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高伝寺
※写真はイメージです。

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佐賀市の中心部から西南へ約3キロ、こんもりと繁った竹林の一角に、旧佐賀藩主鍋島家の菩提寺として700年以上の歴史を刻む曹洞宗の古刹・恵日山高傳寺がある。境内に足を踏み入れると、かつて万松閣へとつながっていたという約150メートルの松並木の参道が出迎え、都市の喧騒とはまるで別世界の静けさが広がる。歴史と自然と信仰が重なり合うこの場所は、観光地としてだけでなく、坐禅修行や文化鑑賞の場としても広く知られている。

旧藩主ゆかりの菩提寺として歩んだ歴史

高傳寺は、初代肥前藩主・鍋島勝茂による釈迦堂の奉設を機に、旧鍋島藩主家・肥前領主・龍造寺家の菩提所(香華所)として新たな歴史を刻むことになった。境内に伝わる薬師如来は最澄(伝教大師)との縁をもって伝えられており、仏教伝来の系譜という点でも深い歴史的背景をもつ。藩政時代の権力と信仰が交差した場所として、今も境内のそこかしこに往時の気配が漂っている。

日本最大の大涅槃図――300年の色彩を今に伝える

高傳寺を語るうえで欠かせないのが、本堂の釈迦堂に収蔵される日本最大の大涅槃図だ。縦15.2メートル、横6メートルという圧倒的なスケールは、1,000枚の和紙を組み合わせて描かれたもの。300年という歳月を経ながらも鮮やかな色彩を保っており、美術的観点と鍋島藩の歴史的観点の両面から佐賀市重要文化財に指定されている。2008〜2009年には大規模な修復作業が行われ、保存状態はさらに万全を期した。

この大涅槃図が一般公開されるのは、毎年4月19日から5月5日の「釈迦堂ご開扉法要」の期間のみ。普段は非公開だからこそ、この時期に合わせて足を運ぶ価値は格別だ。また、米国ロサンゼルスでの公開展プロジェクトも企画されるなど、国際的な注目も集めている。

約700本の梅と樹齢400年の霊徳寿梅

春の訪れを知らせるもう一つの顔が、境内に広がる梅の名所としての高傳寺だ。約700本もの梅の木が一斉に花開く様子は壮観で、開花シーズンには多くの参詣者が訪れる。

なかでも格別の存在感を放つのが、霊徳寿梅(れいとくじゅばい)と呼ばれる樹齢400年の古梅。佐賀市天然記念樹に指定されており、境内の他の梅が散り終えた3月中旬から下旬にかけて満開を迎えるという、独特の遅咲きが特徴だ。白梅・紅梅が咲き競う中、この老梅だけが悠然と花を開く光景は、長い歴史を生き抜いてきた木ならではの凄みがある。

毎週水曜の坐禅会と企業研修への活用

静謐な竹林と松並木に囲まれた環境は、日常を離れた内省の場としても機能している。毎週水曜日の午前5時半から、高傳寺本堂で坐禅会が開かれており、一般の参加者を受け入れている。企業研修への活用実績もあり、チームビルディングや自己研鑽の場として境内を利用することも可能だ。

拝覧時間は9時から20時まで。JR佐賀駅からは車で約10分、佐賀市営バスの高伝寺前停留所からは徒歩3分とアクセスも良好で、佐賀観光の一拠点として組み込みやすい立地にある。

アクセス

JR佐賀駅から車で10分 佐賀大和インターから車で25分 佐賀空港から車で30分 佐賀市営バス高伝寺前停留所から徒歩3分

営業時間

9:00〜20:00 座禅会:毎週水曜日 5:30~

料金目安

無料

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