メインコンテンツへスキップ
SOROU.JP日本全国情報ポータルサイト
札幌のお茶・抹茶文化|一服の贅沢と茶の湯の世界
グルメ
11分で読める

札幌のお茶・抹茶文化|一服の贅沢と茶の湯の世界

札幌で過ごす旅のひとときに、お茶の時間を取り入れてみませんか。大通公園・時計台の観光で歩き疲れた体に、温かい一杯のお茶はこの上ない癒しをもたらしてくれます。札幌のお茶・抹茶文化は、この街の歴史や美意識と深く結びついており、一服のお茶を通じて北海道の奥深さに触れることができます。喧騒から離れた茶房の静けさと、丁寧に点てられた一椀の抹茶は、観光疲れを癒す最良の処方箋といえるでしょう。

札幌のお茶文化と歴史的背景

札幌のお茶文化は、この土地の歴史と気候風土に深く根ざしています。1869年の開拓使設置から発展した計画都市として、150年余りの歴史を持つ札幌では、本州から移り住んだ人々が持ち込んだ茶の湯の伝統が独自の形で育まれてきました。厳しい冬の寒さが、温かいお茶を囲む文化をより大切なものにしてきたとも言われています。

明治・大正期には裕福な商家や官僚の邸宅に茶室が設けられ、茶道の稽古が社交の場として機能していました。現在でも市内には複数の茶道教室が活動しており、裏千家・表千家それぞれの流派が地域に根を張っています。近年は抹茶を使ったスイーツやドリンクが若い世代の間でブームとなり、伝統的な茶の湯の世界と現代のカフェ文化が融合する新しいムーブメントが起きています。

本格抹茶が楽しめる茶房と甘味処

札幌には、本格的な抹茶を気軽に楽しめる茶房が点在しています。大通公園近くの茶房では、石臼で挽きたての抹茶と季節の和菓子のセットが880円。アイヌ文様を施した木彫りの茶碗で点てられた抹茶は、鮮やかな緑色ときめ細かな泡立ちが美しく、一口含めば芳醇な香りと上品な旨味が口いっぱいに広がります。窓越しに見える大通公園の緑や冬の雪景色を眺めながらの一服は、旅の記憶に深く刻まれる体験です。

大通にある老舗甘味処では、濃茶を使った特製ぜんざいが720円で提供されています。丁寧に炊き上げた北海道産小豆の甘みと、抹茶の凛とした苦みが絶妙に調和した逸品です。庭園が望める座敷席は予約不要で利用でき、雄大な自然を感じながらの一服は旅の至福のひとときになります。混雑を避けるなら14時〜15時台がゆったり過ごせるおすすめの時間帯です。すすきのエリアの茶房では地元産茶葉を使った一服が500円前後で楽しめ、訪れやすい価格帯も魅力です。

抹茶スイーツとカフェの最前線

抹茶スイーツは札幌旅のもうひとつの大きな楽しみです。すすきのにある抹茶専門カフェでは、濃厚抹茶のティラミス(580円)や抹茶パフェ(980円)が提供されており、SNSでの拡散をきっかけに行列のできる人気店になりました。パフェは7層構造で、抹茶アイス・抹茶ゼリー・白玉・あんこ・抹茶クリーム・グラノーラ・抹茶ソースが重なった芸術的な一品。食べ進めるごとに味と食感が変化する楽しさがあり、最後の一口まで飽きさせません。

円山エリアの焼き菓子店では、抹茶のフィナンシェ(一個280円)と抹茶ガトーショコラ(一切れ450円)が定番人気です。バターの風味と抹茶の香りが重なる丁寧な仕事ぶりは、お土産としても非常に喜ばれます。街なかでは抹茶ソフトクリーム(380円)の食べ歩きが定番で、濃さをライト・スタンダード・プレミアムの3段階から選べる店もあり、好みに合わせて楽しめます。

煎茶・ほうじ茶と茶器の世界

抹茶だけでなく、煎茶やほうじ茶にも札幌ならではの深みがあります。大通の老舗茶舗では、テイスティングカウンターで5種類の煎茶を飲み比べる体験(800円)が好評です。茶葉の産地や蒸し加減によって、同じ煎茶でも味わいがまるで異なることに驚かされます。静岡・京都・九州産を並べて比較することで、産地の個性が鮮明に感じられます。

ほうじ茶は焙煎の香ばしさが特徴で、食後の一杯に最適な存在です。店主が目の前で茶葉を焙じる実演付きのほうじ茶体験(600円)では、立ち昇る煙と芳ばしい香りだけでも十分なリラックス効果があると評判です。

茶器もまたお茶体験を豊かにする重要な要素です。すすきのギャラリーショップでは、地元作家が手がけた茶碗(3,000円〜15,000円)が展示販売されており、アイヌ文様を取り入れた作品は北海道らしい土産物として人気があります。日常使いの湯呑みなら1,500円前後で購入でき、旅の思い出を毎日の暮らしに持ち帰ることができます。

茶道体験プログラム

茶の湯の所作をひと通り体験したい方には、茶道体験プログラムがおすすめです。大通公園近くの茶室では、初心者向けの茶道体験(45分・2,000円、抹茶と和菓子付き)が開催されており、茶道経験のない方でも丁寧な指導のもとで気軽に参加できます。

正座の仕方、袱紗の扱い方、茶碗の回し方など、茶道の基本的な所作を学びながら、自ら点てた抹茶を味わう体験は格別です。「なぜ茶碗を回すのか」「なぜ一期一会と言われるのか」といった茶の湯の精神的な背景についても、講師から丁寧に解説してもらえます。外国人観光客にも対応している施設では英語説明も用意されており、インバウンドの旅行者にも人気のプログラムとなっています。

お茶旅の実践ガイド

札幌のお茶・抹茶を満喫する一日の旅プランをご紹介します。朝はすすきのの茶舗で煎茶の飲み比べ体験(800円)からスタートし、大通公園・時計台を散策後、茶房で抹茶と和菓子のセット(880円)をいただきます。午後は抹茶スイーツカフェでパフェ(980円)を堪能し、夕方は老舗茶舗で自分用とお土産の茶葉をじっくり選びましょう。一日の予算は3,000〜4,000円で、充実したお茶三昧の旅が実現します。

お土産の定番は、煎茶(100g・800円〜)、抹茶(30g・1,000円〜)、ほうじ茶(100g・500円〜)です。購入した茶葉は直射日光と湿気を避け、密封容器に入れて冷暗所で保管するのがベスト。特に抹茶は酸化しやすいため、開封後は早めに飲み切ることをおすすめします。旅先で出会った一杯の記憶を、自宅でも再現してみてください。

シェアする

Written by

高橋 大地

アグリツーリズム推進者

日本刀×日本文化体験

観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。