
東北歴史博物館
GALLERY
宮城県多賀城市に構える東北歴史博物館は、東北地方の旧石器時代から近現代にいたる通史を、展示・体験・講座の三本柱で学べる総合施設だ。隣接する多賀城跡調査研究所との連携もあり、発掘の最前線と博物館展示がひとつにつながった稀有な環境が整っている。
9つの時代別コーナーが並ぶ総合展示室
博物館の中核をなす総合展示室は、東北全体の歴史を旧石器時代から近現代まで9つの時代別コーナーに分けて系統的に展示する。一室を歩き抜けるだけで東北の通史を俯瞰できる構成で、各コーナーが時代の連続性を意識して配置されているため、断片情報の集積ではなく流れとして歴史を把握できる。
テーマ展示室:昭和の暮らしから近世絵画まで
テーマ展示室は同時複数のテーマを走らせているのが特徴で、訪れるたびに異なる顔を見せる。2026年8月30日まで「プレイバック!昭和の暮らし」と「仙台箪笥 漆と金具のハーモニー」が並行開催中だ。前者は昭和の日常生活を再現し、後者は地域工芸である仙台箪笥の漆塗りと金具細工の美しさに焦点を当てる。2026年6月からは「仙台の近世絵画 東東洋の屏風」も加わり、太くやわらかな線と青みのある墨で描かれた情緒豊かな屏風作品が7月12日まで観覧できる。屏風ならではの構図と物語性が見どころだ。映像展示室では2027年3月まで東北各地の無形文化財を動画で紹介しており、映像ならではの生き生きとした伝承の姿を確認できる。
こども歴史館:VR・衣装体験・ハンズオンが揃う体験フロア
子ども連れに特に心強いのがこども歴史館だ。歴史と災害をテーマにしたシアター映像、ワークワゴンでのハンズオン体験、VRミュージアム、そして古代衣装の試着体験と、見る・触れる・体感するプログラムが一か所にまとまっている。VR体験は大人にも好評で、過去の風景を立体的に追体験できる構成になっている。
夏の体験教室と年間を通じた講座プログラム
毎年夏に開催される体験教室は参加型の人気コンテンツだ。2026年は「縄文時代のお面を作ってみよう!」が7月25日・8月1日・8月8日の3回設定されており、縄文文化を手を動かしながら学ぶ機会となっている。大人向けには館長講座「シン・東北の先史古代2026」が4月から12月にかけて全8回の連続形式で開催中で、縄文から弥生への東北的特質を専門家が体系的に解説する。史料講読講座では陸奥出羽国と平安時代の政治史を原典資料から読み解くセッションも設けられており、研究的な関心を持つ来館者にも応える内容だ。
アクセス
宮城県多賀城市高崎1丁目22-1
営業時間
9:30〜17:00(観覧券の発行は16:30まで)/ 休館日:月曜日(祝日の場合開館・翌日休館)
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