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山形のご当地スイーツ特集|甘い誘惑に負ける幸せな旅
山形の甘いものは、果物と米から生まれています。日本一の産地として知られるさくらんぼ、追熟させて味わうラ・フランスといった果物に加え、米粉やもち米を使ったくじら餅や笹巻き、寒天を使った甘じょっぱい卵寒天など、行事と結びついた郷土の菓子が今も暮らしの中にあります。この記事では、山形県や農林水産省の公式情報をもとに、山形で味わいたい甘いものとその背景を紹介します。個別の店の商品や価格、営業時間は変わることがあるため、訪問前に各店の案内で確認してください。
さくらんぼ:日本一の産地の果物
山形の甘いものの主役は、なんといってもさくらんぼです。山形県によると、山形県でのさくらんぼ栽培は、1875年(明治8年)に国から配布された苗木を県庁の構内に試植し、翌年に初代県令の三島通庸が取り寄せた苗木を山形市内の試験地に植えたのが始まりです。苗木は全国の県に配られましたが、山形県以外ではうまく定着しなかったといわれ、「佐藤錦」に代表される品種開発や雨よけ栽培などの技術の積み重ねによって日本一の産地が築かれました。さくらんぼは県の木にも選ばれています(出典: 山形県「さくらんぼの話のタネ」)。
さくらんぼは、ほかの品種の花粉がつかないと実がならない性質があり、園地では複数の品種が栽培されています。例外として、山形県が育成した「紅きらり」は自分の花粉だけでも実を結ぶ特別な性質をもつそうです。生の果実が出回るのは初夏の限られた時期なので、それ以外の季節はジャムやゼリーなどの加工品で味わうのもよいでしょう。
ラ・フランス:追熟が決め手の洋梨
秋から冬に楽しみたいのがラ・フランスです。農林水産省の地理的表示(GI)の登録情報によると、山形県では1980年代から生食用のラ・フランスの生産振興に取り組み、1988年に収穫期の予測や産地で追熟させる技術を確立しました。病害に感染しやすい6〜9月の降水量が比較的少なく、8〜9月の昼夜の寒暖差が大きいことが栽培に適しているとされ、きめ細かい果肉と果汁の多さ、独特の芳香が特徴です(出典: 農林水産省「地理的表示 第99号:山形ラ・フランス」)。買って帰る場合は、食べごろまで追熟が必要かどうかを売り場で確かめましょう。
行事と結びついた郷土の菓子
- くじら餅: 米粉と砂糖、くるみを使った餅菓子で、くじらの肉は使いません。保存がきく「久しく持つ餅(久持餅)」に由来するなど名前には諸説あり、江戸時代の新庄藩で兵糧としてつくられたという説が有力とされます。旧暦の桃の節句に雛菓子と一緒に供える風習があります(出典: 農林水産省「うちの郷土料理」くじら餅)
- 笹巻き: もち米を笹の葉で巻いてゆでたもので、特に端午の節句に子どもの成長を願って食べられてきました。きなこ砂糖や黒蜜をかけて食べます。鶴岡市の南部には灰汁水で煮る珍しい笹巻きも伝わります(出典: 農林水産省「うちの郷土料理」笹巻き)
- 卵寒天: 寒天に卵と醤油、砂糖を合わせた甘じょっぱい寒天で、庄内地域では祭りや正月などハレの日のお菓子のような存在です。スーパーの総菜コーナーにも並んでいます(出典: 農林水産省「うちの郷土料理」卵寒天)
季節ごとの楽しみ方
山形の甘いものは、季節で主役が変わります。
- 春は桃の節句のくじら餅、初夏は端午の節句の笹巻きを探す
- 初夏はさくらんぼの生果を、旬の時期に合わせて味わう
- 秋から冬は、追熟したラ・フランスの香りを楽しむ
郷土の菓子は、和菓子店だけでなく、スーパーや直売所に並ぶことも多いので、地元の売り場をのぞいてみると出会いやすくなります。果物の加工品は日持ちするものが多く、土産にも向いています。
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