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坂折棚田
※写真はイメージです。

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笠置山(かさぎやま)と権現山(ごんげんやま)のふもと、岐阜県恵那市中野方町の坂折地区に広がる「坂折棚田」。日本の棚田百選に選ばれたこの棚田は、約400年前から先人たちが築き上げてきた扇状の石積み棚田であり、現代まで受け継がれてきた農業遺産そのものだ。訪れる人の目には、段々と連なる石垣の美しさと、稲作を営む里山の静謐な風景が鮮やかに映る。

400年の石積みが支える農業の知恵

坂折棚田の最大の特徴は、機械に頼らない伝統的な石積み工法で造られた棚田の水田群にある。扇状の地形に沿って積まれた石垣は、傾斜地の土を押さえながら水を保持するという合理的な構造をもち、約400年分の積み重ねが現在の景観を形づくっている。「石積塾」というイベントも開催されており、石積みの技術を次世代に継承する取り組みが続けられている。

棚田を育む豊かな水と自然

この地域は年間降水量が多く、寒暖の差が大きい気候に恵まれている。坂折川の上流部には希少な植物が生育する湿地が広がり、そこからの豊富な湧水が棚田へと引かれる。この水を利用して育てられる棚田米は、土地固有の気候と水の恩恵を受けた産品だ。棚田の中には多様な生き物も生息しており、春には「かえるの卵を探そう」と題した棚田探索イベントが毎年開かれるほど、生態系の豊かさも観察の対象になっている。

体験プログラムで里山の暮らしに触れる

NPO法人恵那市坂折棚田保存会が運営する坂折棚田では、訪問者が里山の営みに直接参加できる多彩な体験プログラムが用意されている。農業体験や棚田保全体験のほか、里山・森林体験、ガイドウォーク・登山体験、食文化体験、炭焼き体験、みそ作り、ホウキづくりといったカルチャー・スポーツ体験まで、季節を問わず様々な活動が展開されている。都市部から参加できる「棚田オーナー制度」も整備されており、一般オーナーや8作業オーナーといった形態で、棚田の維持管理に実際に携わる機会が設けられている。

棚田の恵みを味わい、泊まる

体験と合わせて楽しめるのが、地域の食と宿泊だ。特産品として農作物や加工品、木工品、ジビエが揃い、農家民宿「こうや」(恵那市中野方町1086-1)では棚田の近くで一泊することができる。中野方町内には飲食店も点在しており、里山の食文化を身近に感じながら過ごせる環境が整っている。

地域と交流するイベントと記録

年間を通じてイベントも豊富で、夜の棚田を灯明で照らす「田の神様ともしび祭り」や、収穫祭、棚田でのキャンプ、中野方町棚田フォトコンテストなどが毎年行われている。保存会はブログ「棚田物語」と広報「棚田通信」を通じて活動の記録を継続的に発信しており、遠方からでも棚田の四季の移ろいや地域の動きを追うことができる。

アクセス

恵那市自主運行バス(中野方線・笠置線・飯地線・毛呂窪線)利用。JR恵那駅から車で約30分(住所から推測)

営業時間

24時間営業

料金目安

無料

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