札幌市図書・情報館
札幌駅からほど近い「札幌市民交流プラザ」の1・2階に位置する札幌市図書・情報館は、従来の図書館のイメージを大きく塗り替える、課題解決型の知的拠点です。仕事の悩みを抱えるビジネスパーソンから、学び直しを考える社会人、起業を志す若者まで、幅広い人々が日々この場所に集い、情報と人とのつながりを生み出しています。
「はたらくをらくにする」――新しい図書館のコンセプト
札幌市図書・情報館を語るうえで欠かせないのが、その鮮明なコンセプトです。「はたらくをらくにする」というキャッチフレーズが示すとおり、この図書館はWORK(仕事)・LIFE(暮らし)・ART(芸術・文化)という三つの軸に特化した蔵書と情報サービスを展開しています。
一般的な公共図書館が幅広いジャンルを網羅的に揃えるのに対し、ここでは「仕事や暮らしの課題を解決すること」を最優先に据えた選書方針が貫かれています。ビジネス書・経営書・マーケティング・法律・起業・キャリアといった実用的な分野から、デザインや写真、音楽など創造的な分野まで、実際に手を動かし頭を使う人々のための蔵書が丁寧に揃えられています。
こうした明確なコンセプトは、単なる「本の貸し出し施設」という図書館観を超え、知識を仕事や人生に活かしたいすべての人にとっての「知の道具箱」として機能することを目指しています。札幌という地方都市において、ビジネスと学びを融合させたこの場所の存在は、地域の知的インフラとして大きな意義を持っています。
充実した蔵書とデータベースリソース
図書・情報館の大きな特徴のひとつが、紙の本にとどまらないデジタル情報資源の充実です。館内では一般のインターネット検索では到底たどり着けないような、専門性の高いデータベースを利用することができます。
たとえば、商圏分析ツール「MieNa」はその代表例です。特定エリアの人口動態・消費動向・競合状況などを可視化できるこのデータベースは、店舗出店を検討している事業者や、地域マーケティングを学ぶ学生にとって非常に実践的なツールです。図書館が主催するセミナーでは、このMieNaの使い方をハンズオン形式で学ぶ「マーケティングセミナー」が月に一度のペースで開催されており、参加者からの評判も高くなっています。
また、司書が「あなたの疑問に答えるレファレンスサービス」として継続的に提供しているのも、情報収集に慣れていない人には心強いサポートです。「こういう情報を探したいのだけれど、どこを見ればいいかわからない」という段階から相談できるため、リサーチ初心者でも安心して利用できます。
多彩な座席・空間とミーティングルーム
「人が集まる、ヒントが集まる」という館の言葉が表すように、札幌市図書・情報館はただ本を読む静粛な空間だけではありません。会話ができる席、ひとりで集中できる席、パソコン作業に適した席など、用途に合わせた多彩な座席が用意されています。
利用者はウェブや館内端末から座席を事前に予約することができるため、「行ったら満席だった」という事態を避けられるのも便利なポイントです。テレワークの普及とともに、図書館でのパソコン作業のニーズも高まっており、こうした座席の使い分けは多くのユーザーに歓迎されています。
さらに、2026年4月にはミーティングルームが使いやすくなるアップデートが実施されました。グループ学習やチームでのブレインストーミング、小規模な勉強会など、複数人での利用にも対応しています。フリーランスや中小企業のビジネスパーソンが打ち合わせの場として活用するケースも増えており、図書館という場所の新たな使い方が広がっています。
セミナー・相談窓口で学びをアクティブにサポート
蔵書の提供にとどまらず、図書・情報館が特に力を入れているのが、セミナーや相談窓口を通じた「アクティブな学びのサポート」です。
毎月定期開催されるマーケティングセミナーのほか、「図書館のデータベース使ってみませんか?」と題した入門講座も月2回程度のペースで行われています。ネット検索では見つからない情報の探し方、専門データベースの活用方法を実践的に学べるこうした場は、情報リテラシーを高めたい人にとって非常に価値あるコンテンツです。
また、特筆すべきは「仕事や暮らしの相談窓口」の存在です。よろず支援拠点のプロコーディネーターが常駐し、起業・経営に関するあらゆる相談を無料で受け付けています。予約不要(一部予約可能)で気軽に立ち寄れる点も魅力で、「事業計画を立てたいが何から始めればいいかわからない」「融資を受けたいが書類の書き方がわからない」といった、具体的かつ切実な悩みにも専門家が親身に対応します。平日の夕方から夜間(17:30〜20:45)にも相談を受け付けているため、日中に時間が取れない会社員や副業志望者にとっても利用しやすい体制が整っています。
司書によるレファレンスサービスと人と人のつながり
「人と情報、人と人をつなぐ」という館の理念を体現するのが、司書によるレファレンスサービスです。調査相談の受付は平日が20:00まで、土日祝は17:00までと、ビジネスパーソンにも配慮した時間帯が設定されています。
司書が特に充実したサービスを提供できる時間帯(平日11:00〜20:00、土日祝11:00〜17:00)には、複数の司書が対応できる体制が整っており、専門的な調査もスムーズに進めやすくなっています。「どんな資料を探せばいいか」という入口の段階から、「この資料のどこに求める情報があるか」という深い段階まで、丁寧にサポートしてもらえます。
InstagramやFacebookなどSNSでの情報発信も積極的に行われており、館の雰囲気やイベント情報をあらかじめ把握してから訪問することができます。初めての利用でも安心感を持って足を運べるよう、情報公開に積極的な姿勢が感じられます。
アクセスと利用案内
札幌市図書・情報館は、札幌市中央区北1条西1丁目の「札幌市民交流プラザ」1・2階に位置しています。地下鉄や各路線が集まる札幌駅からも徒歩圏内という抜群の立地で、通勤・通学の途中に立ち寄ることも十分可能です。
開館時間は平日9:00〜21:00、土曜・日曜・祝日は10:00〜18:00と、仕事帰りにも利用しやすい夜間開館が平日に設定されています。休館日は毎月第2・第4水曜日と年末年始(12月29日〜1月3日)のほか、プラザ全体の都合による臨時休館がある場合もあるため、公式サイトのカレンダーで事前に確認しておくと安心です。
問い合わせ先は2つあり、予約した本の貸出・返却に関することは011-208-1112、その他の問い合わせは011-208-1113へ。ウェブサイトからの座席予約や蔵書検索も24時間対応しているので、事前の準備がしやすいのも魅力です。ビジネスの課題解決から趣味の深掘りまで、あなたの「知りたい」に寄り添う場所として、ぜひ一度足を運んでみてください。
アクセス
札幌駅から徒歩約5分(札幌市中央区北1条西1丁目)
営業時間
平日 9:00~21:00、土日祝 10:00~18:00(調査相談受付は平日20:00まで、土日祝17:00まで)。休館日: 毎月第2・第4水曜日、年末年始(12/29~1/3)
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