松本城から徒歩数分、女鳥羽川のほとりに佇むなわて通り商店街は、「カエルの街」として知られる個性豊かな商店街です。長屋風の店舗が軒を連ねる歩行者天国の通りは、松本観光の定番スポットとして多くの旅人に愛されています。
なわて通りの歴史と名前の由来
なわて通りの歴史は、女鳥羽川の土手にまで遡ります。かつてこの場所には、川沿いに細長く続く土手がありました。その姿が「縄のように長い土手」に見えたことから、「縄手(なわて)」と呼ばれるようになったのが名前の起源です。
長い年月をかけて、通り沿いにはお祭りの露天商のような小さなお店が少しずつ集まり、商店街としての形をなしていきました。そして2001年には大きな転機を迎えます。それまでの雑然とした雰囲気から一新し、現在のような統一感のある長屋風の店舗へと生まれ変わりました。この整備によって、昔ながらの金物屋や花屋といった老舗と、おしゃれな雑貨店や個性的な専門店が共存する、現在のなわて通りの姿が完成しました。
カエルの街としての個性
なわて通りを語るうえで欠かせないのが、「カエル」というユニークなシンボルの存在です。通りのあちこちに大小さまざまなカエルの置物や看板が飾られており、商店街全体がカエルづくしの世界観に包まれています。
このカエル文化が生まれた背景には、かつて女鳥羽川に多くのカエルが生息していたことがあります。昔はこの川辺でカエルの声が賑やかに響いていたといわれており、その記憶を受け継ぐかたちで商店街のシンボルとして定着しました。「無事かえる」「福かえる」など縁起のよい語呂合わせとも相まって、カエルはなわて通りになくてはならない存在となっています。
通り入口に鎮座する大きなカエルの像は、訪れた人々の記念撮影スポットとして人気です。また、カエルにちなんだ雑貨やお土産を扱う専門店も複数あり、松本ならではのオリジナルグッズを探すのも楽しみのひとつです。
個性豊かな店舗と見どころ
なわて通りには、およそ50メートルほどの短い通りの中に、個性あふれる店舗が所狭しと並んでいます。昔ながらの飴細工や綿菓子、射的といった縁日を思わせる出店感覚のお店から、地元作家のクラフト雑貨、アンティーク小物を扱うセレクトショップまで、その顔ぶれは実に多彩です。
食べ歩きの楽しみも充実しており、信州名物のおやき、みたらし団子、そば粉を使ったスイーツなど、松本の食文化を感じさせる軽食を楽しめます。観光の合間に立ち寄って、ひとつひとつお店を覗きながらゆっくりと歩けば、まるで昭和の縁日に迷い込んだような懐かしさと楽しさが味わえます。
通りに平行して流れる女鳥羽川も見逃せません。川沿いに整備された遊歩道からは穏やかな水の流れが見え、都市の喧騒を忘れさせてくれる静かなひとときを過ごせます。
季節ごとの楽しみ方
なわて通りは一年を通じて訪れる人が絶えませんが、季節によってそれぞれ異なる表情を見せてくれます。
春は、女鳥羽川沿いの桜が見頃を迎え、花びらが舞う中でのんびり散策するのに最適な季節です。松本城の桜とあわせて訪れれば、城下町の春景色を存分に堪能できます。
夏は、松本の夏の風物詩である「松本ぼんぼん」が開催される季節です。市内最大の夏祭りとして多くの人が踊りの輪に加わり、なわて通り周辺も祭りムード一色に包まれます。通りのお店も活気づき、夏ならではの露店が増えることもあります。
秋は、紅葉の季節とともに観光客が増え、信州の澄んだ空気の中での散策が心地よい時期です。店頭には秋の味覚を使った限定スイーツやお土産が並び、季節感あふれるショッピングが楽しめます。
冬は、松本の厳しい寒さの中でも通りは営業を続けています。雪化粧をした松本城と合わせて訪れると、静寂の中に凛とした城下町の風情が漂い、また違った魅力を発見できます。
松本城と周辺スポットとのめぐり方
なわて通りは、松本観光の拠点として非常に便利な立地にあります。松本城まで徒歩約5分という近さで、城見物の前後に立ち寄るのが定番のコースです。
また、なわて通りを抜けた先には「四柱神社(よはしらじんじゃ)」があります。縁結びや開運のご利益で知られるこの神社は、地元の人々からも厚く信仰されており、参拝とあわせて訪れる観光客も多くいます。
さらに足を延ばせば、クラフト雑貨や飲食店が集まる「中町通り」や、松本市美術館、旧開智学校(重要文化財)なども周辺にあり、一日かけて松本の歴史と文化をじっくり満喫するモデルコースが組めます。なわて通りを起点に、城下町松本の魅力を存分に探ってみてください。
アクセスと基本情報
なわて通りへのアクセスは、JR松本駅から徒歩約15分です。駅から女鳥羽川に向かってまっすぐ歩けば、自然と通りへたどり着きます。松本市内を走るタウンスニーカーというコミュニティバスも利用でき、観光スポットをめぐりながらアクセスすることも可能です。
営業時間は店舗によって異なりますが、おおむね10時から18時頃まで営業しているお店が多く、定休日も各店舗で異なります。駐車場は通り沿いには少ないため、車の場合は松本城周辺の有料駐車場を利用するのがスムーズです。
短い通りながら見どころと個性にあふれたなわて通りは、松本城と並んで「松本に来たらここは外せない」と多くの旅人が口をそろえる場所です。懐かしさと新しさが混在する商店街の雰囲気を肌で感じながら、松本ならではの旅の記憶を刻んでみてください。
Access
松本駅から徒歩10分、松本城から徒歩5分
Hours
Budget
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