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湯宿・草菴(古今旬菜)

湯宿・草菴(古今旬菜)

※写真はイメージです。

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島根県出雲市、日本三美人の湯として名高い湯の川温泉に佇む「湯宿・草菴」。その敷地内に設けられたレストラン「すゞ奈」は、古民家と洋館が溶け合う独特の空間で、出雲の四季が織りなす恵みを五感で堪能できる創作和食を提供している。一度訪れれば、この地でしか味わえない食の奥深さに触れることができる。

出雲の恵みを一皿に――固定のお品書きなき料理哲学

「古今旬菜」と名付けられた草菴の食事には、固定のお品書きが存在しない。料理長自らが毎朝素材を見極めて仕入れ、その日もっとも良い状態の食材を選び、素材ごとに最適な調理法でゲストに届けるというスタイルが一貫して守られている。宿泊プランのグレードに合わせてその日ごとにメニューを組み立てるこのアプローチは、大型ホテルでは実現しにくい、小旅館ならではの心意気そのものだ。

新鮮な日本海の幸と地元産の野菜をはじめとした旬の恵みを主役に、大地の幸と海の幸の調和をとりながら身体に優しい素材を厳選し、丹精込めた一皿一椀に仕上げる。彩りと味わいを引き立てる陶器の器にまでこだわり、料理を「食べる」だけでなく「五感で愉しむ」体験として演出するのも草菴の流儀だ。出雲の歳時記に寄り添い、春夏秋冬それぞれの顔を持つ料理は、訪れるたびに新たな発見をもたらしてくれる。

山陰が誇る旬の名産食材

草菴の料理を彩る食材の顔ぶれは、山陰地方が誇る食の豊かさを余すところなく物語っている。

秋から冬にかけてが旬の「のどぐろ(アカムツ)」は、近年「白身のトロ」と称されるほど上品な脂と旨味を持つ高級魚だ。草菴ではその持ち味を最大限に引き出す調理法でテーブルへ届けており、新名物「炙りのどぐろ茶漬け」が生まれるほど料理人に愛される看板食材でもある。

冬の日本海を代表する「松葉ガニ」は、ズワイガニの中でも山陰地方で水揚げされたものだけが名乗ることのできる高級ブランド。甘く上品な旨味と濃厚な風味は全国に知られており、その凝縮された滋味を草菴のひと皿でじっくりと堪能できる。

夏が旬の岩牡蠣は、鳥取県が誇るブランド「夏輝(なつき)」が供される。とろけるような滑らかな口当たりと濃厚な身の味わいは、近年全国的な注目を集めている希少な逸品だ。

出雲市から松江市にまたがる宍道湖は、川の淡水と日本海の海水が混じり合う汽水湖で、そこで採れる大和しじみは粒が大きく肉厚で旨味成分が豊富。滋養にあふれた一椀として草菴の食卓に登場する。

出雲市平田地区の「小伊津のアマダイ(甘鯛)」は、延縄で丁寧に漁獲される上品な甘さの高級魚。京阪神でも高い評価を受けるその品質が、草菴の料理にさらなる格を与えている。斐伊川で育まれる鮎は、清流特有の美しい姿と芳醇な香りが持ち味で、夏の訪れを感じさせる季節の主役だ。また、全国和牛能力共進会でも受賞実績を誇る「しまね和牛」は、きめ細やかな霜降りの旨みが「味の芸術品」とも称され、山陰の山の幸を代表する一品として食卓を彩る。

山陰の豊かな土地が育む米・山菜・季節野菜・果実も料理の随所に息づき、肥沃な土壌と清らかな天然水、伝統ある杜氏の技から生まれる地酒がそれぞれの皿に寄り添う。歴史を感じさせる奥深い味わいの山陰銘酒を料理と合わせながら、出雲の食文化の深さに思いを馳せてほしい。

伝統建築と洋のアンティークが紡ぐ空間

レストラン「すゞ奈」の空間は、日本の伝統建築とヨーロッパ・アンティーク家具が独自の調和を奏でる、ほかに類を見ない雰囲気を持っている。

ベンガラ漆喰で色鮮やかに彩られた古民家の玄関口をくぐると、高い天井と見事な梁が重厚な歴史の空気を静かに伝えてくる。1階のダイニングには落ち着いた和の趣が漂い、2階にはアップサイドダウンの個性的なフロアに客席が設けられており、どちらも静かで穏やかな雰囲気の中でゆっくりと食事を楽しめる。

異人館風の洋館エリアは明るく開放的な空間が広がり、正面に設えられたステンドグラスから差し込む光が席に柔らかな彩りを添える。来待石の暖炉を囲む談話室では、ゆらめく炎の傍らで悠久の時を感じることができる。和と洋が互いを引き立て合うこの空間は、料理そのものをひとつの文化体験として昇華させてくれる舞台装置だ。木の温もりと歴史の重みに包まれながら、身体の芯からほぐれるような時間が流れる。

ランチメニューと料金案内

草菴では宿泊客だけでなく、日帰りでも利用できるランチ営業を行っている。2026年6月1日より完全予約制へと移行したため、訪問前の予約が必須だ。

ランチ営業時間は午前11時30分から午後2時まで。定休日は月曜・火曜・水曜・木曜(ただし月曜が祝日の場合は営業)と設定されているため、訪問前に曜日の確認を忘れずに。

料金(税込)は「花の膳」1,860円、「風の膳」2,610円、「湖の膳」8,450円の3コース。比較的リーズナブルな花の膳から、より豪華な食材をふんだんに使った湖の膳まで、予算や用途に合わせて選べるラインナップが揃っている。なお、季節や天候の状況によってメニューの内容は変わることがあるため、その日ならではの一膳を楽しめるという醍醐味が日帰りランチにも宿っている。旅館のランチという非日常の体験として、日本海の幸を中心とした彩り豊かな創作和食を特別な昼食に据えてみてほしい。

周辺の観光情報とアクセス

湯宿・草菴が位置する湯の川温泉は、出雲市中心部から車で15〜20分ほどの閑静なエリアにある。「日本三美人の湯」のひとつに数えられるアルカリ性の名湯は、肌をしっとりと整える美肌効果で知られており、食事とともに温泉を楽しむ宿泊プランも充実している。

周辺の観光スポットとしてまず挙げたいのが、縁結びの神として全国に名を馳せる「出雲大社」だ。草菴から車で20〜30分ほどの距離にあり、日本屈指のパワースポットとして毎年多くの参拝者が集まる。大社周辺の「稲佐の浜」や古社を巡るコースは、出雲観光の定番として人気が高い。

宍道湖は日本有数の夕景スポットとしても知られており、湖面を染める茜色の夕日は旅情を高めてくれる絶景だ。湖畔では地元の大和しじみを使った料理を提供する飲食店も多く、草菴の食事で味わったしじみの旨味を別の文脈で楽しむこともできる。出雲市内にある島根県立古代出雲歴史博物館では、出雲大社の歴史や山陰の古代文化財に触れる充実の展示が待っており、観光の幅をさらに広げてくれる。

電車でのアクセスは、一畑電車の雲州平田駅または湯の川駅が最寄り。JR出雲市駅からはタクシーや車での来訪が便利だ。出雲大社への参拝を午前中に済ませ、昼食は草菴の旬の一膳でゆっくりと舌鼓を打ち、そのまま湯の川温泉に浸かりながら日本三美人の湯を堪能する――そんな贅沢な出雲の旅を計画してみてはいかがだろうか。予約は公式サイトのオンライン予約フォームのほか、電話(0853-72-0226)からも受け付けている。

アクセス

〒699-0501 島根県出雲市斐川町学頭1491

営業時間

11:30~14:00(ランチ)、定休:月・火・水・木

料金目安

花の膳 1,860円、風の膳 2,610円、湖の膳 8,450円

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店舗詳細

価格帯
$$$
決済方法
現金 / クレジット
対応言語
日本語

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