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名古屋の地酒と肴|醸し人九平次に合う愛知県の絶品おつまみ
グルメ
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名古屋の地酒と肴|醸し人九平次に合う愛知県の絶品おつまみ

醸し人九平次とは|世界が認めた愛知の地酒

名古屋という街は、味噌カツやひつまぶしで全国に名を轟かせるグルメの聖地です。しかしその食文化の奥深さは、料理だけにとどまりません。愛知県が誇る地酒「醸し人九平次」は、いまや世界的な評価を得た銘酒であり、名古屋の食と酒の組み合わせは、国内でも屈指の豊かさを誇ります。

醸し人九平次は、名古屋市東区に本拠を置く萬乗醸造が手がける純米大吟醸です。1997年に当主・久野九平治氏が「飲み手に感動を与える酒」を目指してリニューアルし、日本酒の常識を覆す洗練されたスタイルで業界に革命をもたらしました。最大の特徴は、ワインを思わせる複雑な香りと余韻の長さ。溌剌とした酸味と旨みのバランスが秀逸で、和食はもちろんフランス料理とも相性が良く、パリの三ツ星レストランでオンリストされたことで国際的な名声を確立しました。

主要ラインナップは多彩です。フルーティな香りが際立つ「彼の地」は食中酒として万能で、フレッシュで軽やかな「human」は魚介との相性が抜群。複雑な旨みが凝縮した「別誂」は燗酒にしたとき真価を発揮し、発酵食品との深いマリアージュを生み出します。提供温度は冷酒(8〜12℃)が基本ですが、ぬる燗(40〜45℃)にすることで米の旨みが開き、名古屋の濃い料理とのバランスがさらに高まります。

知多半島の海の幸との絶品マリアージュ

愛知県は三河湾と伊勢湾に面し、豊かな海産物に恵まれた土地です。知多半島沿岸で水揚げされる蛤(はまぐり)は、愛知の食卓に欠かせない食材。酒蒸しにした蛤は磯の香りと濃厚な出汁が特徴で、醸し人九平次「human」のフレッシュな酸味がその甘みを引き立てます。口の中に広がる潮の風味と酒の余韻が溶け合う瞬間は、まさに至福のひとときです。

三河湾産の牡蠣も見逃せません。冬季限定の生牡蠣は濃厚なクリーミーさが持ち味で、九平次「彼の地」のミネラル感との相性は抜群。牡蠣のレモン絞りに九平次を合わせると、柑橘の酸味と酒の酸が共鳴し、後味にほのかな甘さが残ります。また、知多の干物文化も見逃せません。地元の小魚を使ったみりん干しは甘辛い風味が特徴で、燗酒にした九平次「別誂」と合わせると、旨みの重層感が格段に増します。炭火でさっと炙った干物に箸を入れながら、熱燗を一口。素朴でありながら、これ以上ない贅沢な時間が生まれます。

名古屋の発酵文化が生む最強の肴

名古屋を中心とした愛知の食文化を語るうえで欠かせないのが、豆味噌(八丁味噌)とたまり醤油という二大発酵調味料です。岡崎で生まれた八丁味噌は、大豆と塩のみを原料に2年以上の長期熟成を経て完成します。強いコクと酸味、独特の渋みが特徴で、この複雑な味わいが醸し人九平次の旨みと絶妙に引き合います。

味噌おでんとのペアリングは定番中の定番です。大根や豆腐、こんにゃくをじっくり煮込み、甘辛い赤味噌のタレをたっぷり絡めた味噌おでん。その一口を頬張りながら、ぬる燗の九平次をひと口。発酵同士が共鳴し合い、互いの旨みを底上げする感覚は、他のどの組み合わせにも代え難いものがあります。

また、愛知の郷土料理「どて煮」も優れたおつまみです。牛すじや豚モツを赤味噌と砂糖でじっくり煮込んだどて煮は、濃厚でコクのある仕上がり。脂分の多い食材には、九平次の酸味がよく効き、後味をすっきりと洗い流してくれます。名古屋の居酒屋では串に刺して提供されることも多く、気軽につまみながら酒を楽しむスタイルが根付いています。

尾張の野菜と乾物で楽しむ軽やかなペアリング

豊かな農産物の産地でもある愛知県では、野菜を使ったおつまみも充実しています。愛知県は全国屈指のキャベツの産地であり、薄切りのキャベツを塩昆布で和えた即席漬けは、食感のよい箸休めとして九平次「human」の軽やかな飲み口とよく合います。シンプルな塩気が酒の旨みを引き立て、料理と料理のあいだに飲むひと口をより清々しくしてくれます。

知多半島の乾物文化も魅力的です。海産物を天日干しにした煮干しは、ちびちびとつまみながら飲む酒のお供として古くから愛されてきました。硬くて旨みが凝縮した煮干しは、じっくりと噛むほどにイノシン酸が溶け出し、九平次の余韻とともに喉の奥へと広がっていきます。また、愛知特産の「大葉」を使った天ぷらも軽やかなペアリングの選択肢です。大葉の清涼感と薄衣のサクサク感が、冷酒の九平次と出会うことで、口の中に初夏のような爽やかさをもたらします。

名古屋で地酒と肴を心ゆくまで楽しむために

醸し人九平次と愛知の肴を楽しむなら、名古屋市内にある専門の日本酒バーや地酒居酒屋を訪れるのがおすすめです。栄や大須周辺には愛知の地酒を豊富に取り揃えた店が点在しており、その日仕入れた旬の肴と合わせて提供してくれます。大将やスタッフに「九平次に合うものを」と一言添えると、季節感のある一皿を出してくれることも多く、会話そのものが肴になる楽しさがあります。

また、萬乗醸造では直売所(要確認)にて希少な限定酒も購入可能で、旅の思い出に持ち帰るお土産としても重宝されます。地元のデパートや酒専門店でも主要ラインナップは揃っており、旅先で気軽に買い求められます。

地酒を選ぶ際は、ぜひラインナップごとの個性を意識してみてください。軽い魚介には「human」、発酵食品や濃い煮物には「別誂」の燗酒、幅広い料理に合わせるなら「彼の地」というように、食材や調理法に応じた選び方が楽しみの幅を大きく広げてくれます。名古屋食文化と発酵の恵みが交差する一杯を、ぜひ現地で味わってみてください。

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Written by

高橋 大地

アグリツーリズム推進者

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