
ロレオール田野畑
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岩手県北部、三陸海岸沿いの小さな集落・田野畑村。その地に、フランス料理を通じて地域の食の価値そのものを問い直すレストランがある。「ロレオール田野畑」は、単に食事を提供する場ではなく、岩手の「食財」を全国に発信するプロジェクトの中核を担う存在だ。
「食材」でなく「食財」という哲学
このレストランを語るうえで欠かせないのが「食財」という言葉だ。食べ物を消耗品としての「食材」ではなく、地域が長い年月をかけて育んできた「財産(たから)」として捉え直すこの思想が、すべての料理の根底に流れている。食財王国「いわて」の豊穣な恵みを広く認知してもらい、後世へ継承できる食文化として遺していくこと——それがロレオール田野畑の核心にあるミッションだ。
三陸・岩手の三つの恵み
食卓に上る素材は大きく三つに分けられる。まず、豊かな三陸の海の幸。荒々しくも豊穣な太平洋が育む魚介類は、この地でなければ得られない旨みを持つ。次に、雄大な山地と大地がもたらす野菜や穀物。岩手の広大な内陸は多様な農産物の産地でもある。そして各地域の総合的なテロワール——土地・気候・自然環境の個性——のもとで育てられた食肉・畜産品。この三つの恵みをフランス料理の技法で皿の上に表現することで、岩手の食の多様性と豊かさが一体として体感できる。
辺境にあるからこその必然
観光地として名の通った都市ではなく、あえて田野畑村という小さな村に構えていることに意味がある。三陸の自然環境に直接根ざし、地域の生産者と近い距離で向き合うことで、素材の背景にある物語ごと皿に盛り込む料理が生まれる。遠方からでも足を運ぶ価値のある一軒として、岩手の食の奥深さを体感したい人にとって、ここは唯一無二の目的地になりうる。
アクセス
岩手県下閉伊郡田野畑村明戸309-5
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