
リュニベル (Le Univers)
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広島市中区白島の静かな一角に、一日わずか2組だけを迎え入れるフレンチレストランがある。「リュニベル(Le Univers)」——店名の意味する「宇宙」のように、ここには広島の食材とフランスの技法が共鳴する、奥深い味わいの世界が広がっている。記念日や誕生日に選ばれ続けるこの場所は、単なる「食事」を超えた、一夜限りの特別な体験を提供する。
広島の地で体現する、ニースの星付きフレンチ
オーナーシェフ・今井良氏は、南フランスのリゾート地ニースにある一つ星レストランで研鑽を積んだ料理人だ。店名「リュニベル」は、その修行先のレストランに由来している。プロヴァンスの陽光と地中海の恵みを活かしたフランス料理の真髄を学んだ今井シェフが、故郷・広島に持ち帰ったのは精緻な技術と、食材への深い敬意だった。
2018年には「ミシュランガイド広島・愛媛特別版」への掲載を果たし、広島を代表するフレンチの一軒として国内外の食通からも注目を集める存在となった。しかし、華々しい実績よりも今井シェフが大切にしているのは、一組一組のゲストに真摯に向き合う仕事だ。1日2組という設定は、ゆとりある接客と料理への集中を両立させるための、揺るぎない信念の表れである。
コースは完全おまかせ形式。旬の食材とその日の状態に合わせてシェフが構成するため、メニューは事前に告知されない。それだけに、席に着いてから運ばれてくる一皿一皿が、新鮮な驚きとともに味覚を刺激してくれる。
フルフラットカウンターが生む「五感のダイニング」
リュニベルの空間設計において最も印象的なのが、フルフラットのカウンターだ。一般的なオープンキッチンでは高さのあるカウンターでシェフと客席が隔てられているが、ここでは仕切りが一切存在しない。シェフの手元、食材、調理の道具——すべてがゲストと同じ目線に並んでいる。
これにより実現するのは、文字通りの「ライブキッチン体験」だ。野菜が刻まれる音、バターが溶ける香り、肉が焼かれる温度感——料理が完成するまでのすべての工程が、そのまま食卓のエンターテインメントとなる。シェフと言葉を交わしながら食材の産地や調理の意図を聞いたり、ソースの仕上がりの瞬間に立ち会ったりと、レストランでの食事がまるでシェフのアトリエに招かれたような感覚へと変わっていく。
静かにカトラリーを置き、一皿が完成していく過程を見つめながら交わす言葉——そうした体験の積み重ねが、2時間半から3時間に及ぶコースをあっという間に感じさせる。記念日のディナーとして選ばれる理由のひとつは、この「場の力」にある。
広島の大地と瀬戸内の恵みを一皿に
今井シェフが最も力を注ぐのが、食材の選定だ。広島ブランド和牛として名高い「比婆牛」は、このレストランの顔ともいえる看板食材。豊かな霜降りと上品な甘みを持つ牛肉をフランス料理の技法で昇華させたひと皿は、広島ならではのフレンチの真骨頂を体現している。
瀬戸内海の鮮魚は、産地に近い形で仕入れた鮮度の高いものを使用。内海特有の穏やかな水流の中で育った魚介は、繊細な旨みを持ち、それをフランス料理の技で引き出す今井シェフの仕事は、素材への深い信頼なくして成立しない。
野菜は、シェフの地元・東広島の「安芸の山里農園はなあふ」が手がける自然農法のものを使用。土の力で育てた野菜は香りが立ち、噛むほどに甘みが増す。季節ごとに顔ぶれが変わる野菜たちがコースに彩りと変化を与え、広島の四季を皿の上で表現する。
さらに際立つのが調味料へのこだわりだ。高知の「塩二郎」とともに開発したリュニベル専用の塩は、魚専用と比婆牛専用の2種類が存在する。素材の特性に合わせて設計された塩が、それぞれの料理の輪郭をくっきりと引き立てる。こうした食材・調味料への徹底したこだわりが、コース全体にひとつの確かなストーリーを与えている。
特別な日を彩る、心づくしのオプション
リュニベルが「広島の記念日・誕生日ディナー」として選ばれる理由は、料理の質だけではない。大切な日をさらに記憶に残るものにするための、細やかな演出が用意されている。
誕生日や記念日には、デザートプレートにお名前やお祝いメッセージを無料で添えてもらえる。温かみのあるこのサービスは、大切なパートナーへのサプライズとしても重宝されている。さらに、自家製バースデーケーキへの変更(2,500円〜、人数により変動)や、月20個限定の「自家製ショコラテリーヌ」のお土産(1個5,500円)の注文も可能だ。ディナーの余韻をその夜だけに留めず、翌日以降も自宅で味わいたい方にとって、特別な一品となるだろう。
花束の手配にも対応しており、プロポーズや節目の記念日に向けたサプライズを店側と一緒に演出することができる。1日2組という静かな空間だからこそ、そうした特別な瞬間を他の視線を気にすることなく迎えられるのも、大きな魅力のひとつだ。
予約・アクセス・料金のご案内
リュニベルは完全予約制のため、訪問には必ず事前予約が必要となる。1日2組という希少性から、記念日や特別なイベントが集中する週末や連休は、数週間から数か月先まで満席になることも珍しくない。計画の早い段階で公式サイトから問い合わせることをすすめたい。
コースの料金は20,000円〜(別途税・サービス料)。ワインペアリングも用意されており、各料理に合わせてシェフが厳選したワインが提供される。フランス料理とワインの調和を存分に楽しみたい方は、ぜひセットでの体験を検討してほしい。
立地は広島市中区白島エリア。広島城や縮景園にも程近く、市内の観光拠点からのアクセスも良好だ。とはいえ、リュニベルでのディナーはそれ自体を旅のメインイベントとして位置づけるのがふさわしい。ゆっくりと時間をかけたコースを終えた後、白島や八丁堀エリアをゆっくり歩きながら広島の夜の空気に浸るのも良いだろう。
季節ごとに変わる食材、シェフとの対話、五感を満たす空間——それらが重なるとき、ここでの食事は生涯の記憶になる。
アクセス
白島電停より徒歩5分。JR新白島駅・アストラムライン新白島駅より徒歩8分。広島駅からタクシーで10分以内
営業時間
12:00、17:00~20:00(定休日:月曜・火曜)
料金目安
おまかせフレンチコース 20,000円〜、バースデーケーキオプション +2,500円〜、ショコラテリーヌ 5,500円
店舗詳細
- 価格帯
- $$$$
- 個室
- あり
- 決済方法
- クレジット / 現金 / QR決済
- 対応言語
- 日本語
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