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京都の地酒と肴|玉乃光に合う京都府の絶品おつまみ
グルメ
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京都の地酒と肴|玉乃光に合う京都府の絶品おつまみ

玉乃光とは——京都が誇る純米吟醸の歴史

玉乃光酒造は、1673年(延宝元年)に創業した京都を代表する蔵元のひとつです。現在の本社は京都市伏見区に構え、酒どころとして名高い伏見の豊富な伏流水を仕込み水として使用しています。玉乃光が全国的に名を馳せるきっかけとなったのは、1964年に日本で初めて「純米吟醸酒」を市場へ送り出したという歴史的な功績です。

純米吟醸とは、醸造アルコールを一切加えず、精米歩合60%以下に磨いた米だけで造る吟醸酒のこと。当時の日本酒業界では醸造アルコール添加が主流であった時代に、あえて純粋な米の旨みを追求した姿勢は、まさに京都人らしい「ほんまもん」へのこだわりを体現しています。

代表銘柄「純米吟醸 酒魂」は、すっきりとした辛口でありながら、米由来のふくよかな旨みが口中に広がる逸品。フルーティな吟醸香が程よく香り、後口がきれいに消えていく上品な飲み口は、繊細な味わいの京料理と抜群の相性を誇ります。この記事では、玉乃光の魅力を最大限に引き出す、京都府ならではのおつまみを厳選してご紹介します。

京のおばんざいとの相性——日常食が最高の肴に

「おばんざい」とは、京都の家庭料理・惣菜の総称です。旬の食材を無駄なく使い、出汁の旨みを大切にしたシンプルな味付けは、玉乃光の純米吟醸と理想的なペアリングを生み出します。

ひじきと油揚げの炊いたんは、おばんざいの定番中の定番。ひじきの磯の風味と油揚げの甘みが、玉乃光の米の旨みと溶け合い、杯が自然と進みます。薄口醤油と出汁をベースに、やや甘めに炊き上げるのが京都流。冷やして食べると酒の冷えた温度感とも合わせやすく、夏場のおつまみとして重宝します。

小芋の炊いたんも見逃せません。丸ごと下茹でした小芋を、昆布出汁・薄口醤油・みりんで丁寧に含め煮にしたもの。ほっくりとした食感と出汁の滋味は、玉乃光の上品な甘みを引き立てます。錦市場や四条周辺の老舗惣菜店では、一パック400円〜600円で購入でき、手軽に本場の味が楽しめます。

万願寺とうがらしの素焼きは、京都府が生んだ「京の伝統野菜」のひとつ。7月〜9月が旬で、フライパンで素焼きにして鰹節・醤油をかけるだけという簡単さながら、肉厚で甘い果肉が玉乃光の爽やかな酸味と見事に調和します。辛さがほとんどなく食べやすいため、ちびちびと盃を重ねながら楽しむのにぴったりです。

西京漬けと酢の物——発酵食品が引き出す深い旨み

京都の食文化を語る上で欠かせないのが、発酵を巧みに活用した保存食の数々です。特に「西京漬け」は、玉乃光との親和性が非常に高いおつまみとして酒通の間でも評価が高い一品です。

銀だらの西京漬けは、甘口の白みそ(西京みそ)に2〜3日漬け込んだ後、じっくり焼き上げます。みその旨みが魚の深くまで染み込み、表面はカラメル状に香ばしく焦げた状態が理想的。玉乃光の吟醸香と西京みその甘い発酵香が重なり合い、口の中で複雑な旨みの層が生まれます。四条木屋町や先斗町の日本料理店では、一切れ800円〜1,200円前後で提供されていることが多く、玉乃光との相乗りを肴にしっぽりと飲む贅沢をぜひ体験してみてください。

かぶらの千枚漬けは、京都三大漬物のひとつに数えられる冬の風物詩。聖護院かぶらを薄くスライスし、昆布と一緒に甘酢に漬け込んだもので、12月〜2月が最も美味しい時期です。シャキシャキとした食感と昆布の旨みが玉乃光の辛口をまろやかに整え、冬の夜長に熱燗と合わせる京都人の定番の楽しみ方でもあります。一斗缶入りの本格品は老舗の大安や西利で1,500円〜3,000円で購入可能です。

湯豆腐と出汁料理——豆腐王国京都の真髄

「南禅寺豆腐」という言葉があるほど、京都は豆腐文化が根づいた街です。良質な地下水に恵まれた京都では、豆腐の風味が格別に引き立ちます。シンプルな素材の旨みを最大限に活かした湯豆腐は、玉乃光の純粋な米の味わいを邪魔しない理想の肴といえます。

南禅寺界隈の湯豆腐は、昆布出汁でじっくり温めた豆腐を、薬味と特製だし醤油でいただくスタイル。木綿豆腐の素朴な甘みと、昆布の磯の風味が玉乃光の吟醸香とともに鼻腔を抜けていく感覚は、他では得られない至福のひとときです。南禅寺周辺には湯豆腐専門の老舗料亭が複数あり、コース料理(3,000円〜6,000円程度)の中に湯豆腐が組み込まれているスタイルが一般的です。

自宅で再現する場合は、水から丁寧に出汁を引いた昆布だしで豆腐を温め、玉乃光の純米吟醸を常温(20℃前後)か、ぬる燗(40℃)で合わせると、豆腐の旨みが一層引き立ちます。

九条ねぎと賀茂なす——京野菜がおつまみの主役に

京都府で育まれた伝統野菜「京野菜」は、独特の風味と食感を持ち、おつまみとしても非常に優秀です。中でも玉乃光との相性が際立つのが、九条ねぎと賀茂なすの二品です。

九条ねぎのぬた和えは、白みそベースの酢みそで和えたもの。ぬたとは、みそと酢を合わせた和え衣のことで、玉乃光の爽やかな酸味と呼応するように甘酸っぱい風味が広がります。九条ねぎ特有の甘みと、ぬたの複雑な旨みは、2〜3切れで盃が一杯空になるほど箸が止まりません。春先の菜の花や、わかめを加えてアレンジするのも京都の家庭でよく見られる食べ方です。

賀茂なすの田楽は、7月〜9月が旬の夏のおつまみの王道。丸く大きな賀茂なすを半分に切り、油でじっくり揚げ焼きにした後、白みそベースの田楽みそを塗って焼いた一品です。賀茂なすはスポンジのように油を吸収し、とろけるような食感になるのが特徴。田楽みその甘さと油の旨みが玉乃光の辛口と絶妙なバランスを生み出します。祇園祭の季節に合わせて多くの料亭やお惣菜屋で登場するため、7月に京都を訪れる際はぜひ試してみてください。

伏見の酒蔵で飲む一杯——現地で楽しむ最高の体験

玉乃光の魅力を最大限に味わうなら、やはり伏見の地で飲む一杯にかなうものはありません。京都市伏見区は、灘(兵庫県)と並ぶ日本屈指の酒どころとして知られ、複数の酒蔵が集積しています。玉乃光酒造の直営店舗では、蔵元こだわりの試飲セット(500円〜1,500円)を楽しみながら、その場でおつまみとのペアリングを試すことができます。

伏見の街並みを歩けば、月桂冠大倉記念館や黄桜カッパカントリーなど、見学・試飲が可能な施設も点在しています。酒蔵巡りの途中に立ち寄れる小料理屋では、地元の食材を使ったおばんざいと伏見の地酒を気軽に楽しめます。一品200円〜500円のおつまみで何杯でもいける「角打ち文化」も伏見の魅力のひとつで、旅行者だけでなく地元の常連客に混じってカウンターで飲む体験は格別です。

京都を訪れた際は、ぜひ玉乃光と京都府の豊かな食材が生み出すペアリングを、錦市場・南禅寺・伏見の各エリアで堪能してみてください。手軽なおばんざいから格式ある懐石料理まで、どんな場面でも玉乃光はその席を上品に彩ってくれるはずです。

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Written by

小林 拓也

アウトドアガイド

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