
石水博物館
GALLERY
三重県津市垂水の千歳山に抱かれた石水博物館は、江戸時代から続く伊勢商人・川喜田家の蒐集品と、同家十六代当主・川喜田半泥子の陶芸世界を核に据えた、唯一無二の文化空間です。
伊勢商人川喜田家と石水会館の誕生
川喜田久太夫家は、寛永年間に創業し、伊勢国津を本拠に江戸大伝馬町に大店を構えた木綿太物の豪商です。半泥子が生まれた頃には既に200年以上の歴史を持つ老舗でした。川喜田半泥子(本名:川喜田久太夫政令、1878〜1963)は、わずか1歳で家督を相続し十六代久太夫を襲名。祖母・政や筆頭分家に養育され、祖母の勧めで若くから参禅し、強靭な心身を育みました。やがて百五銀行第六代頭取をはじめ数々の企業要職を歴任する傍ら、地域文化の振興にも力を注ぎ、1930年(昭和5年)に三重県下初の総合文化施設として財団法人石水会館を設立します。当時は津市丸之内本町に鉄筋コンクリート造の洋館・日本館を備え、美術展や講演会、音楽会などを開催しました。惜しくも昭和20年の戦災で施設は焼失しますが、その精神は2010年に公益財団法人石水博物館へと受け継がれ、半泥子ゆかりの千歳山に新施設を構えて2011年5月に移転開館しました。
多芸多才の当主・川喜田半泥子の陶芸世界
商家の当主として多忙を極めた半泥子ですが、書画・茶の湯・俳句・写真など実に多彩な趣味を持ちました。なかでも陶芸への情熱は格別で、還暦近くになってから本格的に取り組み始め、生涯で数万点にのぼる作品を制作しました。その作風は「シロートらしい自由で遊び心あふれた」と評される独自のもので、商人・銀行家という肩書きを超えた陶芸家として高い評価を確立しています。石水博物館ではこの半泥子の陶芸作品と関連資料を多数保存・管理しており、他では見ることのできない半泥子の世界を堪能できます。
江戸から続く川喜田家のコレクション
博物館の所蔵品は、江戸時代から川喜田家の当主が代々蒐集してきた資料群が中心です。茶道具・日本画・洋画・古書典籍・浮世絵・伊勢商人関係歴史資料など多岐にわたり、各分野で水準の高い作品・資料が揃っています。豪商として茶の湯に親しんだ川喜田家ならではの茶道具コレクションは特に充実しており、近世商人文化の厚みを直接感じることができます。
登録有形文化財「千歳文庫」
館内に残る千歳文庫は、1930年に建設された4階建ての鉄筋コンクリート造の収蔵庫です。高床式の構造、二重壁、二重窓など、当時としては先進的な湿度管理の工夫が施されており、長年にわたって貴重な文化財を守り続けてきました。この建物自体が登録有形文化財に指定されており、収蔵品とともに歴史的価値を持つ空間として見学できます。千歳山の緑に囲まれた静かな環境の中で、博物館の建築そのものも鑑賞の対象になっています。
アクセス
三重県津市垂水3032-18
営業時間
9:00~17:00
料金目安
500円~1,500円
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店舗詳細
- 対応言語
- 日本語 / 英語
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