
大浦神社
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瀬戸内海に面した岡山県浅口市寄島町に鎮座する大浦神社は、応神天皇・仲哀天皇・神功皇后の三神を祀る八幡神社だ。県下最大級の本殿は国の登録有形文化財に指定され、国内唯一の特殊神事「競馬神事」が今も脈々と受け継がれる、歴史と信仰の厚みが際立つ社である。
千五百年を超える由緒
社の起源は二五〇年頃に遡る。仲哀天皇の御遺志を継いだ神功皇后が三韓還御の折、吉備国の寄島に御舟を寄せ、天神地祇を奉祀したことが始まりとされる。さらに九九七年、安倍晴明が寄島(現在の三郎島)に応神天皇・仲哀天皇・神功皇后の三神を氏神として祀ったと伝わる。現在の大浦の地への遷座は一五五九年のこと。足利将軍の氏族にして浅口屋形の称号を持った細川通董公(青佐山城主、後に鴨山城主)が御遷座を行い、この地に社の礎を固めた。
県下最大級の社殿と犬養毅の筆
本殿は入母屋造と切妻造の屋根を組み合わせた独特の形状を持ち、精巧な彫刻が随所に施された県内随一の規模を誇る大型社殿だ。「本殿」「祝詞殿・幣殿・拝殿」「鳥居」の三棟が国の登録有形文化財に名を連ねており、祝詞殿・幣殿・拝殿は江戸時代末期の様式を今に伝える厳かな佇まいを保っている。明神形式の鳥居に掲げられた扁額「大浦神社」の文字は、岡山県出身の犬養毅元内閣総理大臣が揮毫したもの。鳥居前の社号標(石柱)にはその文字を拡大して刻んであり、参拝者を出迎える表情としても印象深い。
国内唯一の「競馬神事」
大浦神社の最大の見どころは、一五五九年の遷座に起源を持つ「競馬神事」だ。細川通董公が遷座の際に地頭株二十頭・領家株二十頭、計四十頭の神馬を神幸行事として参列させたことに始まり、以来四百五十年余りにわたって神幸の列に神馬を奉る伝統が続く。現在は九月一日の「競馬定式」で地頭株・領家株それぞれ一頭ずつを選び出し、十月第一日曜日の秋季例大祭でその二頭が競い合う。大祭前日の土曜日から始まり、日曜日午後四時からは神輿・神馬・御船・奴・千歳楽が連なる古式豊かな宮入神事が繰り広げられる。そして午後五時からの「競馬十二懸神事」では選び抜かれた神馬二頭が境内を十二往復疾走し、その迫力は他の神社祭礼では決して見られない光景だ。
勝守と各種祈祷
神馬が競い合うこの社にちなんだ「黄金の勝守」は、病に勝つ・商売に勝つ・受験に勝つ・恋愛に勝つ・自分に克つと、あらゆる勝利を願う守り札として知られている。七五三・家内安全・学業成就・商売繁盛など社頭での各種祈祷はもちろん、地鎮祭・竣工祭・解体清祓いといった出張祈祷も受け付けており、地域の人々の日常と密接に結びついた八幡宮でもある。御朱印は五百円で授与されている。
アクセス
JR山陽本線「鴨方駅」または「里庄駅」から車で約10分 山陽自動車道「鴨方」インターチェンジから南へ約15分
営業時間
24時間営業
料金目安
御朱印500円
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