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栄福寺
※写真はイメージです。

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愛媛県今治市に佇む栄福寺は、四国八十八ヶ所霊場の第57番札所として多くの遍路者が訪れる信仰の地だ。ここを特別な存在にしているのは、「山歌う」というキャッチコピーと「SING ALONG BUDDHA, DANCE WITH KUKAI」という英語のスローガンが示す、独特のお寺づくりへの姿勢にある。住職・白川密成が掲げる「ライフの中の坊さん、仏教、お寺」というテーマのもと、伝統的な寺院でありながら、現代の人々が仏教と自然につながれる開かれた場として運営されている。

歩き遍路者を迎える第57番札所

栄福寺は歩き遍路の参拝者を積極的に受け入れており、お遍路の途中に立ち寄る人々にとってなじみ深い札所のひとつだ。弘法大師(空海)の教えを根幹に置きながら、大般若法要の厳修やご祈祷の受付を通じて、参拝者の祈りに応えてきた。境内には演仏堂も設けられており、地域に伝わる民話の紹介も行われるなど、信仰と文化が交差する場となっている。また「咳の神様」を新調したことも伝えられており、特定の願いをもって訪れる参拝者の姿も見られる。

住職・白川密成という存在

栄福寺の特色を語るうえで欠かせないのが、住職・白川密成その人だ。自身も実際に四国八十八ヶ所を歩き遍路として巡礼し、その体験と思索を著書『マイ遍路ー札所住職が歩いた四国八十八ヶ所ー』(新潮新書、2023年3月17日)にまとめた。この本は単なる旅の記録ではなく、弘法大師の言葉を随所に引きながら僧侶の視点で四国遍路を捉えた内容となっており、遍路文化を深く知りたい読者にも届く一冊だ。また『空海散歩 第6巻』(筑摩書房)への寄稿など、外部メディアでの発信も続けている。

現代に開かれた寺院のかたち

「仏教をやってみよう」という言葉が示すように、栄福寺は敷居を低く保とうとするお寺だ。住職はTwitter・Facebook・Instagramを通じて日常的な発信を続け、寺院の空気感や住職の考えを外に向けて伝えている。栄福寺独自の新聞『山歌うペーパー』も制作され、訪れた人・遠方の人問わず情報が届くよう工夫されてきた。お守りのオンラインショップも展開しており、現地を訪れられない参拝者ともつながりを持てる仕組みが整っている。

四国遍路の途中に立ち寄る意味

第57番という位置づけは、遍路全行程の折り返しを過ぎた地点にあたる。長い道のりを歩いてここにたどり着いた遍路者が、空海の言葉を身近に感じられる場所として栄福寺を選ぶのは自然なことかもしれない。「山歌う」という言葉が指し示すように、山の中に在りながら外に向かって歌いかけるようなお寺の姿勢が、現代のお遍路者の心を引きつけている。

アクセス

愛媛県今治市玉川町大野甲86-4

営業時間

24時間営業

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