを忍ばせて、広島のローカル線がつなぐ原風景の旅へ出かけてみてください。

シェアする

Written by

佐藤 美紀

温泉ソムリエ

仙台ローカル

仙台で暮らす・働く・遊ぶをつなぐローカルサイト群。

日本刀×日本文化体験

観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。