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江戸東京そばの会

江戸東京そばの会

※写真はイメージです。

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観光・体験体験・アクティビティ東京都葛飾区

東京・葛飾区の下町立石に、そば打ちの世界で独特の存在感を放つ施設がある。「江戸東京そばの会」は、そば打ち教室・民芸そば処 玄庵・自社製粉所という三つの機能を一棟に凝縮した、当地開業86年の総合的なそば打ちの会だ。趣味の体験から本格的な独立開業まで、訪れる目的に応じて門戸を広く開いている。

開業を念頭に置いた4コース制

教室が用意するコースは4種類。「体験教室」は最大25名が参加できる気軽な一日体験。「プロ・コース」は基礎のそば打ちにとどまらず、出汁の取り方、鰹節・昆布・醤油の知識、そば屋の定番料理実習、開店準備講習までを一貫して習得するカリキュラムだ。「プロ・フレックス制コース」は、現職を続けながら空いた時間にプロ・コースの内容を履修できる仕組みで、転職や副業として開業を検討している人にも対応している。「そば打ち短期集中コース」は5日間または10日間でそば打ち技術のみを集中して身につけたい人向けだ。

座学として設けられている校長とのそば打ち談義は、初心者だけでなく飲食業経験者からも評判が高い。また在校生・卒業生ともに教室を随時利用できる練習環境が整っており、繰り返し打つことで技術を定着させられる点も特徴だ。

幻の石が生む自家製粉のそば粉

3階の製粉工場は、この会の核心とも言える設備だ。「蟻巣石」と呼ばれる希少な石臼を用いており、石の内部に無数の穴が張り巡らされた蟻の巣のような構造が、製粉に独特の特性をもたらすとされている。石臼は合計8台を備え、蟻巣石のものだけで5台が稼働する。

製粉工程は玄そばの石抜きに始まり、磨き・選別・脱皮・唐箕(とうみ)・石臼挽き・ふるいに至るすべての工程を自社で手作業のみで行っている。自動機は一切使わない。ふるいには34〜40メッシュという粗めの篩を用い、そば粉本来の風味を残した製粉に徹している。使用するそばは生産者との契約栽培で収穫した玄そばで、東京都生産情報提供食品事業者(登録番号:130016)として食品トレーサビリティにも対応している。受講中には製粉所の見学・体験も可能で、将来的に自家製粉を考えている受講者に実地で学べる機会を提供している。卒業後に独立開業を目指す受講者は、卒業生価格でそば粉を継続購入できる仕組みもある。

全国に根付く卒業生600人のネットワーク

教室の実績を示す数字が、卒業生600人・開業店舗200店以上だ。北は札幌の「一水庵」「札幌玄庵」から、東京の田端「玄庵昌」・砂町「夢想庵」、京都「十五」「土山人」、大阪「笑日志」、奈良「彦衛門」、愛媛「蕎亭はる」、徳島「遊山」、広島「侍そば」「とうてつ庵」「彩華」まで、卒業生が各地でそば文化を担っている。

年に一度開催される総会では全国の歴代会員が一堂に集まり、情報交換やそば屋同士の交流が生まれる。各地の卒業生が独自に切り開いた知見が総会を通じて教室側にも還元され、講義内容のアップデートへとつながる循環が続いている。

4階建て自社ビルの施設構成

25年前に竣工した4階建ての自社ビルには、各機能がフロアごとに整理されている。2階にはプロ養成教室の打ち台6台(伝統の秋山郷製の栃の木を使用した木鉢付き)と旗艦店である民芸そば処 玄庵が入る。3階は木鉢25台を備えた一日体験教室用スペースと製粉工場・教室専用厨房。4階には宿泊施設として個室(シングルベッド・テレビ付き)が用意されており、遠方から短期集中コースを受講する人の滞在にも対応している。エレベーターも完備されている。

下町・立石という場所柄

葛飾区立石は「東京で一番下町の風情を残す街」とも言われるエリアで、都心へのアクセスも良好だ。そば打ちの道場的な構えながら、昭和の空気が漂う街並みの中に溶け込んでいる。そば処 玄庵での食事だけでも訪れる価値があり、教室の雰囲気を試してから受講を検討する入口にもなっている。

アクセス

京成立石駅から徒歩約5分

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