名古屋・久屋大通パークの都市型マルシェ
名古屋の中心部に広がる久屋大通パークは、2020年のリニューアルを経て、都市の喧騒の中に憩いと発見をもたらす特別な場所へと生まれ変わりました。地元の人々から観光客まで、週末ごとに多くの人が集まるこの公園は、緑と食と文化が交差する名古屋の新たな顔となっています。
都市の真ん中に生まれた「緑の回廊」
久屋大通パークは、名古屋市中区を南北に貫く久屋大通に沿って約1kmにわたって広がる細長い公園です。もともとは戦後の復興計画の一環として整備された広幅員道路の中央分離帯を活用した緑地でしたが、長年にわたって老朽化が進んでいました。
2020年、民間活力を導入した「Park-PFI」制度を活用したリニューアルによって、公園は劇的に変貌しました。設計コンセプトは「SAKAE FOREST」。名古屋の中心繁華街・栄エリアに、まるで森のような豊かな緑をもたらすという大胆なビジョンのもと、約200本の樹木が新たに植栽されました。コンクリートと雑踏に囲まれた都市の真ん中に、こんなにも豊かな自然の息吹を感じられる場所が存在することに、初めて訪れる人は驚きを覚えるはずです。
公園は「エリア北」と「エリア南」の2エリアに分かれており、それぞれ異なる個性を持ちます。エリア北はナチュラルで落ち着いた雰囲気が漂い、エリア南はカフェやショップが集積するにぎやかな空間となっています。どちらのエリアも、名古屋テレビ塔(中部電力MIRAI TOWER)を見上げながら散策できる絶好のロケーションです。
週末マルシェの魅力——東海の恵みが集まる場所
久屋大通パークを週末に訪れると、公園内のあちこちに色とりどりのテントが並ぶ光景に出会えます。これが地元の人々に愛される「マルシェ」です。出店者は愛知県内はもちろん、岐阜・三重・静岡など東海エリア各地の農家、食品加工業者、クラフト作家など多岐にわたります。
食材の充実度は特筆に値します。愛知県は農業産出額が全国トップクラスの農業県。ナスやキャベツ、トマト、イチゴなど四季折々の新鮮野菜がずらりと並び、農家から直接話を聞きながら買い物ができる点が魅力です。また三河湾や伊勢湾に近い立地を活かし、鮮魚や干物、海産加工品も豊富。名古屋めしの食材として欠かせない赤味噌や八丁味噌、たまり醤油を扱う老舗の醸造元が出店することもあります。
クラフト系の出店も見逃せません。陶器の産地として知られる愛知・岐阜エリアならではの美濃焼や瀬戸焼の器、染め物や革細工、アクセサリーなど、作家が手がける一点物の作品に出会えます。作り手と直接会話しながら作品の背景を聞けるのは、マルシェならではの醍醐味です。
マルシェの開催スケジュールは月によって異なるため、訪問前に公園の公式情報や各種イベントサイトで最新情報を確認することをおすすめします。
テレビ塔と緑を背景に——フォトジェニックな公園空間
久屋大通パークの象徴的な存在が、高さ180mを誇る中部電力MIRAI TOWER(旧名古屋テレビ塔)です。1954年に完成した日本初の集約電波塔であり、国の登録有形文化財にも指定されている歴史的建造物です。2021年にリニューアルされ、展望台やスカイバルコニーからは名古屋の街並みを一望できます。
公園内から見上げるテレビ塔の眺めは格別です。緑豊かな木々の間から塔の鉄骨が空に伸びる光景は、都市と自然が共存する久屋大通パークを象徴するショットとして、多くの人がカメラを向けます。特に夜間はライトアップされた塔が公園の緑と融合し、幻想的な空間を演出します。
公園内にはフォトスポットとして設計されたと思えるほど絵になる場所が随所にあります。木漏れ日の差し込む木立の遊歩道、ウッドデッキのテラス席、水景施設など、スマートフォンで気軽に撮影したくなるシーンが続きます。SNS映えを意識した写真を撮りたい方には特におすすめのスポットです。
季節ごとの表情——一年を通じて楽しめる都市公園
久屋大通パークの魅力は、訪れる季節によって表情が大きく変わることにあります。
春(3月〜5月)は公園が最も華やぐ時期です。桜の開花シーズンには、公園内の桜並木が淡いピンク色に染まり、花見を楽しむ人々で賑わいます。名古屋の桜の名所として市民に親しまれており、週末には特別なマルシェイベントが重なることもあります。新緑の季節には緑の色が一段と鮮やかになり、爽やかな空気の中での散策が気持ちよく感じられます。
夏(6月〜8月)は公園の木陰がありがたい季節です。密度高く植えられた樹木が日差しを遮り、アスファルトに囲まれた都心にいながら比較的涼しく過ごせます。夕涼みを兼ねてカフェのテラス席で食事を楽しむ市民の姿が見られます。夏祭りや野外イベントが開催されることも多く、地域のにぎわいが凝縮される時期です。
秋(9月〜11月)は紅葉と実りの季節。公園内の落葉樹が黄や赤に染まり、一味違った景観を生み出します。マルシェには秋の恵み——松茸や栗、リンゴ、新米など——が豊富に並び、食欲をかきたてます。過ごしやすい気候の中でのんびり散策するには最高の時期と言えるでしょう。
冬(12月〜2月)はイルミネーションが見どころとなります。クリスマスシーズンを中心に公園内がライトアップされ、テレビ塔の夜景と合わせて幻想的な雰囲気に包まれます。栄エリア全体でイルミネーションイベントが開催されることも多く、名古屋の冬の風物詩となっています。
周辺エリアとの回遊——栄・名古屋の中心を楽しむ
久屋大通パークは、名古屋最大の繁華街・栄エリアのど真ん中に位置しています。公園を起点に周辺を歩けば、名古屋観光の主要スポットを効率よく巡ることができます。
公園に隣接するように立つ中部電力MIRAI TAWERは、名古屋観光の定番スポット。展望台からの眺めとあわせて立ち寄りたい場所です。そこから徒歩圏内には、名古屋最大級のショッピングゾーン・大津通や矢場町エリアがあります。百貨店や商業施設、個性的なセレクトショップが集まり、ショッピングに飽きることがありません。
名古屋めしの名店も公園周辺に多く点在しています。ひつまぶし、味噌煮込みうどん、手羽先、あんかけスパゲッティなど名古屋固有のグルメを味わえる老舗や人気店が徒歩圏内に揃っています。マルシェで地元食材を購入した後、周辺の飲食店で名古屋の食文化を体験するという過ごし方もおすすめです。
また、久屋大通公園の南側には名古屋市美術館や名古屋能楽堂があり、文化的な鑑賞とあわせて公園散策を楽しむことができます。
アクセスと利用情報
久屋大通パークへのアクセスは非常に便利です。名古屋市営地下鉄の久屋大通駅(名城線・桜通線)を利用すると、駅を出るとすぐに公園が広がっています。また、栄駅(東山線・名城線)からも徒歩数分の距離です。
名古屋駅からは地下鉄東山線で栄駅まで約5分。中部国際空港(セントレア)からは名鉄で名古屋駅経由、所要時間は約45〜60分です。
公園内は基本的に24時間開放されており、入場は無料です。カフェやショップの営業時間は店舗によって異なるため、事前確認を推奨します。マルシェの開催情報については、公園の公式SNSやウェブサイトをチェックしておくとスムーズです。駐車場は公園内にはありませんが、周辺には多数のコインパーキングがあります。電車でのアクセスが最もスムーズで環境にも優しい選択肢です。
アクセス
地下鉄久屋大通駅直結
営業時間
10:00〜21:00(店舗により異なる)
料金目安
人による
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