
小萬の湯
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東海道五十三次の宿場町として知られる三重県亀山市の関宿。その街道筋の一角、関観光駐車場の東隣に位置する「小萬の湯」は、地下1,300メートルから湧き出る温泉を無料で楽しめる公共の足湯交流施設です。2017年の開設以来、史跡の散策途中に立ち寄れる憩いの場として、観光客と地元住民の双方に親しまれています。
地下1,300メートルから汲み上げた「化石海水」
小萬の湯の源泉は、掘削深さ1,300メートルから自噴する関宿温泉です。源泉温度は20℃と低いため、水道水で4倍に希釈したのちボイラーでおよそ40℃に加温して供給されています。一日に浴槽水が約3回転するペースで新しい温泉を補給するかけ流し方式を採用しており、常に新鮮な湯が足元を包みます。
特筆すべきは、その塩分濃度が海水のおよそ7割に相当するという点です。これは太古の海水が地層の中に閉じ込められた「化石海水」ではないかと考えられており、悠久の時を経て地表へと届く湯には、ロマンを感じずにはいられません。
温泉基準の20倍超の濃さを誇る療養泉
泉質はナトリウム・カルシウム‐塩化物強塩鉱泉(高張性弱アルカリ性冷鉱泉)に分類されます。温泉1キログラム中の溶存成分が約23グラムと、温泉基準(1,000mg)の20倍以上という驚異的な濃度を持ち、療養泉に該当します。温泉該当項目を7つ満たしており、溶存物質の22,990mgをはじめ、ストロンチウムイオン47.6mg、メタホウ酸109.6mg、臭素イオン47.5mg、総鉄イオン10.2mgなど、多彩なミネラル成分が溶け込んでいます。
有馬温泉「金泉」に似た赤い湯色
鉄分が豊富なことから、湯は赤みを帯びた独特の色合いを呈します。これは兵庫の名湯・有馬温泉の「金泉」と似た特徴であり、全国的にも珍しい色の温泉が、無料の足湯として気軽に体験できるのは小萬の湯ならではの魅力です。
塩分の多い温泉は入浴後に皮膚へ塩分が付着することで汗の蒸発を抑え、優れた保温効果を発揮するため「熱の湯」とも呼ばれています。足湯であっても、その保温力は実感しやすく、冷え性や疲労回復を期待して訪れる人が多いのも納得です。
多岐にわたる期待効能
療養泉として認められた湯は、神経痛・筋肉痛・関節痛・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・冷え性・疲労回復・健康増進のほか、切り傷・やけど・慢性皮膚病・慢性婦人病・虚弱児童など、幅広い効能が期待できます。足湯という形式ながら、これだけの療養効果が見込める施設は全国でも多くありません。
関宿散策の締めくくりに
利用時間は10時から17時、月曜定休(祝日の場合は翌日)で、使用料は無料。JR関西本線・関駅から徒歩約10分、名阪国道・関ICから車で約5分とアクセスも良好です。江戸の面影を色濃く残す関宿の町並みをひと通り歩いたあと、旅の疲れをこの赤い療養泉でゆっくりほぐしてみてはいかがでしょうか。
アクセス
JR関西本線関駅下車 徒歩約10分 名阪国道関I.C.下車 車で約5分
営業時間
10:00~17:00、定休日: 月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)
料金目安
無料
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