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箱根温泉旅館ガイド|エリア別宿選びと名湯を最大限楽しむ方法
宿泊
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箱根温泉旅館ガイド|エリア別宿選びと名湯を最大限楽しむ方法

神奈川県西部、富士箱根伊豆国立公園の中心に位置する箱根は、東京・横浜から日帰り・1泊2日で訪れやすい国内屈指の温泉地です。湯本・塔ノ沢・宮ノ下・強羅・仙石原・芦ノ湖畔など複数の温泉地(総称して「箱根十七湯」)が広がり、湯の泉質も硫黄泉・アルカリ性単純泉・塩化物泉などさまざま。旅館のスタイルも老舗の格式ある大型旅館から、森に隠れた全室露天付き客室の小宿まで多彩です。この記事では、箱根温泉旅館をエリア別に整理し、あなたの旅のスタイルに合った宿選びを支援します。

箱根のエリア別・温泉地の特徴

箱根湯本エリア 箱根の玄関口。小田急線「箱根湯本駅」から徒歩圏内に旅館・ホテルが密集し、アクセスの良さが最大の魅力です。早川沿いの湯本温泉は歴史も古く、泉質は弱アルカリ性の単純温泉が多め。温泉まんじゅうや老舗菓子店が並ぶ湯本商店街の散策も楽しく、日帰り温泉施設も充実しています。

初めての箱根には、利便性の高い湯本エリアがおすすめ。予算の幅も広く、コスパの良い旅館から高級旅館まで選択肢が豊富です。

塔ノ沢・宮ノ下エリア 湯本から登山鉄道で2〜3駅上がったエリア。塔ノ沢は早川沿いの渓谷に面した静かな温泉地で、老舗旅館が点在しています。宮ノ下は「富士屋ホテル」を中心に、明治・大正時代から続くリゾート地としての風格があります。

山の斜面に建つ旅館からは渓谷美が望め、「山あいの秘境感」を求める旅行者に向いています。

強羅・小涌谷エリア 登山鉄道の強羅駅周辺は、箱根の中でも高度が高く(標高553m前後)、夏でも涼しい避暑地として知られます。「強羅公園」のバラ園・熱帯植物館が近く、ケーブルカーで早雲山・大涌谷にも接続できる観光の拠点としても便利です。

泉質は強羅付近では塩化物泉・炭酸水素塩泉系が多く、やや肌がしっとりする泉質が特徴。高級旅館から中堅価格帯の宿まで多彩で、長期滞在向けのコンドミニアムタイプの施設もあります。

仙石原エリア 箱根の中央部に広がる仙石原(せんごくはら)は、ススキの草原と湿原で知られる自然豊かなエリアです。「箱根湿生花園」「ポーラ美術館」「ガラスの森美術館」などが集まり、アート鑑賞と自然散策を楽しみながら泊まるのに最適な立地。

仙石原の宿は比較的広い敷地を持つところが多く、大浴場・露天風呂のスケールも豊か。ススキの見頃(9月下旬〜11月上旬)は特に人気が高くなります。

芦ノ湖畔エリア 箱根の南端、標高723mの芦ノ湖周辺は湖ビューの宿が揃う非日常感抜群のエリアです。「箱根園」「元箱根港」「箱根関所跡」が徒歩・バス圏内にあり、海賊船クルーズや富士山の眺望を楽しめます。

芦ノ湖畔の宿は湖ビューの客室が魅力で、富士山が見える条件が揃うと絶景になります。一方でアクセスは箱根湯本からバスで40〜50分かかるため、車利用か公共交通での計画的な移動が必要です。

旅館タイプ別の選び方

露天風呂付き客室(客室露天) プライベートな温泉体験を重視するなら、客室に専用露天風呂が付いた宿を選びましょう。2名用の小さな岩風呂から、開放感あふれる半露天まで様式はさまざまです。夜の静けさの中でひとりじめの湯を堪能できるのが最大の魅力。

料金は大浴場のみの客室より割高になりますが、「温泉のために箱根に来た」という方には価値ある投資です。

源泉かけ流し 「源泉かけ流し」とは、温泉を加水・加熱・循環なしで浴槽に常時注ぎ込む方式。温泉本来の泉質・温度・香りを最も忠実に味わえます。箱根でも「源泉かけ流し」を明記している旅館は人気があり、特に硫黄臭のある大涌谷源泉系は強烈な個性が魅力です。

旅館の公式サイトや予約サイトの「温泉詳細」欄で「源泉かけ流し」「加水なし」などの記載を確認しましょう。

大型旅館 vs 小規模旅館 大型旅館(50室以上)は、複数の大浴場・露天風呂・岩盤浴・食事処・売店など施設が充実していて、家族旅行やグループ旅行に便利です。夕食はバイキングスタイルを採用している宿も多く、好みのものを自由に楽しめます。

一方、10〜20室規模の小旅館や隠れ宿は、行き届いたサービスと静かな雰囲気が魅力。一品ずつ丁寧に出される懐石料理の夕食と、館主や女将の個性が光るおもてなしが、箱根らしい「贅沢な時間」を演出します。

温泉と合わせて楽しむ箱根観光

大涌谷 強羅の北側にある火山活動エリア。白煙が立ち込める独特の地獄谷の景観と、温泉で茹でた「黒たまご」が名物です。大涌谷延命地蔵尊周辺から晴れた日は富士山が正面に見え、絶景ポイントとしても知られます。旅館チェックイン前に立ち寄るのがおすすめのルート。

箱根美術館・ポーラ美術館 箱根は「野外彫刻の聖地」「アートの箱根」とも称されます。彫刻の森美術館(強羅)・ポーラ美術館(仙石原)・岡田美術館(小涌谷)など、自然の中に佇む美術館が点在しています。前日または翌日に1〜2館を訪れると、温泉宿泊と合わせた充実した箱根滞在になります。

箱根登山鉄道・ケーブルカー 箱根湯本〜強羅を結ぶ登山鉄道は、日本屈指の急勾配を「スイッチバック」方式で登る珍しい電車です。沿線のアジサイ(6〜7月)・紅葉(11月)の季節は特に絶景で、窓の外の景色を楽しみながら宿に向かえます。強羅〜早雲山はケーブルカー、早雲山〜大涌谷・芦ノ湖は箱根ロープウェイで接続します。

予約のタイミングと注意点

箱根の人気旅館は、土曜日・連休・年末年始・紅葉シーズン(11月)は2〜3カ月前から埋まり始めます。特に客室露天付きの高グレード客室は数が限られるため、日程が決まったら即予約が賢明です。

平日や梅雨時期(6月)・真冬(1月〜2月)はオフシーズンとなり、同じ旅館でも料金が下がることが多く、混雑を避けてゆったりと温泉を満喫できます。直前割引を活用するなら旅館公式サイトや予約サイトの「直前割」「空室特集」をこまめにチェックしましょう。

箱根の温泉旅館は「温泉に入り、旬の食材を使った食事を楽しみ、静かな時間の流れに身を委ねる」という日本の旅文化を体感する場所です。エリアと旅館タイプを自分の旅のスタイルに合わせて選び、非日常の箱根温泉体験をお楽しみください。

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Written by

松本 恵理

温泉旅館専門ライター・旅行ジャーナリスト

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