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金沢の防災・災害対策ガイド|石川県で安全に暮らす備え
金沢で安心して暮らすには、地域の災害リスクを正しく理解し、適切な備えをしておくことが重要です。「弁当忘れても傘忘れるな」という合言葉が示すように、金沢は冬期を中心に雨や雪が多い日本海側気候の典型的な都市です。しかし2024年1月の能登半島地震が改めて示したように、石川県は地震リスクとも無縁ではありません。豪雨・土砂災害・洪水・大雪といった複合的な自然災害リスクを抱えるこの地で安全に暮らすためには、事前の知識と具体的な行動計画が不可欠です。
金沢・石川県の主な災害リスクを知る
石川県が抱える主な災害リスクは以下の4つです。
地震:2024年1月1日に発生した能登半島地震(最大震度7)は、石川県全域に大きな被害をもたらしました。金沢市内でも震度5強を記録しており、石川県は地震リスクの高い地域として改めて認識されています。また、南海トラフ巨大地震が発生した場合、津波が日本海側にも波及する可能性があると指摘されており、海岸線に近いエリアでは特に注意が必要です。
豪雨・洪水:犀川・浅野川など市内を流れる河川の増水による浸水被害は過去にも発生しています。梅雨期から夏にかけての集中豪雨、秋の台風接近時には河川の氾濫リスクが高まります。
土砂災害:金沢市の南部・東部には丘陵地が多く、急傾斜地での土砂崩れや土石流のリスクがあります。市街地でも山手の住宅地は要注意エリアです。
大雪:冬期には積雪による交通障害や建物被害のリスクがあります。屋根の雪下ろし中の転落事故も毎年発生しており、特に高齢者は注意が必要です。
まず金沢市の公式ウェブサイトからハザードマップをダウンロードし、自宅や職場周辺の洪水・土砂災害・津波・地震の各リスクを地図上で確認することから始めましょう。年に一度は情報を更新する習慣をつけることも大切です。
自宅の防災対策と備蓄品の準備
日常の備えの中でもっとも効果が大きいのが、自宅の安全対策と備蓄品の確保です。
家具の転倒防止:寝室・リビングの大型家具にはL字金具やつっぱり棒を設置しましょう。特に就寝中の地震では逃げる時間がないため、寝室に大きな家具を置かない配置を心がけることが重要です。ガラスの飛散防止フィルムも合わせて検討しましょう。
水と食料の備蓄:最低3日分、理想は1週間分の水と食料を用意します。水は1人1日3リットルが目安です。アルファ米・缶詰・レトルト食品・カロリーメイトなど調理不要の長期保存食を選びましょう。断水に備えて、普段から浴槽に水を溜めておく習慣も効果的です。
非常用トイレ:断水時に最も困るのがトイレです。簡易トイレキット(1回あたり100〜200円)を1人1日5回×7日分、つまり35回分以上備えておくと安心です。
電源の確保:モバイルバッテリーは常時フル充電を心がけ、容量500Wh以上のポータブル電源があれば3日程度スマートフォンや小型家電が使えます。停電が長引く冬の金沢では、電気毛布や小型ヒーターの使用にも役立ちます。
医薬品・衛生用品:常備薬、救急キット、衛生用品(マスク・消毒液・生理用品など)も忘れずに準備しましょう。持病がある方は主治医に相談し、処方薬を数日分余分にストックしておく方法を確認してください。
避難計画の立て方と地域コミュニティとの連携
備蓄品だけでなく、「どこへ・どのルートで・誰と避難するか」を事前に決めておくことが命を守ります。
避難所の確認:金沢市には学校・公民館を中心に多数の指定避難所があります。自宅から最寄りの避難所への経路を複数パターン確認し、建物倒壊リスクの低い広い道路を優先ルートとして設定しましょう。夜間や悪天候を想定した訓練も効果的です。
家族の集合場所と連絡手段:家族が離れているときに災害が発生した場合に備え、集合場所と連絡方法を複数決めておきましょう。通信が混雑する中でも使えるNTTの災害用伝言ダイヤル(171)の使い方を家族全員で練習しておくことを強くおすすめします。
家族防災会議:年2回(3月と9月がおすすめ)、家族全員で防災について話し合う場を設けましょう。ハザードマップの確認、備蓄品の補充、避難ルートの確認を議題にすると実践的です。
地域とのつながり:移住者にとって地域の防災訓練への参加は、近隣住民と顔見知りになる絶好の機会でもあります。大規模災害時には行政の支援が届くまでに時間がかかるため、近所同士が助け合える関係を日頃から築いておくことが、実際の被害を最小限に抑える力になります。
ペットの避難対策:ペットを飼っている方は、専用のキャリーバッグやフードの備蓄、ペット同行避難が可能な避難所の場所も事前に確認しておきましょう。
保険加入と耐震対策への投資
防災を「コスト」ではなく「生活を守るための投資」として考えることが大切です。
火災保険・地震保険:賃貸・持ち家を問わず、火災保険(地震保険特約付き)への加入は必須です。地震保険は火災保険とセットでのみ加入可能で、保険料は建物の構造や所在地によって異なりますが、年間1万〜3万円が目安です。火災保険と合わせると年間2万〜6万円程度が標準的な支出です。
水災補償の判断:ハザードマップで自宅周辺の浸水リスクを確認した上で、水災補償の要否を判断しましょう。洪水リスクの低いエリアでは水災補償を外すことで保険料を抑えることもできます。
耐震診断と補強工事:旧耐震基準(1981年以前)の建物に住んでいる方は、まず自治体の無料耐震診断制度を活用しましょう。金沢市でも耐震補強工事への補助金制度があり、100万〜300万円かかる工事費用の自己負担を大幅に軽減できます。
防災にかける費用は、被災後の損害や精神的なダメージと比べれば決して高くありません。年間の生活費に防災費(備蓄品の更新・保険料・設備投資)を組み込む習慣をつけることが、石川県で長く安心して暮らすための賢い選択です。
金沢ならではの冬の備え
金沢特有のリスクとして、大雪への備えも忘れてはなりません。
毎年冬になると、積雪による車の立ち往生や交通機関の麻痺が発生します。車を所有している方は冬用タイヤへの交換(11月中旬が目安)と車内への防寒グッズ(毛布・使い捨てカイロ)の常備を徹底しましょう。また、停電と大雪が同時に発生するケースもあるため、暖房器具の電源が落ちた場合の対策(湯たんぽ・石油ストーブ・カセットガスヒーター)も検討しておくと安心です。
屋根の雪下ろしが必要な住宅では、作業中の安全帯着用と、高齢者の単独作業を避けることが事故防止の基本です。金沢市では除雪ボランティアの仕組みも整備されており、地域とのつながりがここでも役立ちます。
能登半島地震を経験した石川県では、行政・地域・個人それぞれのレベルで防災意識が高まっています。事前の準備と地域とのつながりが、万が一の時に自分と家族を守る最大の力になります。
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