
沖縄平和祈念公園
GALLERY
沖縄平和祈念公園は、沖縄本島南部・糸満市の摩文仁の丘陵に広がる県営公園です。太平洋戦争末期、激烈な地上戦の舞台となった沖縄において、この地は「沖縄戦終焉の地」として知られます。慰霊と記憶の聖地でありながら、広大な芝生が家族連れを迎える開かれた場所でもあるという二面性が、この公園の大きな特徴です。
沖縄戦終焉の地という重み
摩文仁の丘陵は、昭和20年(1945年)の沖縄戦において日本軍の組織的抵抗が終結した場所です。台地の南東側には険しくも美しい海岸線が広がり、その眺望は穏やかな現在の風景と歴史の重さを同時に伝えます。公園整備は琉球政府時代にすでに着手されており、日本復帰後の昭和47年(1972年)から都市公園として本格的に整備が進められてきました。
平和の礎——23万余の名前が刻まれた慰霊碑
公園を象徴する施設のひとつが「平和の礎(いしじ)」です。沖縄戦で亡くなられたすべての方々の氏名を、国籍や軍民の別を問わず刻銘した慰霊碑で、その数は23万余に上ります。刻銘された方の名前はインターネットでも検索できる仕組みが整えられており、遺族や後世の人々が離れた場所からでも亡き人とつながれるよう配慮されています。
平和祈念資料館と平和祈念像
平和祈念資料館では、沖縄戦の経緯と実態を伝える写真や遺品が展示されています。言葉では伝えきれない戦争の現実を、具体的な記録と遺物を通じて学ぶことができる場です。修学旅行生や慰霊団が多く訪れるのも、資料館が持つ教育的な力ゆえでしょう。また、戦没者の鎮魂と恒久平和への祈りを体現した「平和祈念像」が公園内に立ち、訪れる人々を静かに迎えます。
全国から集まった50基の慰霊塔
摩文仁の丘の上には、国立沖縄戦没者墓苑とともに、全国の都道府県や各種団体が建立した慰霊塔が50基並んでいます。それぞれの塔が、各地から沖縄の地で命を落とした人々への思いを託しており、ここを歩くことは沖縄戦の広がりと被害の深さを改めて実感する体験となります。
聖地でありながら、憩いの場でもある
公園は慰霊・歴史学習の場であると同時に、地域住民と観光客双方が利用する開放的な空間でもあります。広い芝生エリアでは球技やピクニックを楽しむ家族連れの姿が見られ、休日には賑わいを見せます。園内にはバスも運行されており、広い敷地内を無理なく回ることができます。国内外の観光客、慰霊のために訪れる遺族、平和教育で訪れる学生——それぞれの目的を持つ人々が同じ空間で時間を過ごすこの公園は、沖縄の記憶を未来へ伝え続ける場として、今も静かな重要性を持ち続けています。
アクセス
沖縄県糸満市摩文仁448-2
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