メインコンテンツへスキップ
SOROU.JP日本全国情報ポータルサイト
新ひだか静内二十間道路の桜並木

新ひだか静内二十間道路の桜並木

Photo: Bill Franklin / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons
この店のオーナーですか?注目枠に掲載できます詳細

北海道の春は、本州より一足も二足も遅れてやってくる。5月の風が牧草地を渡るころ、新ひだか町静内では日本屈指の桜並木が一斉に開花し、約7キロメートルにわたる直線道路をピンク色に染め上げる。それが「二十間道路桜並木」だ。一度訪れた人が必ずまた来たいと語るこの絶景は、北海道の大らかな自然と人々の営みが交差する特別な場所である。

二十間道路とはどんな道か

「二十間道路」という名称は、道幅に由来する。一間(いっけん)は約1.8メートルであり、二十間はおよそ36メートルの幅を意味する。明治時代、農業開拓のために整備された幅広の直線道路は、視界を遮るものがなく、北海道らしい雄大なスケール感を生み出している。道路の両脇に植えられた桜の木々は今日では約3,000本に達し、かつての開拓者たちが想像しなかったような光景を生み出している。

この桜並木が整備されたのは大正時代のこと。宮内庁御料牧場の御料地として管理されていた土地に、美化と記念を目的として植樹が進められた。長い年月をかけて育った木々は今や堂々たる風格を持ち、国内有数の桜の名所として「日本さくら名所100選」にも選ばれている。樹齢100年を超える老木も数多く残り、その迫力は他の桜名所とは一線を画す。

見頃と開花の特徴

北海道の桜は例年、本州の開花が終わったあとに見頃を迎える。二十間道路の桜の見頃は例年5月上旬から中旬にかけてで、気候によって多少前後する。ゴールデンウィークと重なることが多く、道外からのアクセスもしやすい時期に当たる。

ここに植えられているのは主にエゾヤマザクラで、本州のソメイヨシノとは異なる赤みがかったピンクが特徴だ。葉と花が同時に開くため、緑がかった葉の色とのコントラストが美しく、より力強く野性的な印象を与える。直線道路の遠近法効果も相まって、七キロメートル先まで続く桜のトンネルは、写真や映像では伝わりきらない圧倒的なスケールを持つ。

開花状況は年によって異なるため、訪問前に新ひだか町の観光情報や桜まつりの公式情報を確認することをおすすめする。開花が早い年には4月末から咲き始め、寒い年には5月中旬まで楽しめることもある。

桜まつりの楽しみ方

開花の時期に合わせて「静内二十間道路桜まつり」が開催される。期間中は二十間道路の一部が歩行者天国となり、車では気づかない桜の細かな表情や香りを間近で感じることができる。

まつりのなかでも特に人気を集めるのが「馬車による桜並木ツアー」だ。新ひだか町は日本有数の馬産地であり、サラブレッドの名産地として知られている。馬車に揺られながら桜並木を進む体験は、牧場の風景とあいまって北海道らしさを存分に味わえるひとときだ。馬と桜という組み合わせは、この地域ならではの体験として長年にわたって親しまれてきた。

沿道には地元の食べ物や特産品を扱う露店も並び、日高昆布や新鮮な海産物などを楽しめる。静内は太平洋に面した町でもあり、海の幸が豊富なことでも知られている。桜を愛でながらローカルフードを楽しむ春のひとときは、旅の記憶に深く刻まれることだろう。

牧場風景との調和という唯一無二の絵

二十間道路の魅力は桜だけではない。沿道に広がる牧場の景色が、この場所を特別な存在にしている。新緑の牧草地に放たれたサラブレッドが草を食む姿と、頭上を覆うピンクの桜のコントラストは、まさに北海道の春を象徴するシーンだ。

日本の桜名所は山寺の境内や城跡、川沿いなど歴史的な場所に集中していることが多い。しかし二十間道路は開放的な農業地帯の中に位置し、どこまでも続く空と緑と桜だけが視界を満たす。このスケール感こそが、北海道の桜並木が本州のそれと根本的に異なる点だ。早朝の靄(もや)が立ち込めるなか、桜並木を馬が歩く光景は幻想的でさえある。

撮影スポットとしても人気が高く、多くのカメラマンが遠方から訪れる。特に朝の柔らかい光のなかで撮影した写真は、旅のハイライトとなる一枚になることが多い。

アクセスと周辺観光

新ひだか町静内へのアクセスは、JR北海道の日高本線が廃線となった現在、主に高速バスや自動車を利用することになる。札幌から車で約2時間半、高速バスでも同程度の所要時間だ。桜まつり期間中は札幌からの臨時直行バスが運行されることもあるため、公共交通機関を利用する場合は事前に確認しておきたい。

駐車場はまつり期間中に複数箇所設けられるが、ピーク時には混雑する。早朝に訪れると人出が少なく、落ち着いて桜を楽しめるうえに、空気が澄んでいるため景色も美しい。

周辺には日高の馬産地を巡るドライブコースも楽しめる。静内から浦河、様似(さまに)方面へ向かう国道236号沿いには、多くの牧場が点在している。牧場によっては見学を受け入れていることもあり、サラブレッドの生産現場を間近で見られる貴重な機会となる。また、日高山脈の麓に広がる豊かな自然のなかでトレッキングやサイクリングを楽しむこともできる。

宿泊施設は静内市街地に旅館やホテルが複数あり、温泉施設も点在している。桜まつり期間中は宿が混み合うため、早めの予約を心がけたい。日高の海で獲れた新鮮な魚介を使った料理は地元の食堂でも気軽に楽しめ、旅の満足度をさらに高めてくれる。

北海道の春を告げる桜への誘い

本州の桜前線が北上し、最後に到達するのが北海道だ。二十間道路の桜が満開になるころ、日本列島は桜シーズンの締めくくりを迎える。そのフィナーレを飾るにふさわしい圧倒的なスケールの桜並木は、見る者に「桜を最後にここで見てよかった」という深い満足感を与えてくれる。

3,000本の桜が7キロメートルにわたって咲き誇る光景は、一度見たら忘れられない。牧場の緑、馬の姿、大きな空、そしてエゾヤマザクラのピンク。それらが重なり合って生まれる景色は、北海道でしか出会えない春の奇跡だ。桜の季節に北海道を訪れるなら、ぜひ静内へ足を伸ばして、この道を歩いてほしい。

アクセス

JR静内駅から車で20分

営業時間

散策自由(桜まつりは5月上旬〜中旬)

料金目安

無料

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

施設の特徴

子連れ可

外部予約・検索サイトで探す

下記の外部サイトで本店舗・施設の予約・在庫状況をご確認いただけます。

※ 外部サイトへのリンクには広告 (アフィリエイト) を含みます。

シェアする

RELATED SPOTS

関連するスポット(8件)

この情報の関係者の方へ

公式サイト等の情報を元に紹介しています。内容に誤りがあれば、オーナー申請から無料で修正・削除いただけます。

オーナー申請