学び
高松の不動産投資入門|香川県の物件市場を読み解く
高松の不動産投資が注目される理由
香川県の県庁所在地・高松市は、人口約42万人を擁する四国最大の都市圏です。大都市圏に比べ地価・家賃水準が低く抑えられながら、JR高松駅を中心とした商業エリアや充実した医療・教育インフラが整備されており、不動産投資の観点からも安定したキャッシュフローが見込めるエリアとして投資家の関心が高まっています。
瀬戸内式気候がもたらす温暖で晴天の多い環境は居住者に支持されており、空室リスクの低減にも寄与します。また、高松空港から東京(羽田)まで約1時間15分、大阪まで高速バスで約2時間30分という交通利便性は、リモートワーカーや二拠点生活者の流入を後押ししており、需要の底上げ要因となっています。2023年以降は移住・定住促進施策が強化され、県外からの転入者数が増加傾向にあることも、賃貸需要を下支えする重要なファクターです。
エリア別の家賃相場と投資利回りの目安
高松市内の家賃相場は、立地条件によって大きく差があります。高松駅から徒歩10分圏内の中心市街地では1LDKが月額4.3万〜5.5万円、2LDKが7万〜9万円が一般的な相場です。丸亀町・兵庫町アーケード周辺や片原町エリアは商業集積度が高く、相場より5,000〜10,000円程度上乗せした水準でも入居者が安定して付きやすい特徴があります。
一方、郊外エリアに目を向けると、1LDKで3万〜4万円台の物件が多く、車社会の高松では郊外物件でも入居率は比較的安定しています。香東川沿いや牟礼・庵治方面は自然環境の良さが支持され、子育てファミリー層の需要が堅実に存在します。
投資利回りの目安としては、中古区分マンション(築15〜25年・1LDK)の表面利回りが8〜12%程度、新築アパートの一棟投資では5〜7%前後が現実的なラインです。都市部に比べて物件価格が低く抑えられているため、同じ賃料設定でも利回りが高く出る傾向があります。ただし、物件ごとの修繕積立金や管理費の状況を精査することが実質利回り計算の前提となります。
物件タイプ別の選び方と注意点
高松市場で主要な投件タイプは、区分マンション・一棟アパート・戸建ての3種類です。
区分マンションは、初期投資額が500万〜1,500万円程度と参入障壁が低く、不動産投資の入門として選ばれやすいタイプです。管理組合が建物全体を管理するため、オーナーの手間が少ない点がメリットですが、管理費・修繕積立金が収支を圧迫する可能性があります。高松市内では築20年以内の物件がリフォーム済みで流通するケースも多く、4.3万円前後の家賃で安定稼働している事例が多く見られます。
一棟アパートは、複数戸を一括管理できることで空室リスクを分散でき、土地ごと保有するため長期的な資産形成に適しています。高松郊外では6〜10戸の木造アパートが3,000万〜6,000万円程度で取引されており、地方投資家に人気です。ただし、築年数が古い物件は給排水設備や外壁の大規模修繕コストを見込んだ収支計画が不可欠です。
戸建て賃貸は、ファミリー層や長期入居者を取り込みやすく、単身者向けアパートより退去率が低い傾向があります。高松市内では1,500万〜3,000万円前後の中古戸建てを購入し、7万〜10万円で賃貸に出すケースが増えています。リフォーム費用の見積もりと補助金制度の活用が収益性を左右します。
物件調査と購入プロセスの実務
高松での物件購入は、オンライン情報収集→現地調査→専門家連携→契約・決済の流れで進めます。SUUMO・at homeなどの大手ポータルサイトに加え、地元不動産会社が独自に保有するネット非公開の物件情報へのアクセスが重要です。高松市内の主要不動産会社に直接足を運ぶことで、利回り重視の投資向け物件情報を優先的に案内してもらえるケースがあります。
現地調査では、近隣の競合物件の家賃水準・空室状況を自分の目で確認することが基本です。特に単身者向け物件が集中するエリアでは、供給過剰による空室率の上昇に注意が必要です。高松市の公式統計や国土交通省の不動産取引価格情報(国交省Land Information System)を参照し、直近2〜3年の取引動向を把握した上で価格交渉に臨みましょう。
また、建物の構造・耐震性の確認は必須です。1981年以前の旧耐震基準物件は融資の付きにくさや将来的な売却リスクが伴うため、2000年基準以降の物件を優先的に検討することを推奨します。
融資と資金計画の組み方
地方の不動産投資では、地元の信用金庫・地方銀行との関係構築が融資獲得の鍵を握ります。高松・香川エリアでは、百十四銀行・香川銀行・高松信用金庫などが地元不動産投資向けの融資に積極的です。金利は固定で2〜3%台、変動で1.5〜2.5%前後が目安ですが、物件評価・申込者の属性によって条件は大きく変わります。
自己資金は物件価格の20〜30%を用意するのが現実的な目安です。諸費用(仲介手数料・登記費用・火災保険・各種税金)は物件価格の7〜10%程度かかるため、資金計画の段階から諸費用込みの総投資額で収支を試算することが重要です。
キャッシュフローのシミュレーションは、家賃収入から管理費・修繕積立金・固定資産税・ローン返済・管理委託費(家賃の5〜8%)を差し引いた手残り額で判断します。月次ベースでプラス収支を維持できるかどうかが、長期保有の安定性を左右します。
移住・投資を後押しする支援制度の活用
香川県・高松市は移住者向けの支援制度を積極的に整備しています。移住支援金は単身で最大60万円、世帯で最大100万円が支給される制度があり、マッチング就職や起業要件を満たした場合はさらに加算されます。住宅取得補助や空き家リノベーション補助(上限50万〜100万円)も活用可能で、空き家物件をリフォームして賃貸に出す「空き家活用型投資」と組み合わせると初期コストを抑えられます。
また、高松市が推進する「お試し移住」制度(1泊1,000〜3,000円程度)を利用して、実際に高松での生活を体験しながらエリア選定を行うことが投資判断の精度を高めます。現地のコミュニティや不動産会社との接点を作るきっかけにもなるため、投資前の現地視察と組み合わせて活用することをおすすめします。
地方不動産投資は、都市部投資に比べてリスク・リターンのバランスが異なります。安定した賃貸需要と低い物件価格の組み合わせが生む高利回りの魅力がある一方、流動性の低さと人口動態の変化には慎重な目を向ける必要があります。高松市場を深く理解した上で、長期保有を前提とした戦略的な物件選びを行うことが、香川県での不動産投資成功の要諦です。
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