
八甲田ホテル
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八甲田ホテルは「雲上のリゾートホテル」を標榜するとおり、十和田八幡平国立公園の豊かなブナの原生林に抱かれた宿だ。都市の喧騒が遥か彼方に遠ざかり、八甲田の大自然がそのままの姿を見せるこの場所で、ログハウスの温もりと青森の食文化、そして季節ごとに表情を変える自然体験が一体となった滞在を提供している。
約2,000㎥の木材が紡ぐ、ログ建築の迫力と温もり
ホテルの建物は、カナダ産レッドシダーやアメリカ産オレゴンパインの巨木を丸太ごと用いた完全木造のログ造り。使用木材はおよそ2,000㎥にのぼり、ダイナミックな構造美の中に木が持つやさしい温もりが宿っている。玄関で来館者を最初に出迎えるのは、ニューヨーク五番街のウォルドルフ・アストリアホテルに由来するアンティークのガス灯だ。創業者がアンティークショップに一点だけ残っていたものをわざわざ取り寄せたというこの灯りは、ホテルそのものの成り立ちを象徴している。
創業者はかつて八甲田での遭難を経験したという。その体験から「この八甲田に24時間365日ひとすじの明かりを灯し、お客様をお迎えしたい」という思いでホテルを立ち上げた。ガス灯の柔らかな光は、その誓いの具現化であり、訪れるすべての人への変わらぬ歓迎の意を今も静かに伝え続けている。
南八甲田の森を望む、和食処「寒水(しゃこみず)」
開業34年を迎えた2024年9月、館内の和食処「寒水(しゃこみず)」がリニューアルオープンした。南八甲田のブナの森を望める場所へと移り、空間そのものも新たな装いとなった。
照明には、日本一の蓄積量を誇る青森県のブナ材を有効活用するために開発された工芸品「BUNAKO」が採用されており、柔らかな木の光が室内を包む。テーブルには津軽地方の伝統漆器・津軽塗が用いられており、小紋のような繊細な模様が食卓に津軽の歴史の深みを添えている。豊かな自然に育まれた青森の食材を五感で楽しめるこの和の空間は、宿泊者の食事体験として大きな存在感を放っている。
南部杜氏や地元銘醸とコラボレーションしたプレミアム美食会なども不定期で開催されており、青森の食と地酒を掛け合わせた特別な一夜を提供している。ランチ営業も実施されており(2026年1月より再開)、日帰りでの利用も可能だ。
八甲田の自然を体感する体験ツアー
宿泊の醍醐味の一つが、ホテル発着で参加できる多彩な自然体験ツアーだ。冬季には好評のスノーハイク体験ツアーが実施されており、深い雪に覆われた八甲田の景観を歩いて楽しめる。グリーンシーズンには近隣の酸ヶ湯を巡るガイドツアーが案内され、ブナ林の新緑から深緑へと移り変わる季節の変化を自分の足で体感できる。八甲田ロープウェー運休期間中には周辺散策ツアーを別途用意するなど、どの季節に訪れても自然と向き合えるプログラムが整えられている。
8月の青森ねぶた祭の期間には宿泊者向けの無料送迎バスも運行されており、東北を代表する夏祭りと組み合わせた滞在プランとしても利用できる。
雲上に佇む、非日常のひととき
大浴場では原生林に囲まれた環境の中で温泉をゆったりと楽しめる。バーラウンジも備わっており、食事の後に青森の地酒を傾けながら静かな八甲田の夜を過ごせる。記念日や特別な節目には1組限定のアニバーサリープランも設けられており、喧騒から切り離された空間で生涯の記憶に残る一日を演出してくれる。繁華街や観光施設からあえて距離を置き、ブナの原生林と温泉、そして青森の食文化だけを凝縮した滞在体験——それが八甲田ホテルの変わらぬ姿勢だ。
アクセス
青森駅・新青森駅からの無料送迎バス利用可(2025年11月27日より新青森駅発着に変更)
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