
天女座 Tennyoza
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太平洋を一望する三重県熊野市波田須町に、かつて使われていた自動車工場が音楽と旅の複合施設として生まれ変わった。音楽家の矢吹紫帆と矢中鷹光が理想の音楽ホールを求めて全国を旅した末にたどり着いた場所が、ここ天女座だ。
廃工場から生まれた音楽文化の拠点
矢吹紫帆と矢中鷹光は「100万人とふれあうコンサート」を掲げて全国を行脚しながら、理想の音楽ホールをつくれる土地を探し求めた。ふたりが移住を決意したのが熊野市波田須町。放置されていた自動車工場を、全国から集まったのべ100名のボランティアとともに手作業で改装し、天女座として蘇らせた。立ち上げの軌跡はNHK BS2のドキュメンタリーとして放映され、三重県の「まちかど楽器博物館」にも指定されている。
上下900畳、230名収容の音楽ホールと複合施設
施設の規模は圧巻だ。上下合わせて900畳という広大なスペースに、230名を収容できる音楽ホールを擁する。太平洋を望むカフェ、ゲストルーム(民泊・ホームステイ)、音楽スタジオ、テラスも備えており、コンサートやライブイベントを楽しんだその日のうちに施設内に泊まることができる。海を眺めながらのカフェタイムや、演奏の余韻が残る夜を過ごす体験は、一般的な宿泊施設では得られないものだ。
アニメ「凪のあすから」の聖地として
天女座の知名度を全国規模へと押し上げた一因が、アニメ「凪のあすから」との縁だ。天女座の看板、波田須駅、波田須小学校がアニメのシーンのモデルとなり、作品のファンが聖地巡礼に訪れるようになった。静かな漁村・波田須の景観とアニメの世界観が自然に重なり合う場所として、年々その訪問者の層が広がっている。
世界へ広がる天女座の音楽
施設オーナーの矢吹紫帆は2025年にアメリカ・テキサス州オースティンで開催される国際音楽フェス「SXSW(South by Southwest)」にアーティストとして正式招待を受けた。また、天女座と韓国・ソウルの忠武路を舞台にした日韓合作映画『キムチと納豆』(仮題)の制作も準備が進んでいる。熊野の海を「母の懐」に見立て、天女座に集う人々の交流を描くこの作品は、クラウドファンディングを活用して制作される予定だ。設立当初から全国・海外の人々を引き寄せてきた天女座は、音楽と自然と人のつながりを軸に、その存在感を着実に広げ続けている。
アクセス
波田須駅が最寄駅。具体的な徒歩時間は不明
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