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印傳屋上原勇七 印傳博物館

印傳屋上原勇七 印傳博物館

※写真はイメージです。

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甲府市の中心部、甲府駅からほど近い場所に、日本の伝統革工芸「印傳(いんでん)」の世界を深く知ることができる専門博物館があります。印傳屋上原勇七が運営する印傳博物館は、400年以上の歴史を持つ甲州印傳の文化と技術を今に伝える、唯一無二の文化施設です。

甲州印傳とは――鹿革と漆が生み出す美の世界

印傳とは、鹿革に漆で模様を描いた日本独自の革工芸品です。「印傳」という名称の由来については諸説ありますが、江戸時代にインド(印度)から渡来した技法が起源という説が広く知られています。鹿革の柔らかな手触りと、漆による艶やかな文様が融合したその風合いは、長年にわたって武士や庶民に愛されてきました。

特に甲州(現在の山梨県)は印傳の産地として名高く、戦国武将・武田信玄が具足(甲冑)の一部に用いたとも伝えられています。煙草入れや巾着、財布といった小物から始まり、現代では多彩な製品に発展した印傳は、日本の革工芸文化を代表する存在のひとつです。鹿革ならではの軽さと丈夫さ、そして使い込むほどに増す風合いが、今も多くの人を魅了し続けています。

400年の歴史を誇る老舗・印傳屋上原勇七

博物館を運営するのは、1582年(天正10年)創業の印傳屋上原勇七。武田信玄の時代から続くとされるその歴史は、今日まで途切れることなく受け継がれてきました。代々「勇七」を名乗る職人たちが技術を磨き、甲州印傳の伝統を守り続けてきた老舗中の老舗です。

江戸時代には将軍家や諸大名にも愛用され、煙草入れや印籠、刀の柄巻きなどに用いられた印傳は、武家社会を彩る格調ある工芸品として確固たる地位を築きました。明治以降も時代の変化に対応しながら技術革新を重ね、現在は国の伝統的工芸品にも指定されています。甲府に本店を構え、職人が今も手仕事で作り続けるその姿勢は、創業当時から変わりません。

博物館で出会う、印傳の歴史と技の世界

印傳博物館では、印傳屋上原勇七が長年にわたって収集・保存してきた貴重なコレクションを鑑賞することができます。江戸時代から明治・大正・昭和にかけて制作された印傳作品が時代ごとに展示され、文様や技法の変遷を一覧でたどることができます。

特に見応えがあるのは、印傳の製作工程を解説した展示です。鹿革の加工から型置き、漆付けにいたるまで、熟練の職人が行う繊細な作業の流れがわかりやすく紹介されており、一つの製品が完成するまでの手間と時間を実感できます。また、煙草入れや巾着袋、刀の柄巻きなど、実際に使われてきた歴史的資料も数多く展示されており、印傳が武家社会や庶民の暮らしにどれほど深く根付いていたかを伝えています。

小桜・亀甲・七宝・南蛮七宝といった伝統的な文様の意味や由来についても解説されており、デザインの視点から印傳を楽しめるのも博物館ならではの体験です。工芸品としての技術面だけでなく、文化・歴史・美術の観点からも深く掘り下げられた展示内容は、初めて印傳に触れる方にも専門的な知識をもつ方にも満足いただける内容となっています。

現代に息づく印傳――ショップで出会う逸品

博物館に隣接するショップでは、印傳屋上原勇七の製品を実際に手に取って選ぶことができます。財布や名刺入れ、バッグ、ストラップ、キーケースなど、伝統の技を活かしながらも現代の用途に合わせてデザインされた製品が幅広く揃っています。

定番の古典文様から現代的なデザインのものまでラインナップが豊富で、年齢や好みを問わず選びやすいのが魅力です。職人が一点一点手作業で仕上げた本物の印傳は、使い込むほどに革が柔らかく馴染み、漆の文様が際立ってきます。山梨県を代表するお土産として贈り物にも喜ばれており、甲府を訪れた際には必ず立ち寄りたいショップのひとつです。

アクセスと周辺観光

印傳博物館はJR甲府駅から徒歩圏内に位置しており、電車でのアクセスが大変便利です。甲府駅は特急あずさ・かいじの停車駅で、東京新宿からは特急で約1時間30分ほどとアクセスしやすい立地にあります。

周辺には甲州の歴史を感じられるスポットが数多く点在しています。甲府城跡(舞鶴城公園)は甲府駅から徒歩数分の距離にあり、復元された稲荷櫓や美しい石垣を無料で見学できます。武田信玄ゆかりの武田神社は車で15分ほど北へ向かったところにあり、戦国時代の甲斐の国の雰囲気を今に伝えています。印傳博物館を起点に、甲府の歴史と文化を一日かけて巡るプランは非常に充実したものになるでしょう。

山梨といえばぶどうや桃の産地としても名高く、甲府駅周辺には地元食材を活かした飲食店やワインショップも充実しています。博物館での見学と合わせて、山梨ならではのグルメやワインを楽しむのもおすすめです。伝統工芸と食文化、そして歴史的な景観が一体となった甲府の魅力を、ぜひ存分に味わってください。

アクセス

甲府駅から徒歩圏内

営業時間

09:00~17:00

料金目安

500円~1,000円

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