
絲原記念館
GALLERY
奥出雲の山懐に、400年にわたるたたら製鉄の歴史を刻む一族の記憶が息づいています。絲原記念館は、武家の流れを汲む絲原家が代々守り伝えてきた住宅・庭園・文化財を一般公開し、鉄師の暮らしと思想を今に伝える文化施設です。
武家から鉄師へ――絲原家400年の軌跡
初代善左衛門は江戸時代初期、備後国(現在の広島県)から奥出雲の郡内大馬木村へ移住し、帰農した後ほどなくたたら製鉄を始めました。以来、一族はこの地の鉄業とともに歩み、江戸時代中期には9代忠三郎が主力工場である高殿(鉄穴鈩)と住宅を現在地へ移転。その拠点が現在の施設の核となっています。武家としての礼節と、鉄師として地域経済を支えた気概が、建物の隅々に宿っています。
国登録有形文化財と大正の建物群
施設の中心をなす「絲原家住宅」は国の登録有形文化財に指定されており、当時の鉄師の格式を物語る空間が保存されています。さらに、母屋に隣接する大正時代の建物群も見学でき、明治・大正期に鉄師の家が経た変遷をそのまま体感できます。単なる復元展示ではなく、実際に受け継がれてきた建物を歩くことで、歴史の重みが直に伝わってきます。
林間散策路「洗心乃路」と四季の庭園
施設内には、日本庭園と林間散策路「洗心乃路」が整備されています。庭園は春の芽吹き、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪化粧と四季ごとに表情を変え、来るたびに異なる景色を楽しめます。洗心乃路は木立のなかを静かに歩くことができ、喧騒を離れて自分と向き合う時間を与えてくれます。庭と建物が一体となった空間構成は、鉄師の家が培ってきた美意識の反映です。
松平不昧公ゆかりの茶道文化
絲原家は茶の湯とも深いつながりをもちます。出雲の名君として知られる松平不昧公ゆかりの茶道文化を受け継ぎ、その精神は施設内の「茶房十五代」へと連なっています。歴史的な空間のなかで、仁多米を用いた料理とともにお茶を味わうことができ、展示で知識として学んだたたらと茶の文化を、食と場の体験として締めくくることができます。
企画展と仁多米おむすび「堀之内」
記念館では年に複数回の企画展を開催しており、春季・秋冬季それぞれにテーマを設けて絲原家伝来の器や工芸品などを公開しています。また、「堀之内」では仁多米のおむすびを提供しており、こちらは完全予約制となっています(訪問前に要確認)。企画展の会期中は、通常の常設展示とは異なる角度から絲原家の文化的蓄積に触れることができます。
アクセス
島根県仁多郡奥出雲町大谷856-18。最寄駅等の情報は記載なし
営業時間
4月〜11月 9:00〜17:00(入館は16:00まで)、12月〜3月 10:00〜16:00(入館は15:30まで)、定休日:毎週水曜、展示替え日(3月・6月・9月に各5日間)、年末年始
料金目安
1,000円~2,000円
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店舗詳細
- 対応言語
- 日本語
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