
湯田川温泉 足湯しらさぎの湯
GALLERY
山形県鶴岡市、庄内三名湯に数えられる湯田川温泉に、平成18年10月に誕生した温泉地初の足湯施設が「しらさぎの湯」です。旧七内旅館の跡地を整備した場所に立ち、「旅の癒しは足湯から」というコンセプトのもと、開湯1300年を誇る名湯を気軽に体験できる入口として多くの旅人を迎えています。
旧七内旅館の面影を受け継ぐ佇まい
この足湯が特別な理由のひとつは、その造りへのこだわりにあります。敷地に建つ東屋は、旧七内旅館の建物に実際に使われていた梁や瓦を再利用して建てられており、足元には玉砂利が敷き詰められています。廃業した宿の記憶を形として残しながら、湯田川温泉の歴史的な趣を守ろうとする姿勢が、施設全体の空気に静かに宿っています。
白鷺ゆかりの湯、開湯1300年の物語
湯田川温泉の起源は712年にさかのぼります。傷を負った一羽の白鷺がこの地の湯で傷を癒したという伝説が湯の名の由来であり、古くは「白鷺の湯」と呼ばれていました。足湯施設の名称「しらさぎの湯」は、まさにその伝説に由来しています。その後「傷の湯」「脳卒中の湯」とも称されるようになり、江戸時代から湯治場として知られてきた歴史を持ちます。2001年には、保養地として優れた温泉地を対象とする環境省指定の「国民保養温泉地」に認定を受けました。
毎分1,000リットルが湧く硫酸塩泉の力
湯田川温泉の泉質は硫酸塩泉(旧泉質名:含石膏芒硝泉)。毎分約1,000リットルという豊富な湧出量を誇り、しらさぎの湯でも源泉かけ流しそのままが注がれます。無色透明・無味無臭の湯ながら、ナトリウムを多く含むことで鎮静作用や血圧降下作用が期待でき、切り傷・やけど・動脈硬化症・眼病への効能が高いとされます。また神経痛・関節痛・五十肩・冷え性・痛風・慢性便秘・肥満・糖尿病など幅広い症状への効用も知られており、湯治の湯としての長い実績を裏付けています。平成29年には第13回「源泉かけ流し全国温泉サミット」の開催地となり、加水・加温・循環を行わない純粋な天然温泉を守り続ける「源泉かけ流し宣言」が行われました。
丑湯治と湯田川温泉神楽の伝統
湯田川温泉には、土用の丑の日に湯治をすると1年間無病息災で過ごせるという「丑湯治」の風習が今に伝わっています。由豆佐売神社では毎年この時期に温泉清浄祭が催され、前夜祭には湯の清浄を願うご祈祷とともに「湯田川温泉神楽」が奉納されます。温泉街でも同神楽の公演が行われるなど、湯と信仰と祭りが一体となった文化は、湯田川ならではの体験です。
訪れる際のポイント
しらさぎの湯は3月下旬から11月下旬の季節営業となっており、照明設備の都合から夜間の利用は受け付けていません。日中の温泉街散策のひと休みや、日帰り温泉旅行の締めくくりとして、気軽に立ち寄れる施設です。「鶴岡の奥座敷」とも呼ばれるこの地で、足元からじんわりと広がる1300年の湯の力を体感してみてください。
アクセス
山形県鶴岡市内(つかさや旅館隣)。詳細なアクセス方法はサイト記載なし
営業時間
3月下旬~11月下旬営業。夜間利用不可
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