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高松さんぽコース完全ガイド|栗林公園・玉藻公園・日本一のアーケードを歩く
観光・体験
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高松さんぽコース完全ガイド|栗林公園・玉藻公園・日本一のアーケードを歩く

高松の散歩は「名園・海城・長いアーケード」を結んで歩く

高松はコンパクトな城下町です。瀬戸内海に面した中心市街地に、特別名勝の大名庭園、海水を引き込んだ城跡、そして「日本一」を名乗る長いアーケードが、いずれも歩いて回れる距離にまとまっています。距離を稼いで走るより、立ち止まって庭の景や櫓の石垣、商店街のディテールをじっくり味わうのが高松の散策。ことでん(高松琴平電気鉄道)の高松築港駅・瓦町駅やJR高松駅を起点に、自分の興味で「名園」「海城」「アーケード」のコースを選び、半日ずつ歩き継ぐのがおすすめです。

名園をめぐる——特別名勝・栗林公園

高松の散策の主役は、何といっても栗林公園です。「お庭の国宝」とも称され、国の特別名勝に指定された庭園のなかでも最大級の広さを誇り、背後の紫雲山を借景に含めると約75ヘクタールに及びます。様式は江戸の池泉回遊式。歩くごとに景色が移ろう「一歩一景」が身上で、日本風の南庭と、明治期に整えられた開放的な北庭に分かれています。

見どころは南庭に集中します。築山の飛来峰(ひらいほう)に登れば、紫雲山を背に掬月亭、手前に弓なりの偃月橋(えんげつきょう)が重なり、絵葉書でおなじみの一枚が目の前に広がります。歴代藩主が愛した茶室・掬月亭では抹茶と和菓子で一服でき、南湖では船頭の解説を聞きながら和船の舟遊びも楽しめます。歩く目安は、南庭の回遊コースが約60分、北庭が約40分。早朝に入れば人が少なく、池に映る景色を静かに独り占めできます。

海とつながる城を歩く——玉藻公園(高松城跡)

ことでん高松築港駅のすぐ前が、玉藻公園として整備された高松城跡です。瀬戸内海の海水を堀に引き込んだ「海城」で、今治城・中津城と並ぶ日本三大水城のひとつに数えられます。堀には海の魚である真鯛が泳ぎ、内堀では和船で水上から石垣をめぐる城舟体験もできます。

園内には現存する三重櫓の月見櫓・艮櫓(うしとらやぐら/いずれも国の重要文化財)が残り、天守台や、本丸と二の丸をつなぐ屋根付きの鞘橋(さやばし)、藩主の迎賓施設だった披雲閣とその名勝庭園など、見どころが点在します。ゆっくり歩けば1時間から1時間半ほど。石垣の上から眺める堀と港の取り合わせは、海に開いた城下町・高松ならではの景色です。

「日本一」を名乗る長いアーケード——高松中央商店街

買い物しながらの街歩きなら、高松中央商店街へ。丸亀町・兵庫町・片原町・ライオン通り・南新町・常磐町・田町などの商店街の総称で、アーケードの総延長はおよそ2.7キロメートル。高松商工会議所はこれを「日本一の長さ」としています。北の入り口にそびえるクリスタルドームは高さ約32メートルで、アーケード建築として日本一の高さをうたう存在です。

なかでも全長約470メートルの丸亀町は、民間主導の再開発で生まれ変わった通りとして全国に知られます。三つの商店街が交わる丸亀町壱番街の前には吹き抜けのガレリアドームが立ち、南端のG街区「丸亀町グリーン」には2012年にアトリウム広場が整いました。かつて多くの地方都市と同じように衰退していた中心商店街が、居住機能を取り戻して再生した全国的な成功例としても知られ、平日でも人通りが絶えません。雨でも濡れずに歩けるのがアーケードの利点。柱の少ない高い天井の下を、ウインドウショッピングをしながらそぞろ歩くのが高松流です。

港と倉庫の路地へ——北浜alleyと高松港

アーケードを北へ抜け、高松港の方へ足を延ばすと、ウォーターフロントの北浜alley(きたはまアリー)に出ます。JR高松駅から徒歩10分ほど、昭和初期の海辺の倉庫群を2001年にリノベーションした一画で、無骨な倉庫の質感を残したまま、カフェや雑貨店、宿などが路地に連なります。瀬戸内の潮風を感じながら、ゆるやかな時間を過ごせる散策スポットです。すぐ近くの高松港からは女木島・男木島・直島といった瀬戸内の島々へフェリーが行き交い、海を眺めながらの一休みに向きます。

歴史と眺めを歩く——石清尾八幡宮と石清尾山

街なかの喧噪を離れたいなら、中心部南西の石清尾八幡宮(いわせおはちまんぐう)へ。918年の創建と伝わる高松の氏神(うじがみ)で、長く城下の総鎮守として崇敬されてきました。社殿に参ったあとは、背後に連なる石清尾山へ。この山には全国的にも珍しい積石塚(つみいしづか=石を積み上げて築いた古墳)を含む石清尾山古墳群が広がっています。なかでも双方中円墳の猫塚は全長約96メートルで、国内に4例しかない形式の代表例として国の史跡に指定されています。古墳をたどる山道は、高松の古代までさかのぼる歴史散策路。山上の峰山公園まで上れば、瀬戸内海と点在する島影を望む眺めがご褒美に待っています。

散策の実用メモ

高松の中心部は平坦でコンパクト、移動はことでん3路線(琴平線・長尾線・志度線)とJR、そして徒歩でほぼ事足ります。歩き疲れたら、讃岐うどんで一息を。かけ・ぶっかけ・釜玉と種類が豊富で、自分で湯がいて受け取るセルフ形式の店も多く、一杯はワンコイン前後が目安です。ベストシーズンは桜や新緑の春と、紅葉の秋。夏は日差しが強いので、アーケードの日陰を上手に使い、こまめな水分補給を忘れずに。名園・海城・港・古墳と、性格の違う「歩く高松」を、ぜひ一日ずつ味わってみてください。

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Written by

山田 太郎

フードライター

日本刀×日本文化体験

観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。