学び
新潟市で愛犬と歩く|信濃川やすらぎ堤・鳥屋野潟・海岸の松林を巡るお散歩ガイド
川・潟・海がそろう「水の街」を愛犬と歩く
新潟市は、日本一の長さを誇る信濃川が街の真ん中を流れ、市街地のすぐ南に鳥屋野潟(とやのがた)という大きな潟が広がり、西は日本海に面する——川・潟・海の三つの水辺が徒歩や車ですぐ行き来できる、全国でも珍しい「水の街」です。平らで開けた越後平野の地形のおかげで、河川敷も公園も傾斜がゆるやかで歩きやすく、愛犬とのんびり歩くのにうってつけ。一方で、冬は雪が積もる新潟ならではの注意点もあります。ここでは実在の公園・河川敷・海岸を軸に、新潟市で愛犬と楽しめる散歩・お出かけ場所を、季節の歩き方とマナーとあわせて紹介します。
信濃川やすらぎ堤|街の真ん中を流れる川辺の遊歩道
新潟市の散歩で外せないのが、市街中心部を流れる信濃川の両岸に整備された「信濃川やすらぎ堤緑地」です。これは国が洪水対策と水辺環境づくりのために築いた、緩やかな傾斜のある堤防(緩傾斜堤防)の上に、新潟市が芝生・植栽・東屋・ベンチを設けて川と一体の親水空間として仕上げたもの。1983年から約20年をかけて整備された、川辺の散策地としては歴史のある緑地です。
万代橋(ばんだいばし)を中心に上流・下流へと遊歩道が続き、芝生の斜面が水面までゆるやかに下りていくので、見晴らしがよく開放感は抜群。信号や車を気にせず歩ける区間が長く、愛犬とまっすぐ歩を進められるのが魅力です。春は堤沿いの桜並木が見頃を迎え、花見散歩の定番スポットになります。夕方には信濃川の川面に沈む西日が広がり、水辺の散歩がいっそう気持ちのよい時間帯になります。アスファルトの遊歩道と芝生の両方があるので、足腰に不安のある子は芝生側を選ぶとよいでしょう。
鳥屋野潟公園・新潟県スポーツ公園|潟をのぞむ水辺の園路
市街地の南に広がる鳥屋野潟の南側一帯には、緑豊かな大規模公園が連なっています。サッカー新潟の本拠地・ビッグスワン(デンカビッグスワンスタジアム)を含む「新潟県スポーツ公園」と、隣接する「鳥屋野潟公園」です。
園内には鳥屋野潟へとつながる運河「カナール」が走り、その両脇には約100本のイチョウが植えられています。秋の黄葉、季節ごとの花を眺めながら水辺の園路を歩けるため、地元では多くの飼い主が日々の散歩コースに使っています。トイレ脇には愛犬のリードを一時的にかけておける「わんわんパーキング」が設けられているなど、犬連れへの配慮も見られます。湖(潟)沿いの園路をたどる散策は平坦で距離も取りやすく、運動量がほしい子にも向きます。
スポーツ公園内には会員制のドッグランもあります。登録のうえ利用は無料ですが、利用時間に制限がある運営形態です。芝の状態が良いと評判で、走らせたい日には心強い存在。なお盲導犬などを除き建物内への同伴はできず、糞や抜け毛は飼い主が責任を持って持ち帰るのがルールです。犬が苦手な来園者もいるため、人通りの多い広場ではリードを短く持つ配慮を心がけましょう。
隣接する複合施設「いくとぴあ食花(しょっか)」のキラキラガーデンは、新潟市産の花を中心に約350種の草花が植えられた大型ガーデン。花と緑のなかを散歩でき、潟・公園・庭園を一日でつなげて楽しめるのがこのエリアならではの厚みです。
西海岸公園と関屋浜|日本海の黒松林を歩く
新潟市の散歩を語るうえで、日本海の海辺は欠かせません。中央区の西船見町から関屋にかけて、海岸沿い約5kmにわたって広がるのが「西海岸公園」。約38万本ともいわれる黒松林を取り込んだ広大な公園で、護国神社周辺の一帯は「日本の白砂青松100選」にも選ばれています。松林のなかにサイクリングロードと散策路が整備され、潮風と松の木陰のなかを歩けるのが、川辺や潟とはまた違った海辺ならではの心地よさです。
海岸線に出れば「関屋浜」や「日和浜(ひよりはま)」といった砂浜が続き、無料駐車場もあるため車でのアクセスも便利。海水浴シーズンを外した時期なら、開放的な砂浜を愛犬とのびのび歩けます。広い空と日本海に沈む夕日を眺めながらの浜辺の散歩は、新潟市ならではの贅沢な時間です。ただし夏の海水浴期間中は混雑し、砂浜が高温になるため肉球を傷めやすい点に注意。海から上がったあとは、塩分や砂をしっかり洗い流してあげましょう。
ドッグランで思いきり走らせたい日に|島見緑地
リードなしで自由に走らせたいときは、市北部の「島見緑地(しまみりょくち)」のドッグランが選択肢になります。新潟駅から車で30分ほど、登録・利用ともに無料で開放されており、「小型犬」「中型・大型犬」「フリー」のほか、ドッグランデビューの子や他の犬が苦手な子のための「おもいやりエリア」など、犬のサイズや性格に合わせて区分けされているのが特徴です。
利用には事前の登録が必要で、1年以内の狂犬病予防注射済票と、飼い主の住所・氏名が確認できるものを準備しておきましょう。海風が抜ける開放的なロケーションで、広く走らせたい大型犬の運動にも向いています。やすらぎ堤や潟の園路で「歩く」散歩を、島見緑地で「走る」運動を——と使い分けると、新潟市内だけで散歩のバリエーションが広がります。
雪国・新潟の冬|融雪剤と肉球ケアに気をつけて
新潟市は日本海側の雪国。市街地は山間部ほど積もりませんが、それでも冬は雪道や凍結路面を歩く日が増えます。雪国の散歩で見落としがちなのが、路面にまかれる融雪剤・凍結防止剤の影響です。これらの主成分である塩化カルシウムや塩化ナトリウムは皮膚への刺激があり、肉球に付いたまま放置すると皮膚炎の原因になることがあります。なめてしまうのも避けたいところ。
また、雪道を素足で長く歩くと、肉球のしもやけや凍傷、指の間の炎症(趾間炎)につながることもあります。対策としては、犬用のスノーシューズや防水ソックスを履かせる、嫌がる子は雪や融雪剤のない場所を選んで短時間で切り上げる、といった工夫が有効です。そして散歩から帰ったら、肉球と指の間をぬるま湯で洗って融雪剤や雪をしっかり落とし、よく乾かしてから保湿クリームを塗るのが基本のケア。ひび割れやしもやけを防ぎ、次の散歩を快適にしてくれます。雪が好きな子なら、人の少ない公園の新雪の上で短時間の雪遊びを楽しむのも、雪国・新潟ならではの冬の散歩の醍醐味です。
新潟市で愛犬と歩くためのマナーと持ち物
どの公園・河川敷・海岸でも共通する基本は、リードを必ず装着することと、糞は飼い主が責任を持って持ち帰ることです。やすらぎ堤や潟の園路、海岸はジョギングやサイクリング、家族連れと共有する場所でもあり、犬が苦手な人もいます。すれ違うときはリードを短く持ち、広場では周囲との距離に気を配りましょう。
持ち物としては、糞処理袋を多めに、夏は水分補給用の水と携帯ボウル、冬は肉球ケア用のタオルと保湿クリーム、海辺なら砂や塩を流すための水を用意しておくと安心です。川辺・潟・海辺・松林・ドッグランと、性格の違う散歩場所が市内にそろっているのが新潟市の強み。その日の気分や季節に合わせてコースを選び、愛犬との時間を存分に楽しんでください。
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