メインコンテンツへスキップ
SOROU.JP日本全国情報ポータルサイト
金沢のランニングコース完全ガイド——二つの川と丘で走り分ける城下町
フィットネス
5分で読める

金沢のランニングコース完全ガイド——二つの川と丘で走り分ける城下町

城下町・金沢を走るということ

金沢のランニングは、「川を走るか、丘を登るか、城を周回するか」で性格がはっきり分かれます。市街は二筋の川——男川(おとこがわ)と呼ばれる犀川(さいがわ)、女川(おんながわ)と呼ばれる浅野川(あさのがわ)——に挟まれ、東には卯辰山(うたつやま)、南には寺町台地や大乗寺丘陵が控える、起伏に富んだ地形です。フラットに距離を伸ばしたい日は河川敷、脚を鍛えたい日は丘、観光がてら軽く走りたい日は城の外周、と目的でフィールドを選べるのが金沢の面白さ。毎年10月下旬に開催される金沢マラソン(フル42.195km、しいのき迎賓館前スタート)に向けて秋に走り込む市民ランナーも多く、走る文化が根づいた街です。

王道はやはり犀川河川敷

迷ったら、まず犀川河川敷へ。金沢で最も人気のあるランニングスポットで、犀川神社あたりを起点に河川敷の道が長く続き、つなげれば10km級の距離が確保できます。高低差はごくわずか、500mごとに距離表示が立っているので、距離走・ペース走・インターバルとメニューを組み立てやすいのが利点です。路面はロード主体ですが、所々に芝生帯があり、クールダウンに足を休めることもできます。春は桜並木が満開になり、せせらぎと鳥の声を聞きながらのジョグが格別。犀川大橋のあたりで折り返せば、繁華街の手前まで足を延ばす市街往復コースにもなります。

情緒で選ぶなら浅野川沿い

ガッツリ追い込むより、景色を味わってゆっくり走りたい日には浅野川がおすすめです。女川の名のとおり犀川より川幅が穏やかで、ひがし茶屋街や主計町(かずえまち)といった古い町並みのそばを縫って遊歩道が続きます。こちらにも河川距離標示が整備され、ペースの目安が取りやすい一方、距離を稼ぐ場というより「金沢らしい風情を味わうジョグ」向き。観光の朝に軽く流すコースとして相性が良く、犀川の力強さと浅野川のたおやかさを走り比べると、金沢が二つの川で性格を分けてきた街だと体で分かります。

歴史を周回する——金沢城公園と兼六園の外周

街なかで完結させたいなら、金沢城公園と兼六園の外周が定番です。金沢城公園は外周を一周すると約3kmで、園内も走行でき、石川門や壮大な石垣を眺めながらのランは観光ランの王道。リレーマラソンに使われる園内コースは約2kmが目安です。一方、兼六園は園内のランニングは不可なので、走るのは外周(約2.2km)まで。金沢マラソンの発着点でもあるしいのき迎賓館や、近くの金沢21世紀美術館の周辺(一周約1km)を継ぎ足せば、短い周回を重ねながら距離を整えられます。早朝、人の少ない時間に城と庭園の外縁をなぞるのは、この街ならではの贅沢です。

坂で鍛えるなら卯辰山と大乗寺丘陵公園

脚づくりに本腰を入れたい人には、二つの丘が待っています。卯辰山は金沢駅側からひがし茶屋街を抜けて上る坂のコースで、望湖台・見晴らし台といった眺望スポットを巡ると獲得標高は200〜300mに達します。山内には傾斜の異なる坂が複数あり、坂を周回するヒルトレーニングに向きます。大乗寺丘陵公園は標高差83mの丘に広がる公園で、駐車場から展望台までは片道約1.2km、往復約2.5kmの登り基調。階段・急坂・緩い坂が揃い、組み合わせ次第で負荷を自在に変えられます。登り切った先には金沢市街から日本海までの眺めが開け、坂のごほうびが用意されています。

広い芝生でクロカン——奥卯辰山健民公園

着地の衝撃を抑えて脚を作りたい日は、奥卯辰山健民公園へ。ゴルフ場跡地を整備した広大な芝生が特徴で、遊歩道を一周すると約2.4km、適度な起伏のある周回コースになります。芝の上を走るクロスカントリー練習や、ペース走の反復に向き、加賀平野の先に日本海を望む開放感も魅力。駐車場が無料でトイレも備わるため、車で乗りつけて練習拠点にするランナーも少なくありません。

北陸の冬とどう付き合うか

金沢で走るうえで避けて通れないのが、北陸の冬です。「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど時雨(しぐれ)が多く、冬は雪と濡れた路面、そして朝夕の凍結が走りを難しくします。濡れて冷えた路面は滑りやすく、用水沿いの細い道や日陰は特に注意が必要。気温が下がる早朝・夕方は無理にスピードを出さず、グリップの効いた靴を選びましょう。雨雪の逃げ場として地元ランナーに重宝されるのが、卯辰山公園の真下を貫く全長約1.2kmの卯辰トンネル。屋根に覆われ、路面や壁に距離表示があるため、天候に左右されずペース感覚を保てます。総じてベストシーズンは春から秋で、金沢マラソンを目標に走り込むなら、涼しくなる秋が狙い目です。

走る前の実用メモ

給水は、河川敷や公園の水飲み場、街なかのコンビニや自販機を目安にしておくと安心です(犀川・浅野川の河川敷にはトイレも点在します)。500mごとの距離表示や河川距離標示が整っているので、ペース管理は思いのほか楽。観光と兼ねるなら城・茶屋街エリアの周回、距離を踏みたいなら犀川河川敷、脚を鍛えたいなら卯辰山や大乗寺丘陵、と「今日の目的」でフィールドを選ぶのが、城下町・金沢を気持ちよく走るコツです。

シェアする

Written by

渡辺 リカ

ビューティーライター

この記事のエリアでフィットネスを探す