
泉織物
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明治40年(1907年)の創業から約115年。群馬県桐生市で織物文化を守り続ける「泉織物」は、国指定伝統的工芸品「桐生織」と群馬県指定ふるさと伝統工芸品「桐生絞」の両方を手がける、きわめて稀少な存在だ。市内の機屋の中で唯一、生地の製織から絞り染めまでを一貫して自社で完結できる染場を持つことが、その稀少性を支えている。
「桐生絞」という独自の技法
一般的な絞り染めは、白生地を糸でくくって染料に浸す技法だ。しかし泉織物の「桐生絞」はまったく異なるアプローチをとる。絣・縞・格子などの意匠をすでに持つ桐生織の反物に対して、さらに絞り染めを重ねる。つまり「織の着物」でありながら同時に「染の着物」でもあるという、二つの工芸が一枚の布に共存する独自の世界を生み出している。色の滲みや絞り模様の現れ方は一枚一枚で必然的に異なるため、すべての作品が一点ものとなる。
「現代の名工」が継ぐ系譜
現在の4代目は伝統工芸士・泉太郎氏。その技術水準は国が認める「現代の名工」として表彰されるほど高く、明治から受け継がれてきた技法の系譜を現在も守り伝えている。着物スタイリストの石田節子先生からもそのセンスの良さを評価されており、職人技の確かさだけでなく、美的感覚の鋭さも業界内で定評がある。
「伝統」と「流行」を融合した創作姿勢
泉織物が大切にするのは「着る人ファースト」という考え方。品質と着心地はもちろん、現代に生きる着物好きが本当に着たいと感じるファッション性も追求する。古典的な意匠にとどまらず、時代ごとのトレンドを柔軟に取り込みながら制作を続けており、「『伝統』×『流行』で、心華やぐおしゃれを創り出す」という言葉がその姿勢を端的に表している。着物・帯・訪問着・紬・襦袢・紋織とラインアップは幅広く、シルクを素材に用いた作品も扱う。
オンラインストアでも購入可能
工房への来訪が難しい場合でも、「泉織物オンラインストア」を通じて全国から作品を手に入れることができる。一点ものゆえに同じものは二度と手に入らない桐生織・桐生絞の着物や帯を、オンラインで探せる貴重な窓口となっている。
アクセス
群馬県桐生市
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