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仙台の花の名所と見頃カレンダー|東北の遅い春から県花ミヤギノハギ、定禅寺通の黄葉まで
観光・体験
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仙台の花の名所と見頃カレンダー|東北の遅い春から県花ミヤギノハギ、定禅寺通の黄葉まで

仙台の花は「本州より少し遅れて」やってくる

仙台で花を楽しむうえでまず押さえておきたいのは、東北の春は本州の太平洋側より遅いということです。東京で桜が散り始める3月下旬〜4月上旬、仙台の桜はまだ咲き始め。ソメイヨシノの見頃は例年4月上旬から中旬にずれ込みます。「東京で見逃した桜を仙台で追いかける」という旅程が成り立つのが、杜の都ならではの楽しみ方です。

仙台市青葉区宮城野区若林区太白区・泉区の5区からなり、市街地のすぐ近くに花の名所が点在しています。地下鉄南北線・東西線とJR各線を使えば、車がなくても主要スポットを回れるのが旅行者にはありがたいところ。ここでは桜・梅・あじさい・県花ミヤギノハギ・黄葉と、仙台で実際に見頃を迎える花を、時期順にたどっていきます。

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3月:梅から始まる仙台の花暦

仙台の花のシーズンは梅から開きます。桜より一足早く、例年3月が見頃です。

若林区せんだい農業園芸センター みどりの杜は、約60種・125本の梅が植えられた市内有数の梅園です。水戸・偕楽園ゆかりの木を増やして造られた歴史があり、白梅・紅梅・枝垂れ梅が3月の園内を彩ります。例年3月中旬〜下旬には「梅を観る会」が開かれ、観梅の名所として定着しています。

また、桜で名高い榴岡(つつじがおか)公園にも梅園があり、約50本の梅が3月に咲きます。こちらは旧陸軍歩兵第四連隊にゆかりのある梅で、桜より先に春の訪れを告げてくれます。梅の香りが残るうちに、同じ公園で次は桜——という季節のリレーを一カ所で味わえるのが榴岡公園の魅力です。

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4月:杜の都の桜は「遅咲き・長持ち」

仙台の桜の見頃は例年4月上旬〜中旬。本州の多くの都市が散ったあとに満開を迎えるため、桜旅のラストチャンスとして狙う価値があります。市内には性格の違う桜の名所が揃っています。

榴岡公園(宮城野区)— しだれ桜が主役

JR榴ヶ岡駅から徒歩3分、仙台駅からも歩いて行ける街なかの桜名所です。約350本の桜のうち、八重紅枝垂(やえべにしだれ)や江戸彼岸など枝垂れ・八重系の品種が多いのが特徴。ソメイヨシノ中心の公園より見頃がやや遅く、また長く続きやすいため、4月中旬まで花が楽しめることが多いのが嬉しいポイントです。江戸期から続く花見の名所で、桜まつりの期間は屋台も並びます。

西公園(青葉区)— 仙台駅から最も近い定番

広瀬川沿い、市街地に隣接する仙台市内屈指の花見スポット。約200本の桜が植えられ、ソメイヨシノ・ヤマザクラ・シダレザクラ・エドヒガンなど品種も多彩です。地下鉄東西線の大町西公園駅が目の前で、アクセスのよさは随一。市民が気軽に集まる、もっとも「仙台らしい」花見の風景がここにあります。

三神峯(みかみね)公園(太白区)— 48品種で見頃が長い

市街地を見下ろすゆるやかな丘陵にある桜の名所。約750本・48品種という豊富さで、品種ごとに開花がずれるため4月中旬から5月初旬までと見頃が長く続きます。「街なかの桜を見逃した」という人でも、ここなら間に合う可能性が高いのが心強いところ。芝生が広がり、ゆっくり腰を据えて花を眺めるのに向いています。

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4月下旬〜5月:チューリップとネモフィラ

桜が終わると、仙台の花は春の花壇へと主役を移します。

泉区の七北田(ななきた)公園は、地下鉄南北線・泉中央駅から徒歩約5分という抜群の立地。園内の「アイスガーデン」では、4月下旬〜5月中旬にチューリップ、その後ネモフィラの青いじゅうたんが広がります。桜の季節が終わってもう花は終わり、と思いがちなこの時期に、街の北側でまだ春が続いているのが仙台のいいところ。秋にはコスモスやジニアも咲き、自由に花を摘めるイベントが行われる年もあります。

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6月下旬〜7月:あじさい寺・資福寺

梅雨どきの仙台で外せないのが、青葉区北山にある資福寺(しふくじ)です。伊達氏ゆかりの「北山五山」に数えられる古刹で、参道や境内に約1,000株のあじさいが咲くことから、地元では「あじさい寺」と呼ばれています。

見頃は例年6月下旬〜7月中旬。ガクアジサイや西洋アジサイが石段の参道を埋め、雨に濡れた花の青や紫が深く映えます。山あいの寺ならではの静けさのなかで花を眺める時間は、街なかの公園とはまた違う趣。あじさいの時季には茶店が出る年もあり、参拝とあわせてゆっくり過ごせます。北山一帯には他にも伊達家ゆかりの寺院が点在し、寺町散策と組み合わせるのもおすすめです。

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9月:県花ミヤギノハギが咲く野草園

仙台の花を語るうえで欠かせないのが、宮城県の県花であり仙台市の市の花でもあるミヤギノハギ(宮城野萩)です。「宮城野」は古くから萩の名所として歌に詠まれた仙台近郊の地名で、紅紫色の小花を細い枝いっぱいに垂らす姿が古来愛されてきました。仙台銘菓「萩の月」や仙台駅近くの地名にもその名残があります。

ミヤギノハギの見頃は秋。例年9月が最盛期です。太白区仙台市野草園には、市の花として親しまれる約15種・1,300株のハギが植えられ、花のトンネル「萩のトンネル」をくぐる体験ができます。9月中旬〜下旬には「萩まつり」が開かれ、琴・尺八の演奏や月見の催しなど、秋の風情を味わう行事でにぎわいます。桜が「春の仙台」の顔なら、萩は「秋の仙台」を象徴する花と言えます。

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11月:定禅寺通のケヤキ並木は「黄葉」する

仙台の秋の締めくくりは、紅葉ならぬ黄葉(こうよう)です。市の中心部を東西に貫く定禅寺(じょうぜんじ)通のケヤキ並木は、晩秋になると鮮やかな黄色に染まり、11月中旬〜下旬が見頃。「杜の都」を象徴するこの並木道を、黄金色のトンネルとして歩けるのはこの時期だけです。

そして葉がすっかり落ちる12月になると、同じケヤキ並木が今度はイルミネーションで彩られます。1986年から続く冬の風物詩「SENDAI光のページェント」です。11月の黄葉 → 12月の光のトンネルという、同じ並木の二つの表情を続けて楽しめるのが、定禅寺通ならではの見どころ。秋の終わりに仙台を訪れるなら、葉が落ちる前の黄葉を狙うのが粋な楽しみ方です。

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仙台で花を巡るための実用メモ

  • 春は焦らず4月上旬〜中旬:仙台の桜は本州より遅め。3月下旬に来ると早すぎることが多いので、桜目当てなら4月に入ってからが安心です。
  • 街なか中心に回れる:西公園(地下鉄大町西公園駅)、定禅寺通(勾当台公園駅周辺)、榴岡公園(JR榴ヶ岡駅)は、いずれも仙台駅から近く、徒歩や地下鉄で気軽に行けます。
  • 郊外の名所は地下鉄+αで:三神峯公園(太白区)や野草園(太白区・大年寺山方面)、七北田公園(泉中央駅)は少し足を延ばす立地。時間に余裕をもって組み込むと回りやすくなります。
  • 見頃は年によって前後する:ここに記した時期はいずれも「例年の目安」です。その年の気候で1〜2週間ずれることもあるため、出発前に各公園や観光サイトの最新の開花情報を確認してから出かけるのが確実です。

春の遅い桜から、秋のミヤギノハギ、晩秋の黄葉まで——仙台は街の規模のわりに、四季それぞれに「ここでしか見られない花の風景」が揃った街です。季節を選んで、杜の都の花暦を自分の足でたどってみてください。

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Written by

藤田 ゆかり

子育て移住アドバイザー

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