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森野吉野葛本舗

森野吉野葛本舗

※写真はイメージです。

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奈良県宇陀市の大宇陀に店を構える森野吉野葛本舗は、450年の歴史を受け継ぐ吉野葛の製造・販売元だ。一般的な葛粉メーカーとひと味違うのは、製法・施設・周辺環境のすべてに本物の深みがある点で、「吉野葛を買いに行く」というより「吉野葛の世界を体験しに行く」ための場所といえる。

吉野晒しという唯一無二の製法

吉野葛の品質を決めるのは、葛の根そのものだけではない。大宇陀の冬は冷え込みが特に厳しく、かつ純度の高い地下水に恵まれている。この二つの条件が重なる極寒期にのみ、地下水だけを使って葛澱粉を繰り返し精製・乾燥させる工法を「吉野晒し(よしのざらし)」と呼ぶ。低温環境は雑菌の繁殖を自然に抑え、手間をかけた精製工程でも品質が安定する。こうして仕上がった葛粉が「吉野本葛」として全国に出荷されており、平成19年7月には特許庁より地域団体商標の登録が認められている。添加物を一切含まない純粋な澱粉でありながら、粒子の細かさ・繊細で滑らかな食感・コシと粘り・透明感を高い次元で兼ね備えるのは、この土地と製法があってこそだ。

葛という植物の奥深さ

葛はマメ科のツル性植物で、古来より秋の七草のひとつとして親しまれてきた。驚くべきはその利用範囲の広さで、花・茎・根のすべてが活用される。花は薬草として用いられ、茎の強い繊維からは葛布が作られてテーブルクロスや壁紙などの民芸品になる。そして根から採れる澱粉が本葛粉だ。体内への吸収が速く、体を温め癒す作用があるとされるため、和菓子や日本料理の食材としてだけでなく、体調を崩したときの回復食としても重宝されてきた歴史がある。

日本最古クラスの薬草園が隣接

特筆すべきは、敷地に併設された「森野旧薬園」の存在だ。享保年間(江戸時代中期)に葛粉製造11代目の藤助が自宅の裏山を開いた薬草園で、「小石川植物園」と並ぶ日本最古の薬草園とされている。約250種類の薬草木が四季折々に育ち、葛という植物が医薬・食の両面で重視されてきた歴史的背景をそのまま体感できる場所だ。吉野葛を「食品」として購入するだけでなく、その文化的・植物的な文脈を肌で感じられる点が、他に類を見ない魅力となっている。

購入・利用の手段

直販店「葛の館」では現地で吉野本葛を購入でき(定休日:火曜・水曜)、祝日営業に伴い振替休日が設定されることもあるため、訪問前に公式サイトのカレンダーで確認しておくと確実だ。遠方からはオンラインストア「みゆき」での通販にも対応しており、業務用の卸売も受け付けている。また、メタ情報には茶房「葛味庵」の存在も確認できる。

アクセス

奈良県宇陀市大宇陀上新1880番地

営業時間

定休日: 火曜・水曜(葛の館)/ 本店は無休

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