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勝山城跡
※写真はイメージです。

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鬼怒川の断崖にそびえる勝山城跡は、栃木県さくら市に残る戦国時代の城郭遺跡です。自然の地形を巧みに利用した「崖端城」の形式を今に伝えており、春には1560メートルにわたる桜づつみが城跡を彩る、歴史と景観が重なる場所でもあります。

300年にわたる支配の拠点

勝山城は鎌倉時代末頃、氏家氏によって鬼怒川を見下ろす断崖の上に築かれました。慶長二(1597)年に廃城となるまでおよそ300年の歴史を持ち、現在の塩谷町から芳賀町にまたがる氏家郡24郷を統治する拠点として機能しました。同時に宇都宮氏の配下として北辺の守りを固める戦略的要衝でもあり、南北朝期から戦国期を通じては芳賀駿河守が城主として治めています。この間、各所に堅固な改修が重ねられ、城としての機能が高められていきました。

今も読み取れる縄張りの巧みさ

現在確認されている城域は南北450メートル、東西(北辺)325メートルにおよびます。段丘先端部に置かれた本丸をL字型に二の丸・三の丸が取り囲む「連郭式」の縄張りが想定されており、地形と防御計画が一体となった設計です。

本丸は内径で東西80メートル・南北70メートルの方形で、周囲を巡る土塁は本丸内側から3〜5メートルの高さを誇り、堀底との高低差は7〜8メートルにも達します。正面入口にあたる大手は堀内に四脚の橋が架けられた構造で、その北側には櫓台が張り出し「横矢掛け」—つまり侵入する敵に横から矢を射ることができる防御施設—を備えていました。南西部の搦め手(裏口)には土塁の折れを活かした横掛けの施設と橋が設けられており、正面・裏面それぞれに異なる防衛上の工夫が凝らされています。

桜づつみとむすびの鐘

城跡に隣接する勝山パークブリッジは、勝山と氏家ゆうゆうパークをつなぐ橋で、その中央には「むすびの鐘」が掛けられています。恋人たちが願いを唱えながら二人で鳴らすと幸せになれると伝えられており、城跡という歴史的な文脈とは異なる、現代の訪問者が楽しめる場所となっています。橋を渡った先には1560メートルにわたる桜づつみが広がり、春になると花が咲き誇る景観を楽しめます。戦国の防衛施設が残る遺跡と、春の柔らかな桜並木——時代を超えた二つの顔が共存しているのが、勝山城跡の面白さといえます。

アクセス

JR氏家駅から徒歩約20分

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