
倉吉八幡宮
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倉吉市の南西、明倫地区に鎮座する倉吉八幡宮は、大鳥居から108段の石段を登った八幡山の中腹に社殿を構える神社だ。市指定の無形民俗文化財「管粥神事」と、市の保存林に指定された鬱蒼とした社叢で知られ、地域の氏神として長く人々の信仰を集めてきた。
諸説入り混じる草創と数奇な社名の変遷
創立年代は定かでないが、文明18年(1486)に因幡・伯耆の守護職・山名豊明が社殿を造営して石清水八幡宮を勧請したとする説が伝わる。一方、小鴨庄の豪族・水谷出羽守が宇佐八幡宮を勧請したとする説や、神戸の生田神社を勧請したとする説も残り、草創をめぐる複数の伝承が土地の古さを物語っている。永禄年中(1558〜70)には毛利元就の臣・伊藤加賀守によって再興されたとも記録される。
社名は時代ごとに変わった。古くは「久米八幡宮」と称し、明治初年に「生田神社」へ改称。明治26年(1893)には「八幡神社」となり、大正2年(1913)に旧余戸谷村の村社・谷田神社を合併。平成9年(1997)10月、現在の「倉吉八幡宮」の名に落ち着いた。
江戸中期の本殿と深い緑に包まれた境内
現在の本殿は安永年間(1772〜81)の建立で、三間社流造に向拝唐破風を付した格調ある建築様式をとる。拝殿は大正年間に建てられた。境内面積4,634㎡にわたってスギやモミの大木が林立し、シイ・ナギ・イヌマキ・モッコクなど多様な樹種が茂る。社叢全体が倉吉市の保存林に指定されており、手つかずの植生がそのまま守られている。
御神木は2種。正面の大鳥居内東側に立つカシと、参道の左右で参拝者を迎える2本のスギ(幹周3.5m)だ。108段の石段を上るほどに木立は深まり、頂に近づくにつれて街の気配が遠のく。境内には竹内神社・稲荷神社・猿田彦社・荒神社・天神社・金屋子神社・足大耳社など複数の境内神社も点在し、見て回るだけで境内の奥行きが感じられる。
市指定無形民俗文化財「管粥神事」
毎年例祭日の10月15日に執り行われる「管粥神事」は、倉吉八幡宮を特徴づける祭祀だ。釜の中に竹筒を並べて粥を炊き、竹筒の中に粥がどれほど詰まっているかによって、その年の作物ごとの豊凶を占う。農耕と神社が長年にわたって結びついてきた証ともいえるこの神事は、倉吉市の無形民俗文化財に指定されている。
氏子を守った白馬伝説
小鴨川の堤防が真夜中に決壊しかけたとき、白馬に乗った八幡様が蹄の音高く走り、眠っていた村人を目覚めさせて難から救ったという伝説が残る。明倫地区と小鴨地区の氏神として今も地域に根ざすこの神社の静かな境内に、その逸話はほのかな存在感を添えている。
アクセス
JR倉吉駅から徒歩約15分
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店舗詳細
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