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大久野島ウサギ島

大久野島ウサギ島

Photo: Vickerman625 / Public domain / Wikimedia Commons
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広島県・瀬戸内海に浮かぶ大久野島は、「ウサギ島」の愛称で国内外に広く知られる小さな島です。約1,000羽ものノウサギが人を恐れることなく駆け回るその姿は、訪れた人の心を一瞬にしてほぐし、日常の喧騒を忘れさせてくれます。かわいらしい動物たちとの触れ合いを求めて、年間を通じて多くの観光客が足を運ぶ、瀬戸内を代表する癒しのスポットです。

ウサギの楽園が生まれるまで——島の歴史

大久野島には、明るい「ウサギの楽園」とは対照的な、忘れてはならない歴史があります。明治時代、この島は旧陸軍の要塞として整備され、砲台が置かれた軍事拠点でした。さらに昭和初期から終戦まで、毒ガス兵器の製造工場として秘密裏に使われていたという事実があります。当時、地図から島の名前が消され、存在を隠されていたほどです。

戦後、工場は解体され、今ではその遺構が一部残るのみ。現在、島内にある「毒ガス資料館」では、戦時中の記録や当時使用された器具などが展示されており、平和の大切さを静かに伝えています。歴史の重みを感じながら島を歩くことで、ウサギたちの無邪気な姿がいっそう愛おしく映ります。

島にウサギが定着したのは、1971年(昭和46年)ごろ、小学校の課外授業で放したとされる数羽のウサギが繁殖したことが始まりといわれています。現在では約1,000羽にまで増え、島のいたるところでその姿を見かけることができます。

島ならではの体験——ウサギとの触れ合い

大久野島の最大の魅力は、なんといっても野生のウサギたちとの距離の近さです。フェリーを降りて桟橋に足を踏み出した瞬間から、ウサギたちが駆け寄ってくる光景が広がります。人馴れしているため触ることもでき、子どもから大人まで夢中になること間違いなしです。

島内ではウサギ用のエサ(野菜や乾燥した草など)が売られており、給餌体験が楽しめます。ただし、市販のお菓子や人間の食べ物を与えることはウサギの健康に悪影響を与えるため、島が指定した食べ物だけを与えるようにしましょう。ウサギたちは草地や木陰、廃墟の周辺など、島のあちこちで思い思いに過ごしており、じっくり観察しているだけでも飽きることがありません。

また、島内は車両の乗り入れが禁止されており、のんびりと徒歩や自転車で回ることができます。1周約4キロメートルのコースを歩けば、展望台や砲台跡、海岸線の美しい景色など、見どころを余すことなく楽しめます。

季節ごとの楽しみ方

大久野島は年間を通じて穏やかな瀬戸内の気候に恵まれており、どの季節に訪れても魅力があります。

春(3〜5月) は最もおすすめの季節のひとつ。桜の開花と重なる時期には、花見とウサギ観察を同時に楽しめます。島内の桜並木の下でウサギが走り回る光景は、まさに絵になる一枚。気候も穏やかで歩きやすく、家族連れにも最適です。

夏(6〜8月) はウサギの活動が活発になる早朝や夕方に訪れるのがおすすめです。日中の暑い時間帯はウサギが木陰に隠れていることも多いため、海水浴やキャンプなど島のアウトドアアクティビティを楽しみながら時間を過ごすのもよいでしょう。

秋(9〜11月) は紅葉と瀬戸内の穏やかな海が重なる美しい季節。涼しくなって動き回るウサギたちの姿が増え、写真撮影に最適な時期でもあります。

冬(12〜2月) は観光客が少なく、ウサギたちをよりゆっくりと独占できる穴場シーズンです。晴れた日には空気が澄んで遠くの島々まで見渡せ、静けさの中でウサギと過ごす時間は格別の癒しをもたらしてくれます。

島の施設と宿泊

大久野島には国民宿舎「休暇村大久野島」があり、島に宿泊することも可能です。夕暮れ時や朝のひと時、観光客が少ない時間帯のウサギとの触れ合いは、日帰りでは味わえない特別な体験です。レストランでは瀬戸内の新鮮な魚介を使った料理が楽しめるほか、バーベキュー施設やテニスコートも整備されており、ゆったりとした島時間を満喫できます。

島内にはキャンプ場も併設されており、自然の中で一夜を過ごしたい方にも人気です。テントサイトからは瀬戸内海の夜景が広がり、島ならではの静寂の中で過ごす夜は忘れられない思い出になるでしょう。

アクセスと周辺情報

大久野島へは、JR呉線「忠海(ただのうみ)駅」から徒歩約10分の忠海港からフェリーで約15分でアクセスできます。1日に複数便が運航しており、日帰りでも十分楽しめます。また、愛媛県今治市の大三島(おおみしま)からも船でアクセス可能で、瀬戸内しまなみ海道の観光と組み合わせたルートも人気です。

周辺には、江戸時代の趣を残す竹原市の「たけはら町並み保存地区」や、酒造の歴史を伝える博物館なども点在しており、大久野島と合わせて観光するのもおすすめです。広島市内からは車で約1時間半、公共交通機関でも乗り換えを含めて2時間ほどで到着できます。

ウサギの給餌タイムや混雑を避けるためには、平日の午前中に訪れるのがベストです。週末や春休み・夏休みなどの連休は多くの観光客が訪れるため、フェリーの時刻や駐車場の空き状況を事前に確認しておくと安心です。小さな命と向き合いながら、歴史と自然が共存する大久野島で、忘れられない一日を過ごしてみてください。

アクセス

広島県竹原市内、最寄り駅またはバス停からアクセス

営業時間

散策自由

料金目安

船賃別途

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

施設の特徴

子連れ可

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