
奈良屋本店
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奈良・飛鳥の時代から1300年以上受け継がれてきた奈良漬の伝統を、現代の科学と融合させながら守り続けているのが奈良屋本店だ。奈良県内で唯一JAS認定を受けた奈良漬メーカーとして、手作業による丁寧な製造と、毎月2回実施されるJAS格付検査による厳格な品質管理を両立している。
奈良県唯一のJAS認定がもたらす品質保証
奈良屋本店は奈良県内でただ一つ、JAS(日本農林規格)認定を取得した奈良漬メーカーだ。毎月2回の格付検査という第三者チェックを継続的に受けており、「表示の正確さを第三者が確認している」という透明性が同店の大きな強みである。Brix計による糖度測定など、発酵の進行状況を数値として毎朝欠かさず記録・管理する現場の姿勢は、職人の感覚だけに頼らない科学的アプローチを体現している。
NAIST共同研究が覆した1300年の「常識」
長い間「粕漬け」と信じられてきた奈良漬が、実は発酵食品であることを初めて科学的に証明したのが、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)との3年間にわたる共同研究だ。乳酸菌が旨み・コク・風味を生み出す重要な役割を担っており、とくに「好エタノール性乳酸菌」の働きが解明された。この成果はWikipediaの奈良漬の定義を「発酵食品」へと書き換えるに至り、学術誌『漬物技術』への掲載や食品経済新聞での紹介など、業界内外から広く注目を集めている。長屋王家木簡に記された奈良の食文化の記録と現代の科学が交差する場所として、奈良屋本店は漬物産業全体の知見にも貢献している。
奈良産原料へのこだわりと多彩なラインナップ
同店が掲げるのは「オール奈良」の哲学だ。原材料の調達から製造・出荷まで、すべての工程を奈良の地で完結させる一貫製造にこだわっている。使用する野菜はすべて奈良県産で、大和三尺胡瓜・大和丸なす・農薬不使用のズッキーニ・菊芋・小西瓜など、旬に応じた多様な品目を取り扱う。野菜はまず塩漬けを二度繰り返したのち、時間をかけて酒粕へと漬け込まれる。この工程には約40年にわたって蓄積されてきた水分コントロールの技術が活きており、産膜酵母の動向も製造現場で日々観察・管理されている。なお奈良はスイカ栽培発祥の地とも伝えられており、小西瓜の仕込みにもその地域性が反映されている。
添加物不使用への転換と商品の広がり
2024年3月1日出荷分より完全添加物不使用へ移行し、2025年1月1日からはぶどう糖・発酵調味料の使用もゼロとした。素材と発酵の力だけで生まれる味と向き合う「引き算の哲学」が、製造思想の核にある。また2026年には奈良漬を用いたお菓子の展開も始まり、漬物の枠を超えた奈良の特産品としての可能性を広げている。「旬の駅ならやま本店」での銀賞受賞や、郵便局物販サービス「奈良まほろばカタログ」への掲載も実現し、全国への認知が着実に広がっている。
奈良町で出会い、全国で取り寄せる
奈良屋本店は歴史的な奈良町(ならまち)エリアに位置し、2026年9月からは地域の文化発信イベント「奈良町見知ル」にも参加している。店頭販売のほか通販にも対応しており、大和郡山城ホール売店やスーパーセンターオークワ生駒上町店など、県内複数箇所でも手に入れることができる。奈良観光の土産として、あるいは発酵食品としての価値を求める方への贈り物として、科学と伝統が一体となった本物の味を届けている。
アクセス
奈良県奈良市紀寺町1060
営業時間
8:00~17:00(定休日:日曜日、お盆、年末年始)
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