
御薬園(会津松平氏庭園)
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会津若松の市街地に静かにたたずむ御薬園は、室町時代から数えて630余年の歳月を重ねた国指定名勝の大名庭園です。単なる「古い庭」ではなく、会津を統治した歴代領主たちが領民の命と健康を守るために手を尽くした、施政の歴史そのものが土に刻まれた場所でもあります。
霊泉の地に始まった六百年の物語
御薬園の始まりは室町時代、会津守護職を務めた葦名盛久が、霊泉の湧くこの地に別荘を構えたことにさかのぼります。その後、江戸時代に入ると会津松平藩の藩祖・保科正之公が大名庭園として本格的に整備。さらに二代藩主・保科正経は、当時猛威をふるっていた疫病から領民を救うべく、薬草の研究・栽培を目的とした薬草園をここに設けました。
そして三代藩主・松平正容の代には、朝鮮人参の試植が行われ、その栽培が民間にも広く奨励されたことから「御薬園(おやくえん)」の名が定着しました。「御薬」の二文字には、時の為政者が薬草を通じて民の暮らしを支えようとした意志が込められています。
心字の池を中心とした回遊式庭園
約1.7ヘクタールの敷地の中央に位置するのが「心字の池」。漢字の「心」を象った形の池を中心に、変化に富む樹景が四季ごとに異なる表情を見せます。池の水面に映る木々の揺らぎ、風に運ばれる草木の香り——回遊式の庭内をゆっくり歩きながら、時間の流れが緩やかになっていくような感覚を覚えます。照明設備がないため、冬期は日没とともに散策が難しくなります。早めの入園が賢明です。
400種類の薬木薬草が息づく薬草園
現在も約400種類の薬木薬草が園内で大切に受け継がれています。江戸時代から続く薬草栽培の歴史が現役で生きている空間は、国内でもそう多くはありません。かつて藩が朝鮮人参の栽培を民間に奨励し、海外との交易にまで発展させたことを思えば、この薬草園は会津の経済史・医療史の縮図ともいえます。季節ごとに咲く草花や実る薬草の姿も、訪れるたびに新鮮な発見をもたらします。
御薬園ならではの体験と土産
園内では薬草茶や会津の郷土品の購入が楽しめます。呈茶用のオリジナル菓子として販売されている『ごま羊羹』は御薬園オリジナルの一品で、散策の合間に一服する際の好伴侶です。また、小中学校を対象とした体験講座も定期的に開催されており、薬草や庭園の歴史を学ぶ場として地域の教育にも根付いています。
月替わりの入園記念印証
近年の楽しみとして、月ごとに意匠が変わる「入園記念印証」の存在があります。その月にしか手に入らないデザインは、リピーターが足を運ぶ動機にもなっており、コレクションとして集める訪問者も少なくありません。季節ごとに違う庭の顔を見ながら、記念の証を集めるという新しい楽しみ方が定着しつつあります。
アクセス
福島県会津若松市花春町8-1(郵便番号〒965-0804)
営業時間
8:30~17:00(入園締め切り16:30)、無休
料金目安
個人:大人330円、高校生270円、小中学生160円 ※障がい者は本人無料
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店舗詳細
- 価格帯
- $
- 対応言語
- 日本語 / 英語
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