
昇仙峡クリスタルサウンド
GALLERY
昇仙峡の水晶街道を歩いていると、突如として視界に飛び込んでくる巨大な白のかたまりがある。重さ12トンという圧倒的な白水晶のオブジェ。これが山梨県下最大級の水晶宝石博物館「昇仙峡クリスタルサウンド」の目印だ。入館無料でありながら、世界中の宝石・鉱石と宝飾芸術が一堂に集まるこの施設は、水晶の聖地・昇仙峡を訪れたなら外せない体験拠点となっている。
世界の宝石が集う無料博物館
館内の展示は宝石好きの期待を大きく超えてくる。ダイヤモンド・エメラルド・サファイヤ・ルビーといった馴染みある高級宝石から、通常の流通ルートではまず目にできない珍しい鉱石、さらには暗闇の中でひそかに光を放つ蛍光鉱石、手で持つのをためらうほどの巨大パワーストーンまで、世界各地から集められたコレクションが並ぶ。鉱物としての美しさを鑑賞するだけでなく、「触れる」体験ができる点も魅力で、山梨の宝飾業界が大切にしてきた「見て触って楽しむ」という文化がここに息づいている。
宝石を芸術へ昇華させた唯一無二の作品群
展示の中でも特に目を引くのが、宝石を素材として制作された美術品の数々だ。細かな宝石を絵の具のように使って描かれた「貴石画」は、一枚の絵としての完成度もさることながら、各色の宝石が本物の光を宿しているという点で、通常の絵画とはまったく異なる輝きを放つ。また、戦国武将の武田信玄と上杉謙信をモチーフに制作された「宝石立体像」は、山梨ゆかりの歴史的人物と宝飾技術を掛け合わせた、この施設でしか見られないオリジナル作品。宝石が持つ美しさと、それを形にする職人の技が交差する空間となっている。
山梨の研磨技術を知る展示
山梨県が水晶産地として栄え、そこから宝飾業界へと発展していった歴史は、日本の地場産業の中でも特異なストーリーを持つ。クリスタルサウンドでは、水晶研磨の工程案内を通じて、宝飾業界で国内トップの地位を持つ山梨の研磨技術を間近で見ることができる。単に「きれいな石を展示する場所」ではなく、その石がどのようにして宝飾品へと生まれ変わるのかを知ることができる点が、他の博物館との大きな違いだ。
ここでしか手に入らないミュージアムショップ
博物館を見終えたあとに足を運びたいのが、充実したミュージアムショップだ。製造直売品やデザイナーズアイテムを中心に、市場では入手しにくい希少な原石・鉱石、水晶クラスター、パワーストーングッズが揃う。オリジナルブレスレットの手作り体験もできるため、旅の記念として自分だけのアクセサリーを作ることも可能だ。さらに、山梨の伝統工芸品「印傳(いんでん)」——鹿革に漆でモチーフを描いた、甲州に古くから伝わる工芸——の販売もあり、宝石とは異なる角度から山梨の物づくり文化に触れられる。
昇仙峡の自然と合わせて楽しむ
クリスタルサウンドが位置する昇仙峡は、甲府市と甲斐市にまたがる荒川上流沿いの渓谷で、花崗岩が長い年月をかけて侵食されてできた奇岩群が見どころだ。標高680メートルの仙娥滝(せんがたき)から標高460メートルの長とろ橋までの約5キロメートルの遊歩道には、覚円峰・天狗岩・人面岩・登竜岩・猿岩といった個性豊かな岩が点在し、ハイキングコースとして親しまれている。1950年には毎日新聞社の全国名勝地百選で渓谷部門1位を獲得し、「平成百景」第2位・「平成の名水百選」にも選ばれた景勝地だ。紅葉の見ごろは10月下旬から11月下旬で、標高差があるためモミジやナナカマドが1ヶ月以上にわたって色づきを見せる。愛犬は抱っこまたはキャリーバッグ・ケージに入れれば入場できるため、ペット同伴での昇仙峡散策にも立ち寄りやすい。
アクセス
JR甲府駅からバスで約30~40分
営業時間
9:00〜17:00
料金目安
無料
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