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絵金蔵
※写真はイメージです。

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高知県香南市赤岡町にある絵金蔵は、江戸時代の土佐を代表する絵師・弘瀬金蔵(絵金)の芝居絵屏風を収蔵・展示する専門施設だ。作品は館内にとどまらず今も土佐各地の夏祭りの場に生きており、複数の企画展を通じてその芸術世界を多角的に紐解いてくれるのが絵金蔵の特徴である。

絵金の芝居絵屏風――今も祭りに生きる作品

弘瀬金蔵(絵金)は江戸時代の土佐を代表する絵師で、芝居絵屏風を大成した人物として知られる。迫力のある構図と鮮やかな色彩を特徴とするその屏風は、現在も土佐各地の夏祭りで飾られ続けている。飾られ方は地域によって異なり、時代とともに変化しながらも土佐の夏祭りを彩り続けてきた。こうした「祭りの中に生きる美術品」という側面が、絵金作品の大きな個性である。

白描が伝える絵金の筆の力

絵金蔵では芝居絵屏風だけでなく、絵金や弟子が残した白描画も展示する。白描とは墨線のみで描かれた下絵のことで、人物や芝居の場面を力強く美しい墨線で捉えたその筆致からは絵金の高い画力がうかがえる。2026年の白描展(7月1日〜30日)では香南市個人蔵の白描画が公開されており、鮮やかな色彩を施す前の絵金の筆の軌跡をじっくりと鑑賞できる。

夏の特別展――愛宕神社の屏風と晩年の絵馬提灯

令和8年度夏の特別展「土佐の夏祭りを彩る芝居絵屏風-愛宕神社-」(7月8日〜26日)では、春野町芳原下西組が所蔵する芝居絵屏風が展示される。加えて、絵金が晩年に描いたとされる絵馬提灯も同時公開。特定の地域に伝わる屏風を取り上げることで、土佐の夏祭りと絵金作品の多様な関係が浮かび上がる企画となっている。

5分の1展――事故を経て帰ってきた5点の物語

「5分の1展」(6月30日〜8月2日)は、不慮の事故を経て修理を終え2017年に絵金蔵へ戻ってきた芝居絵屏風5点を、5週間にわたって1点ずつ順番に展示する企画だ。作品保護のため館内の展示ケースでの公開となるが、絵金祭りの開催される7月18日・19日のみ5点全てが一堂に揃う。修復の経緯を知った上でこれらの作品を見ると、保存と展示をめぐる施設の誠実な姿勢が伝わってくる。

絵金祭りと須留田八幡宮神祭

毎年7月に開催される絵金祭りは、絵金蔵を中心に地域全体が活気づく時期だ。2026年は7月18日・19日に予定されており、須留田八幡宮神祭でも絵金の作品が飾られる。このタイミングは5分の1展の全点公開とも重なるため、普段は順番にしか見られない5点を一度に鑑賞できる貴重な機会となる。屏風守番ボランティアの募集も行われており、祭りの運営に参加するかたちで絵金文化に関わることもできる。

アクセス

香南市赤岡町538

営業時間

午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)、月曜日定休(祝日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日

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