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金沢で陶芸体験|土と向き合い世界にひとつの器を作る
観光・体験
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金沢で陶芸体験|土と向き合い世界にひとつの器を作る

土のぬくもりを感じながら、ゆっくりと形を整えていく陶芸体験は、金沢で人気急上昇中のアクティビティです。石川県九谷焼をはじめとする焼き物の文化が根付いた土地で、加賀百万石の城下町として栄え、戦災を免れたため江戸時代の街並みが残るという歴史の中で陶芸の技術も磨かれてきました。九谷焼は江戸時代前期の1655年ごろに始まり、赤・黄・緑・紫・紺青の「五彩」を用いた大胆な絵付けで知られる日本を代表する色絵陶磁器です。その伝統を現代に伝える職人たちが指導する工房が、ひがし茶屋街やにし茶屋街周辺、そして郊外の山あいにも点在しています。初心者でも本格的な作品づくりに挑戦できる環境が整っており、土に触れ、集中して形を作る時間は、日常のストレスを忘れさせてくれる心のデトックス効果もあると言われています。完成した器で日々の食事を楽しめば、金沢旅行の思い出が何度でも蘇ります。

電動ろくろ体験でプロ気分を味わう

陶芸体験の花形といえば、電動ろくろを使った作品づくりです。回転するろくろの上で粘土を成形する技法は、テレビや映画でもお馴染みの光景ですが、実際に体験すると想像以上の難しさと楽しさがあります。金沢の陶芸工房では、1回の体験(約90分)で湯呑みやお茶碗など2〜3点を制作でき、料金は4,000円〜6,500円(粘土代・焼成代込み)が相場です。

電動ろくろ体験の最大の難関は「土の芯を出す」という最初のステップです。粘土の中心を正確に回転軸に合わせないと、成形中に歪みが生じてしまいます。インストラクターが手を添えてサポートしてくれるので、初めてでも形の整った作品が完成しますが、この「センタリング」の感覚を掴む瞬間の達成感は格別です。金沢の工房では九谷焼の産地・能美市や加賀市の窯元と連携しているところも多く、地元の陶土を使った体験ができるのが魅力です。

手びねりで自由な形の器を作る

電動ろくろが不安な方や、より自由な造形を楽しみたい方には、手びねりコースがおすすめです。粘土をひも状に伸ばして積み上げる「紐づくり」や、板状にした粘土を組み立てる「たたら成形」など、手の感覚だけで器を作り上げる技法を学べます。料金は3,500円〜5,500円で、所要時間は約1時間30分〜2時間です。

手びねりの醍醐味は、完全に自分の意志で形を決められる自由度にあります。真円でなくても構いません。少し歪んだ形、厚みのある飾り皿、植木鉢のような深い器。自分の発想を素直に土に反映させることができます。子ども(5歳以上)も参加可能で、親子での作陶は夏休みや冬休みの思い出づくりに最適です。動物や花の形の小物入れなど、器以外の作品に挑戦する方も多く、テーブルの上に置くだけで部屋の雰囲気を変えてくれる一点物が生まれます。

絵付け体験で九谷焼の伝統に触れる

成形した器に絵や模様を描く「絵付け体験」は、陶芸体験の中でも最も手軽に楽しめるプログラムです。あらかじめ成形・素焼きされた器に、呉須(藍色の顔料)や上絵の具で自由に絵付けを施します。料金は2,000円〜3,500円、所要時間は約45分〜1時間です。

金沢・能美・加賀エリアでは、九谷焼の「五彩」を基本にした絵付け体験を提供する工房が充実しています。赤絵や緑彩の顔料を筆で置いていく「上絵付け」は、磁器の白地に映える鮮やかな色彩が特徴で、伝統的な牡丹や松の紋様から、自分でデザインしたオリジナル模様まで幅広く対応しています。小学生以下のお子さんでも楽しく参加できるため、ファミリーに特に人気です。お皿やマグカップなど選べる器の種類も豊富で、家族や友人へのプレゼント用に複数制作する方も少なくありません。

焼き上がりまでの流れと受け取り方法

陶芸体験で作った作品は、その場では持ち帰れません。成形後に乾燥(約1〜2週間)→素焼き(約800度)→釉薬がけ→本焼き(約1,200〜1,300度)という工程を経て完成します。完成までは約1か月〜2か月かかるのが一般的です。

釉薬の色は工房によって5〜10種類が用意されており、透明釉・青磁釉・灰釉・鉄釉など種類も豊富です。同じ形の器でも、かける釉薬によって焼き上がりの表情は大きく異なります。還元焼成か酸化焼成かでも発色が変わるため、まさに「窯出しまでわからない」一期一会の面白さがあります。プレミアムプランとして、登り窯での焼成(+3,000円〜5,000円)を選べる工房もあり、薪の灰が自然に器に降りかかる「灰被り」などの偶然の美しさが生まれることもあります。受け取り方法は工房への引き取りまたは郵送(送料別途800円〜1,500円)から選べます。

陶芸体験を最大限に楽しむコツ

陶芸体験に参加する際には、いくつかのポイントを押さえておくと当日がさらに充実します。服装は汚れても構わないカジュアルな格好で、特に袖口は粘土が付きやすいため、半袖か腕まくりできるものがベストです。エプロンは工房で無料貸し出しがある場合がほとんどです。ジェルネイルやロングネイルの方は粘土が入り込む可能性があるため、施術前に確認しておくと安心です。

予約は各工房のWebサイトまたは電話で受け付けており、週末や連休は人気が高いため、2週間前までの予約が安心です。グループでの参加は事前に人数を伝えると、スペースを優先的に確保してもらえることが多いです。体験後は金沢の観光スポットと組み合わせるのがおすすめです。兼六園は工房から徒歩圏内の場所も多く、午前中に陶芸体験をして午後から庭園散策というプランは充実した一日になります。山代温泉・山中温泉は工房から車で30〜40分のエリアに多く、作陶で使った手の疲れを温泉で癒す流れは旅の締めくくりとして格別です。金沢の食文化伝統工芸を一日で両方味わえる、豊かな旅のプランを組んでみてください。

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Written by

石井 龍之介

グルメブロガー

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